ヴァージニア・ウルフを読むならこれ!入門書おすすめ5冊
初めてヴァージニア・ウルフに手を伸ばすあなたへ、おすすめの5冷静をご紹介します。彼女の作品は、詩的な表現と心理描写が深く交錯する独特のスタイルが魅力。人間の内面を描き出す技法や、時代背景にしっかりと根ざした社会問題提起は、読むほどに奥深さを感じます。様々な視点から描かれるキャラクターの心象風景は、一筋縄で行かない人間の心理を理解する良い機会になるでしょう。また、彼女の言葉選びは非常に美しく、そこから滲み出る哲学的な視点に触れることで自分自身と向き合う時間も持てます。女性として、作家として生き抜いた彼女の作品を通じて、心豊かな読書時間をお楽しみください。
『青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集』
〈 じつに、ウルフ的、もっとも、実験的。〉
イマジズムの詩のような「青と緑」、姪のために書かれたファンタジー「乳母ラグトンのカーテン」、園を行き交う人たちの意識の流れを描いた「キュー植物園」、レズビアニズムを感じさせる「外から見たある女子学寮」など。
短篇は一つ一つが小さな絵のよう。
言葉によって、時間や意識や目の前に現れる事象を点描していく。
21世紀になってますます評価が高まるウルフ短篇小説の珠玉のコレクション。
――ウルフは自在に表現世界を遊んでいる。
ウルフの短篇小説が読者に伝えるものは緊密さや美や難解さだけではない。おそらくこれまでウルフになかったとされているものもここにはある。 たぶんユーモアが、そして浄福感が、そして生への力強い意志でさえもここにはあるかもしれない。(「解説 ヴァージニア・ウルフについて 」より)
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《ブックスならんですわる》
20世紀の初頭、繊細にしてオリジナルな小品をコツコツと書きためた作家たちがいます。前の時代に生まれた人たちですが、ふっと気づくと、私たちの隣に腰掛け、いっしょに前を見ています。
やさしくて気高い横顔を眺めていると、自分も先にいくことができる、そんな気がします。
いつも傍に置いて、1篇1篇を味わってみてください。
作者 | ヴァージニア・ウルフ/著 西崎憲/編集・翻訳 |
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価格 | 1800円 + 税 |
発売元 | 亜紀書房 |
発売日 | 2022年01月19日 |
『自分ひとりの部屋』
「もし、シェイクスピアに妹がいたなら…」“女性と小説”というテーマで講演を頼まれた語り手は、有名な兄のように、支援者も、模範とすべき先達も、お金も時間も、ひとりになれる部屋もないなか、ものを書こうとしてきた女性たちに思いをはせるーイギリスで男女平等の参政権が認められた一九二八年、ケンブリッジ大学の若き女子学生たちに向けた講演をもとに、物語の形をとりながら、女性の文学の歴史と未来への期待を見事に紡ぎ出したフェミニズム批評の古典。
作者 | ヴァージニア・ウルフ/片山亜紀 |
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価格 | 1320円 + 税 |
発売元 | 平凡社 |
発売日 | 2015年08月27日 |
『オーランドー』
作者 | ヴァージニア・ウルフ/著 杉山洋子/翻訳 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 筑摩書房 |
発売日 | 1998年10月01日 |
『新装版 レズビアン短編小説集(815) 女たちの時間』
幼なじみ、旅先での出会い、姉と妹。言えなかった思い、ためらいと勇気……見えにくいけど確実に紡がれてきた「ありのままの」彼女たちの物語。多くのツイートに応え待望の再刊!
<目次>
マーサの愛しい女主人 セアラ・オーン・ジュエット
ライラックの花 ケイト・ショパン
トミーに感傷は似合わない ウィラ・キャザー
シラサギ セアラ・オーン・ジュエット
しなやかな愛 キャサリン・マンスフィールド
ネリー・ディーンの歓び ウィラ・キャザー
至福 キャサリン・マンスフィールド
エイダ ガートルード・スタイン
ミス・オグルヴィの目覚め ラドクリフ・ホール
存在の瞬間ーー「スレイターのピンは役立たず」 ヴァージニア・ウルフ
ミス・ファーとミス・スキーン ガートルード・スタイン
無化 デューナ・バーンズ
外から見た女子学寮 ヴァージニア・ウルフ
女どうしのふたり連れ ヘンリー・ヘンデル・リチャードスン
あんなふうに カースン・マッカラーズ
なにもかも素敵 ジェイン・ボウルズ
空白のページ イサク・ディーネセン
解説 利根川真紀
マーサの愛しい女主人 セアラ・オーン・ジュエット
ライラックの花 ケイト・ショパン
トミーに感傷は似合わない ウィラ・キャザー
シラサギ セアラ・オーン・ジュエット
しなやかな愛 キャサリン・マンスフィールド
ネリー・ディーンの歓び ウィラ・キャザー
至福 キャサリン・マンスフィールド
エイダ ガートルード・スタイン
ミス・オグルヴィの目覚め ラドクリフ・ホール
存在の瞬間ーー「スレイターのピンは役立たず」 ヴァージニア・ウルフ
ミス・ファーとミス・スキーン ガートルード・スタイン
無化 デューナ・バーンズ
外から見た女子学寮 ヴァージニア・ウルフ
女どうしのふたり連れ ヘンリー・ヘンデル・リチャードスン
あんなふうに カースン・マッカラーズ
なにもかも素敵 ジェイン・ボウルズ
空白のページ イサク・ディーネセン
解説 利根川真紀
作者 | ヴァージニア・ウルフほか/利根川 真紀 |
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価格 | 1870円 + 税 |
発売元 | 平凡社 |
発売日 | 2015年06月12日 |
『ダロウェイ夫人』
1923年、6月のある水曜日。第一次世界大戦の影響が残るロンドンでクラリッサ・ダロウェイは、自宅で開くパーティのため、花を買いに街に出る。瑞々しい生命力に溢れるロンドンを歩きながら、ダロウェイ夫人の意識は青春時代と現在を自在に行き来し、心に無数に降りそそぐ印象を記す。あらゆる過去の一日が充満した一日を「意識の流れ」の手法で、生、死、「時」を描いたモダニズム小説の代表作。
作者 | ヴァージニア・ウルフ/丹治 愛 |
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価格 | 902円 + 税 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2007年08月25日 |
では、ここまでヴァージニア・ウルフの世界を旅する入門編としておすすめの5冊をご紹介してきました。ウルフの魅力は、その独特の語り口や緻密な心理描写だけではなく、個々の登場人物が持つ独自の視点から見た世界観が描かれることにあります。それぞれの作品で、ウルフがどのように人間の心理を解剖し、またその心象風景を表現したのかに注目しながら読み進めると、きっと彼女の作品が持つ奥深さに気づくことでしょう。
また、どの作品もウルフならではの数々のテーマ、例えば「時間」と「記憶」、「人間の意識」と「社会」、「個と集合」などを巧みに織り交ぜています。それらのテーマを探求しながら読むと、たとえそれが初めてのウルフ作品であっても、彼女の作品世界の奥行きに触れることができるはずです。
最初に紹介した作品から始めて順番に読んでいくのもいいですし、気になるテーマの作品から手に取るのもおすすめです。どの作品から読み始めても、ウルフの持つ独特な視点と心の風景を存分に楽しむことができます。
ウルフの世界は深く、多面的で、時には難解な部分もあります。ですが、それだけに読み手に多くの可能性を秘めています。自分自身の思考を深めるきっかけとなる一冊に出会えることを、心より願っています。
今回の5冊が、ヴァージニア・ウルフの世界への入り口となり、また彼女の持つ広大な文学の世界を探求する旅の第一歩となることを祈っています。
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