過労死について考えるための本7選

川上りすっこりとした一本釣りのような、成仏出来ない過労死者の霊との交流を描いた作品。過労死という現代社会の問題を、ファンタジーの視点から切り込んでおり、心に深く響きます。他にも、法律事務所に勤務するワーカホリックの女性弁護士のリアルな日常描写や、多忙を極める上場企業の社長が体調を崩す経済小説、そして学者が過労死について研究するために旅を続けるロードノベルなど、多岐に渡る視点から過労死を描いた作品群です。どれも過労死というテーマを深く掘り下げており、見えない労働問題を可視化する力がありますね。
『未和 : NHK記者はなぜ過労死したのか』
| 作者 | 尾崎,孝史,1966- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 岩波書店 |
| 発売日 | 2019年05月 |
『先生を、死なせない。 : 教師の過労死を繰り返さないために、今、できること』
| 作者 | 妹尾,昌俊,1979- 工藤,祥子 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 教育開発研究所 |
| 発売日 | 2022年08月 |
『過労死・ハラスメントのない社会を 電通高橋事件と現在』
あのとき何があったのか、今も続く問題の実態、どうしたらそれがない社会にできるのかを、具体的に明らかにする。
歴史的な合意に至るまでの情報開示請求、証拠収集や分析方法等の資料も豊富に掲載。その後の新しい事件や、コロナ労災の電話相談も掲載。
過労やハラスメントに悩む人、これから労働問題を扱う弁護士、企業の人事担当者、国や自治体の労働政策担当者、必携の1冊。
第1章 高橋まつりさんはなぜ亡くなったのか……川人 博
第2章 まつりと私の24年……高橋幸美
第3章 会社経営者に対する10の提言…… 川人 博
第4章 過労死・ハラスメントのない社会を…… 川人 博
| 作者 | 川人 博/高橋 幸美 |
|---|---|
| 価格 | 1760円 + 税 |
| 発売元 | 日本評論社 |
| 発売日 | 2022年02月19日 |
『過労事故死―隠された労災』
| 作者 | 川岸 卓哉/渡辺 淳子 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 旬報社 |
| 発売日 | 2020年04月30日 |
『会社は社員を二度殺す 過労死問題の闇に迫る (文春新書)』
| 作者 | 今野 晴貴 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2025年06月20日 |
『過労死しない働き方 働くリアルを考える』
IT化、グローバル化、少子化等によって労働強化が進む中、中高年だけでなく若い世代にも過労死や過労自殺に追い込まれる人が増えている。どうしたらこの現状を変えていけるのか。多くの裁判を闘い、各地の高校で過労死防止の講演やワークルールの普及に努める著者が、過労死しない働き方や職場のあり方を実例をもとに提案する。
はじめに──二つの世界
第1章 生きることと働くこと
1 過労死とは
2 若者の過労死
なぜ退職の道を選ばなかったのか
被害者なのに、なぜ遺書で謝るのか
「死ぬより辛い」のになぜ働き続けたのか
周囲の人はなぜ助けなかったのか
公共性の陰にあったサービス残業
五人は、なぜ死ななくてはならなかったのか
3 中高年の過労死
労務管理がずさんな会社で
便利さの陰で
大手といえども
華やかさの陰で
超高齢社会到来の陰で
五人は、なぜ死ななくてはならなかったのか
第2章 健康な社会をつくるために
1 いのちと健康を第一とする価値観を
女工たちの悲哀
二四時間戦う人
2 業務量を調整し、必要な人員配置を行う
過労死をなくすには
過労死のリスクはどこに
3 過度な注文と過剰サービスのスパイラルを是正する
お客様のご要望にそって、だけでよいのか
4 公務員は働き過ぎでもよいのか
霞が関は不夜城?
真の住民ファーストを目指して
5 職場のハラスメントをなくす
罰則規定のないパワハラ防止法
国際条約
ハラスメントは人格権の侵害
抑圧の移譲
公共性の高い職場でのハラスメント
良きリーダーシップが悪しきパワハラを駆逐する
6 健康な職場をつくり健全な会社経営を
過労死と業務不正
CSRは足元の遵法精神から
7 労働についての学び
「働くこと」を学ぶ
遺族からのメッセージ
第3章 健康に働くためのワークルール
ワークルールの目的
従う義務の範囲
バイトの休憩時間
休日の取得は命令次第?
有給休暇って何?
求人票の記載と違うのってあり?
残業代がない!
少ないバイト料
賃金と売り上げの関係は?
ミスでバイト先に損害を与えてしまった!
バイト中にケガをしてしまった……
雇用形態と給与の関係
退職する権利
売り上げと解雇
内定とは?
マタハラされたら
これってセクハラでは?
パワハラに我慢できません!
労働組合って何?
相談窓口
参考文献
| 作者 | 川人 博 |
|---|---|
| 価格 | 880円 + 税 |
| 発売元 | 岩波書店 |
| 発売日 | 2020年09月23日 |
『働かないアリ 過労死するアリ~ヒト社会が幸せになるヒント~ (扶桑社BOOKS新書)』
| 作者 | 村上 貴弘 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 扶桑社 |
| 発売日 | 2024年03月01日 |
今回ご紹介した7冊は、働き過ぎが健康に及ぼす影響や社会問題としての過労死について、様々な視点から描いている作品ばかり。フィクションだからこそ、立場や状況の違いを理解し、考察するきっかけになると思います。実際に過労死を身近に経験した方々の実話を描いた作品は、胸が締め付けられる思いになるかもしれませんね。しかし、そこから生まれる問題意識や反省の気持ちは、社会を見つめる目を冴えてくれるはずです。
また、「仕事」だけでなく、「生きる」こと全般についても深く考えさせてくれるはず。僕らは一体、何のために働いているのか。どんな生き方が"正解"なのかなんて、誰にも分からないままですが、それぞれの物語は、その多様性を教えてくれるのじゃないでしょうか。
疲労が蓄積し、心身ともに余裕がなくなると、「働き過ぎ」が当たり前になり、自分自身も周りも気づかないまま過労死のリスクが高まってしまうことがあります。その危機感を、これらの作品が高めてくれることでしょう。
それぞれのストーリーを読むことで、「働き方改革」をただのスローガンではなく、一人ひとりが真剣に考え、行動に移すべき社会的な課題と捉えることができるかもしれません。心に残った作品どれか一つでも手に取り、一読していただければ幸いです。適度な休息と自己管理を忘れず、皆さんの健康と笑顔を第一に、よりよい働き方を一緒に考えましょう。
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