死を扱った動物絵本3選
ひとつめは元気なうさぎの姿から、読者に自然な形で死の存在を教えてくれる絵本です。物語途中でうさぎが眠りにつき、読者にその意味を察させる構成は優しく、読んだ子どもたちに深い思索を投げかけます。二つめは病気の子犬と家族の別れ。何より美しい絵が引き立てる悲しみは、しかし現実の一部でもあり、子どもたちにそっと近づけてくれます。三つめはかつて森を支えていた老木の寿命を描いた1冊。死後も元気に芽吹く森を通じて、命の繋がりやサイクルを教えてくれるんです。
『くまとやまねこ』
作者 | 湯本,香樹実,1959- 酒井,駒子,1966- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 河出書房新社 |
発売日 | 2008年04月 |
『ずーっとずっとだいすきだよ』
エルフィーとぼくは、いっしょに大きくなった。年月がたって、ぼくの背がのびる一方で、愛するエルフィーはふとって動作もにぶくなっていった。ある朝、目がさめると、エルフィーが死んでいた。深い悲しみにくれながらも、ぼくには、ひとつ、なぐさめが、あった。それは…
作者 | ハンス・ヴィルヘルム/久山太市 |
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価格 | 1320円 + 税 |
発売元 | 評論社 |
発売日 | 1988年11月 |
『うさぎのルーピースー』
朝おきると、机のしたでうさぎが死んでいました。
作者 | どいかや |
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価格 | 1320円 + 税 |
発売元 | 小学館 |
発売日 | 2006年02月 |
さて、本日は少し珍しいテーマ、死を扱った動物絵本を3冊ピックアップして紹介しました。非常に深いテーマが動物たちのコミュニケーションとともに描かれており、子どもたちが人生と死について感じ、考えるきっかけになる一方、大人の読者にとっても多くの教訓が詰まっています。
死というのは、どの生物にとっても避けられない運命です。しかし、その実態を直視しようとすると、人間はどうしても怖がります。そんなときに動物たちを通して理解を深めることは、自然と人間の生死を受け入れるための一歩になると思います。
それぞれの作品で描かれる死は、少々厳しい現実を伝えるものから、自然なサイクルの一部として描くものまで様々。子どもが初めて死について考えるきっかけとなったり、大人が再び死や送別について考える機会を与えてくれるでしょう。
死を扱った絵本は、読む方によって多くの意味を持つことができます。子どもにとっては、無邪気な視点から命の尊さを学ぶ機会。大人にとっては、生きること、死ぬことの意味を見つめ直すきっかけになるはずです。
いずれの作品も、子どもだけでなく大人も一緒に読むことで、さまざまな視点から死と向き合えると感じました。皆さんが読み終えた後、肝心なのは充実した人生を送ること、そしてその先の死を恐れず自然と向き合うこと。それを理解できるきっかけとなるのではないでしょうか。
生と死、両方を包み込む大きなテーマでありながら、動物達の視点から学べることが多い、それが今回紹介した3冊の絵本です。「死」について、自分自身と向き合ってみませんか。そして、その結果如何に生きるべきか、考えてみてはいかがでしょうか。
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