日本人の死生観に関する本 おすすめ6選

日本人独特の死生観をカギに握る本たちを、おすすめ6選として揃えてみました。歴史や医療現場からの視点で描かれたもの、詩的で美しい表現で紡がれたもの、現代社会の問題を浮き彫りにしたもの、etc. それぞれ切り口は違いますが、どれも日本人のライフとデスについて深い洞察を差し込んでいます。ハードなテーマですが、これらの一冊一冊と向き合うことで今に生きる意味が見えてくるかもしれません。恐れていた死が少しだけ身近に感じられれば、その本はきっとあなたのハートを動かすことでしょう。ぜひ、手に取ってご覧ください。
『日本人の死生観』

仏教学に民俗学の方法を接続し、日本人の宗教を深く掘り下げた五来重。本書は、厖大な著作を遺した宗教民俗学の巨人の「庶民宗教論」のエッセンスを知るのに最適な1冊である。
日本人の死生観とは、すぐに連想される「ハラキリ」や殉死など、武士道的なものだけではない。貴族や武士の死生観、いわば「菊と刀」ばかりでなく、「鍬」を持つ庶民の死生観は、一体どんなものだったのか。本書では、教祖・教理・教団から成る西洋起源の宗教や、文献研究と哲学的思弁にこだわる仏教学ではなく、仏教伝来以前からの霊魂観や世界観が息づく根源的な「庶民の死生観」を明らかにしていく。
著者によれば、庶民にとってあらゆる死者は一度は怨霊となる。それは鎮魂によって「恩寵をもたらす祖霊」に変えなくてはならない。そのための信仰習俗や儀礼の有様を探索し、日本列島を歩きに歩いた著者の視線は、各地に残る風葬や水葬の風習、恐山のイタコと円空仏、熊野の補陀落渡海、京都の御霊会、沖縄のイザイホウ、遠州大念仏、靖国神社などに注がれる。
巻末解説を、『聖地巡礼』『宗教と日本人』の著者・岡本亮輔氏(北海道大学准教授)が執筆。〔原本:角川書店、1994年刊〕
1
日本人の死生観
2
日本人と死後の世界
みちのくの神秘・恐山 その歴史と円空仏
口寄せ巫女
3
怨霊と鎮魂
4
死と信仰ーー補陀落渡海の謎
古来の葬送儀礼から見た現代の葬儀と葬具
仏檀
5
墓の話
解説(岡本亮輔)
作者 | 五来 重 |
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価格 | 1430円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2021年10月14日 |
『なぜ日本人はご先祖様に祈るのか ドイツ人禅僧が見たフシギな死生観』

日本人の死に対する考えは不思議だ。生と死を厳密に分けず、つながっている感覚を持ち、死者への親近感や依存度が高い。その一方で「死は穢れ」という概念があり、葬儀後の「清め塩」や数字の「4」を避ける習慣がある。また、戦時中の神風特攻隊は、武士道が謳う死の美学を身をもって貫き敵国を驚かせた。元キリスト教徒のドイツ人禅僧が、日本と欧米社会を中心に比較しながら、曖昧な日本人の死生観と理想の死について考察する。
作者 | ムホウ・ネルケ |
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価格 | 902円 + 税 |
発売元 | 幻冬舎 |
発売日 | 2015年05月 |
『激変する日本人の死生観 人は死んだらどこへ行けばいいのか;第2巻』

私たちはいま「死後」のリアリティを共有できない時代を生きている。
日本思想史研究の第一人者が全国各地の霊場を踏査し、日本人の「他界観」の変化に各地の霊場がどのように対応してきたかが分かる、圧倒的ドキュメント。
佐藤教授独特の語り口で、日本列島に現前する霊場を一緒に旅し、生と死のありようを辿っている気持ちになります。
第1部 死者はこの世に帰ってこられるか
遠野のデンデラ野/黄泉の洞窟/六道珍皇寺/江ノ島・龍ノ口/慈恩寺
第2部 浄土への信仰はなぜ必要だったか
八葉寺/ 當麻寺/熊野/骨寺/岩屋寺/文永寺
第3部 紫式部はなぜ地獄に堕ちたか
川原毛地獄/愛宕山/紫式部の墓/別府の地獄めぐり
第4部 失われた極楽浄土
弥谷寺/ムカサリ絵馬/回向院/黒石寺/立山と芦峅寺
作者 | 佐藤弘夫 |
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価格 | 2310円 + 税 |
発売元 | 興山舎 |
発売日 | 2024年05月17日 |
『日本人の死生観を読む : 明治武士道から「おくりびと」へ』

作者 | 島薗,進,1948- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 朝日新聞出版 |
発売日 | 2012年02月 |
『日本人の死生観 蛇 転生する祖先神』

古代日本人は、木や山を蛇に見立てて神とした。そして、人の生誕は蛇から人への変身であり、死は人から蛇への変身であった…神道の底流をなす蛇信仰の核心へと迫り、日本の神イメージを一新。“吉野民俗学”への最良の入門書となる名著!
作者 | 吉野 裕子 |
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価格 | 935円 + 税 |
発売元 | 河出書房新社 |
発売日 | 2015年03月06日 |
『死をみつめて生きる : 日本人の自然観と死生観』

作者 | 上田,正昭,1927-2016 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 角川グループパブリッシング |
発売日 | 2012年08月 |
それでは、今回は死生観というテーマでございましたが、いかがだったでしょうか。今まで考えたことのなかった角度から自分自身の生死について思考するきっかけになればと思います。日本人特有の死生観が描かれた本は、一冊一冊の世界が独自の色を放っていますので、読み手自身がその世界に触れ、解釈を楽しむのも一つのポイントです。
日本の文化や伝統は、何気なく生きていると気づかない部分にもふんだんに散りばめられています。その中には、死生観というテーマ性が多くの作品に見られます。これからも、このようなテーマを解釈しやすい小説や漫画を探していくことは、自身の視野を広げる助けとなるでしょう。
また、小説や漫画はフィクションでありながら、その根底には作者のリアルな思考や哲学、時代背景が反映されていることを忘れてはいけません。そのため、読書の際には、作品だけでなくその背後にある考え方やメッセージにも注意を向けてみてください。そうすることで、より深く作品を理解し、自分自身の考え方に落とし込むことができるでしょう。
今回ご紹介した6作品はその一例です。ぜひ、一冊でも多くの作品に触れて、さまざまな視点から日本人の死生観を追求してみてください。最後になりましたが、読書は自分自身の内面をより深く掘り下げるツールでもあります。進んで新しい視点に触れることで、より豊かな人生を送るための一助になれば幸いです。
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