近現代トルコの歴史を学べる本4選
トルコと言えば、ギリシャ神話やオスマン帝国といった古代からの歴史が鮮やかに描かれがちです。しかし、近現代のトルコもドラマチックな物語を秘めています。その一端を垣間見ることが出来る作品が4つあります。1つ目は、第一次世界大戦時のオスマン帝国の崩壊と共和制への移行をリアルに描いた一冊。2つ目は、女性解放運動が進む昭和初期のトルコを描き出し、社会変革の波を感じることができます。3つ目は、ミリタリー要素が強く、トルコの近代化と西洋化の努力を反映した作品。最後の一冊は、政治的な混乱や国民の心情を描いた現代のトルコを理解する良書です。今回は小説や漫画といったエンターテイメントを通じて、トルコの近現代史を学ぶ楽しみを味わってみてください。
『トルコ近現代史 イスラム国家から国民国家へ』
イスラムの守護者として常にキリスト教世界と対峙し、東地中海に君臨した栄光のオスマン帝国。その実体は、多くの異教徒を抱え込みながら緩やかな統合を実現する「イスラム国家」だった。本書が描くのは、その帝国が西洋との絶えざる交渉の中で、中央集権的な「国民国家」への変身を志し、もがき苦しみつつそれを果たしていく過程であり、また、多大の犠牲を払ってたどり着いた「国民国家」が決して終着駅ではなかったことに気づき懊悩する姿である。近代トルコの味わった興奮と痛みは、おそらくその一国のみの経験ではあるまい。イスラム世界に関心を抱く読者にとって、本書は絶好の水先案内となるだろう。内外における最新の研究を見据えて書き下ろした、気迫あふれる通史である。
作者 | 新井政美 |
---|---|
価格 | 4950円 + 税 |
発売元 | みすず書房 |
発売日 | 2001年04月 |
『近代トルコ見聞録』
13世紀に建国され、16世紀には世界最大・最強の国家に成長したオスマン帝国。しかし、18世紀には「ヨーロッパの瀕死の病人」となり、1922年ついに瓦解した。翌年には帝国を継承したトルコ共和国が誕生した。わが国は、明治期からトルコとの直接的な交流をもつようになる。本書は、一つの国家の崩壊と、新しい国家の誕生という激動のトルコを実際に旅した明治・大正期の日本人の紀行文、日記などを通じて、近代トルコの魅力的な素顔を紹介する。
作者 | 長場紘 |
---|---|
価格 | 2200円 + 税 |
発売元 | 慶應義塾大学出版会 |
発売日 | 2000年01月02日 |
『イスラムと近代化 共和国トルコの苦闘』
「世俗化」=「近代化」「イスラム」=「反動」では、ない。「共和国トルコの父」ケマル・アタテュルクによって否定されたはずのイスラムは、なぜその後も長く生き残ったのか。幾重にも複雑に絡まった糸を解きほぐし、イスラム世界における近代化の問題を「脱イスラム」のフロントランナー、トルコ共和国の歩みから読み解く。
作者 | 新井政美 |
---|---|
価格 | 1760円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2013年01月 |
『トルコ現代史 オスマン帝国崩壊からエルドアンの時代まで』
1923年に建国したトルコ共和国。革命を主導し、建国の父となったムスタファ・ケマルは、共和主義・民族主義・人民主義・国家資本主義・世俗主義・革命主義という6原則を掲げ国家運営の舵を取った。それから約1世紀、数度のクーデタ、オザル首相の政治改革を経たトルコでは、エルドアンが政敵を排除しながら躍進を続けている。ケマルが掲げた6原則を通して、トルコの百年の足跡を振り返る。
作者 | 今井宏平 |
---|---|
価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 中央公論新社 |
発売日 | 2017年01月 |
皆さん、今回ご紹介した本たちを通じて、近現代トルコの歴史を少しでも身近に感じていただけたらと思います。それぞれの作品が持つ独自の視点から、トルコの歴史がどのように動き、どのように形成されてきたかを垣間見ることができます。そして、色とりどりのキャラクターたちと共に、その時代背景を踏まえた驚きや感動を体験できることでしょう。
また、これらの作品を読むことで、自分達の住む世界とは全く違った文化や価値観に触れることができます。普段使っている言葉、食べる食事、育まれた習慣、全てが違う国の人々がどのように生活しているのか、どんな思いを抱いて日々を過ごしているのか。そう考えると、非常に興味深く感じることでしょう。
これらの作品を通して、読者のみなさん自身がトルコの歴史に深い興味を持つきっかけになれば本望です。読むことで学べる知識は、視野を広げ、見方を変え、新たな世界を開く扉となることでしょう。
読書は、心を豊かにし、知識を深める素晴らしい時間です。今回ご紹介した作品も含め、これからもたくさんの本を手に取って、様々な世界を旅してみてください。それが、あなた自身の人生をより豊かに、より深くする一つのツールとなること、私たちは確信しています。それでは、読書の旅をお楽しみください。そして、今後も新たな発見や興奮を共有し続けられることが、私たちライターの幸せです。皆さんの読書が、これからも充実したものでありますように。
本サイトの記事はあくまで新しい書籍と出会う機会を創出する場であり情報の正確性を保証するものではございませんので、商品情報や各作品の詳細などは各自で十分に調査した上でご購入をお願いいたします。各通販サイトが提供するサービスは本サイトと関係ございませんので、各通販サイトは自己責任でご利用ください。