スクールカーストをテーマにした本4選
卒業までの短い期間に起こる騒動と波乱を描く青春小説、どんな子も素敵な本人らしさを大切にしたい絵本、浮き沈みの激しい万華鏡のようなスクールライフを描くマンガ、そして底辺から上を目指す非常識な主人公の奮闘記。これらは全て学園のカースト争いをリアルに描いた作品。
一人ひとりが等しく自由に学ぶ理想の学び舎からは程遠いかもしれませんが、ただ排他的なだけでなく友情や愛情、たくましさを育む場でもあるのです。カーストの厳しさの中で見つける自身の強さに、きっと胸が熱くなることでしょう。
個々の作品を楽しむのはもちろん、カーストを題材にしているからこその切なさや苦悩、成長を感じ取ってみてくださいね。
『桐島、部活やめるってよ』
作者 | 朝井,リョウ |
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価格 | 不明 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2012年04月 |
『野ブタ。をプロデュース』
作者 | 白岩,玄,1983- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 河出書房新社 |
発売日 | 2004年11月 |
『聲の形(1)』
お前なんかに出会わなきゃよかった。
もう一度、会いたい。
耳の聞こえる少年・石田将也(いしだしょうや)。
耳の聞こえない転校生・西宮硝子(にしみやしょうこ)。
ふたりは運命的な出会いをし、そして、将也は硝子をいじめた。
やがて、教室の犠牲者は硝子から将也へと移っていった。
幾年の時を経て、将也は、 もう一度、硝子に会わなければいけないと強く思うようになっていた。
週刊少年マガジン掲載時に、空前の大反響を巻き起こした衝撃作。待望の単行本1巻発売!
【作者・大今良時先生から】「点と点で生きている人たち。遠く、離れ離れの小島のように生きている人たちを描きたくて、この物語を描きました。みなさまに読んでいただければ、この上ない幸せです」
石田将也
番外編 7か月前
仕方の無いこと
ははははは
クソったれ西宮
拒絶人間
作者 | 大今 良時 |
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価格 | 550円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2013年11月15日 |
『スクールカーストの正体 キレイゴト抜きのいじめ対応』
血の通った「現場のスクールカースト論」
現役のベテラン中学校教師である著者は、「スクールカーストの決定要因は、コミュニケーション能力だ」と、その本質を喝破、学校現場で現在進行形で起きている数々のいじめ、トラブル等のエピソードを紹介、分析していきます。
スクールカーストを要因とした、「LINEはずしが起きるリアルなプロセス」や、「突然キレて、暴力をふるってしまう子の事情」等々、紹介される数々のエピソードは、教育関係者ならずとも、深く考えさせられるものばかりです。
現在の子どもたちの変容の根底にあるものについて分析したうえで、全国の学校現場に向けて提案する、最終章「現代型いじめと教師の対応」は、必読です。
【編集担当からのおすすめ情報】
「子どもたちに今、何が起きているのか」をこれ一冊で俯瞰できる、画期的なスクールカースト論。すべての教育関係者はもちろん、子どもを持つすべての親におすすめします。
作者 | 堀 裕嗣 |
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価格 | 836円 + 税 |
発売元 | 小学館 |
発売日 | 2015年10月01日 |
今回紹介した4つの作品は、スクールカーストについて真剣に考えさせられる作品たちだと私自身は思っています。登場人物たちの苦悩と成長の軌跡に、読者として心が締め付けられることもあれば、同時に深く感動する瞬間もあるでしょう。
どの作品も、学校社会の厳しい現実をうつしながらも、個々のキャラクターがそれぞれに持つ強さや優しさ、そして未来への希望を大切に描いています。一方で、スクールカーストというものの厳しさ、それに翻弄される者たちの葛藤と痛み、そしてそれを克服していくプロセスをエネルギッシュにかつ繊細に描いており、その点が特に素晴らしいと思います。
読む人がどの作品からでも、共感を覚えるポイントがあることでしょう。それは、登場人物が共有する普遍的な経験として、自己肯定感を持つことの大切さや、自分だけでなく他人をも理解することの大切さを教えてくれます。
また、これらの作品を通じて、学校という閉じた社会で孤立してしまったり、どこかに所属したいという気持ちとの戦いを経験している人たちは、きっと多くの勇気を得ることができるのではないでしょうか。
それぞれ異なる視点からスクールカーストというテーマを描き出した全4作品。ただ鉛筆やカメラを通して世界を映し出すだけではなく、読者の心に語りかけ、問いかけてくる力がある一冊です。彼らの物語は、絶望的な状況でも変わることのできる可能性を教えてくれます。明日への一歩を切り開く力をくれる、そんな作品群だと私は思います。
最後に、どの作品も登場人物たちの個々の人間性と、誰もが抱えるリアルな問題に真摯に向き合った作品ばかりですので、一読の価値ありだと思います。皆さんも是非手に取って、その世界に触れてみてはいかがでしょうか。それでは、また次回の作品紹介でお会いしましょう。
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