退職を決めた新宿署の佐江に、管轄外のH県警から未解決殺人に関する依頼が持ち込まれた。三年前に姿を消した重要参考人の女が「佐江の護衛があれば出頭する」と申し出たというのだ。面識もない引退間近の中年刑事をなぜ指名するのか？ H県警の新米刑事・川村と組み、女と接触を図るがーー。比類なき警察小説シリーズ、六年ぶりの文庫新刊！

消えた重要参考人・阿部佳奈は、命を狙われていた。H県で彼女を保護しようとする佐江と川村に、謎めく殺し屋『中国人』の魔の手が迫るーー。県警内の裏切り者、地元大企業の乗っ取り計画……。事件の背景が明らかになる時、三年前に惨劇が起きた料亭「冬湖楼」が再び修羅場と化す。裏で糸を引く黒幕の正体とは？予測不能のエンターテインメント巨編！

警視庁捜査一課に所属していた牧しずりは、捜査中の事故で同僚を亡くした責を負い、五年前に職を辞した。ある日、その同僚の息子と名乗る仲本岬人と出会う。彼がもたらしたのは死んだ同僚の事故に関わる意外な情報だったー。あれは、仕組まれたものだったのか？隠された真実に元刑事が挑む傑作ミステリ。

最愛の妻はすでに亡く、たったひとりの娘も独立し海外で暮らしている。大学教授・葉山英介は平穏な人生の冬を送っていた。しかし、過去がそれを許さなかったー葉山の手がけた最後の仕事が因縁となり、彼はかつての世界へ舞い戻ることになる。愛する者と、男の誇りを守るため、葉山はふたたび銃を手にする。

ある過去を持ち、今は別荘地の保安管理人をする男。冬の静かな別荘で出会ったのは、拳銃を持った少女だった（表題作）。大沢人気シリーズの登場人物達が夢の共演を果たす「再会の街角」を含む極上の短編集。