芸術作品を題材にした小説3選
一作目はイタリアのルネサンス期に描かれた一人の画家の物語。彼の画家としての成長と人間的な葛藤、芸術への情熱が見事に描かれています。二作目は現代アートの世界を舞台に、駆け出しのアーティストと有名画商の間に生じるトラブルを描いたサスペンス。美術界の裏側を切り取った面白さがあります。三作目は文豪たちが生み出した作品が実在するという前提の元、それらの作品を巡るミステリー物語。芸術に込められた情熱や思想、作者の人間性を問いつつ展開します。どれも芸術に深い愛情と敬意を感じさせる素晴らしい作品ですよ。
『ガウディの鍵』
2006年、バルセロナ。美術史研究者のマリアは、老人介護施設にいる祖父から、自分はガウディの後継者で、1926年に事故死したとされているガウディは、“敵”に暗殺されたのだと打ち明けられる。師から託された“秘密”を受け継ぐよう命じ、鍵を渡す祖父。半信半疑ながら手がかりを探し始めるマリアに敵の影がしのびよる。実在するガウディ建築を舞台に、壮大なスケールで描かれるミステリ。
作者 | エステバン・マルティン/アンドレウ・カランサ |
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価格 | 1045円 + 税 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2013年10月18日 |
『楽園のカンヴァス』
ニューヨーク近代美術館のキュレーター、ティム・ブラウンはある日スイスの大邸宅に招かれる。そこで見たのは巨匠ルソーの名作「夢」に酷似した絵。持ち主は正しく真贋判定した者にこの絵を譲ると告げ、手がかりとなる謎の古書を読ませる。リミットは7日間。ライバルは日本人研究者・早川織絵。ルソーとピカソ、二人の天才がカンヴァスに篭めた想いとはー。山本周五郎賞受賞作。
作者 | 原田 マハ |
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価格 | 880円 + 税 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2014年06月27日 |
『油絵は謎をささやく』
日本文化史の准教授・小宮山香織のもとに、教え子から相談事が持ち込まれた。山形の実家が所有する油彩画に、贋作の疑いがかけられたというのだ。明治期を代表する洋画家・高橋由一が描いたとされる“隧道図”は、真筆に近い特徴を持ちながら、いくつかの謎をはらんでいた。真贋を調べる香織はやがて、描画当時の事件が鍵を握ることに気づくがー。明治期の不可解な失踪事件、道路事業をめぐる百姓一揆、真贋不明の奇妙な絵、そして新たな殺人ー油絵が呼び寄せた謎の先に、驚天動地の真実が待つ!
作者 | 翔田 寛 |
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価格 | 1870円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2022年03月26日 |
今日ご紹介した作品はすべて、芸術というテーマを軸に物語が展開します。それぞれから香り立つ“芸術への情熱”という香りを、たっぷりと味わっていただけたら幸いです。
数多くの芸術作品が生まれては消えていく中、彼らの物語は偉大な芸術家たちが残した作品たちを通じて私たちに語りかけてきます。彼らが芸術を愛し、苦しみながらも作り上げた情熱と執念をぜひ感じてみてください。
そして、芸術家たちが直面した困難や葛藤、成功の瞬間への喜びを共感することで、自分自身の日常の中にも新たな視点や風景を見つける手助けになるはずです。女性芸術家の物語や、無名だった芸術家のドラマチックな人生、心を揺さぶる秘密の物語等、息をのむような展開が皆様を待っています。
芸術という普遍的なテーマに共感し、読んでいる間だけでも、まるで異次元の空間に迷い込んだような気分を味わうことができるでしょう。芸術家たちの生き様や表現への情熱に触れることで、生活の中の新しい発見や感じることの重要さを改めて感じる機会になることでしょう。
まだまだ寒い日が続きますが、ぜひホッと一息つきつつ、良質な読書時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。これらの作品が、芸術への新たな視点を提供し、日々の生活に彩を加えてくれること間違いなしです。
新たな世界に触れることで広がる心地よい感動を、どうぞ堪能してみてください。次回もまた、違った視点から面白く、そして心に残る作品をご紹介できることを期待しています。お楽しみに!
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