一遍に関する本 おすすめ6選 時宗の開祖

時宗の開祖である一遍上人について、これまで数多くの作品が創られてきました。その中から厳選した6冊を紹介します。美しい言葉で丁寧に描かれた人間一遍の喜びも悲しみも、めくるめくイラストで描き出された一遍の生涯、刺激的なストーリーテリングで一遍の教えを浅薄ならぬ深さで展開する作品など、一遍上人の魅力を様々な角度から堪能できます。読むことで一遍上人の生き方、教義について新たな視点が得られること間違いなしです。一見地味に思えるかもしれませんが、中を開けばそれぞれが凡ならぬ世界観を持っていますよ。一冊ずつ手に取って、一遍上人の世界に触れてみてください。
『構築された仏教思想 一遍 念仏聖の姿、信仰のかたち』

作者 | 長澤 昌幸 |
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価格 | 1725円 + 税 |
発売元 | 佼成出版社 |
発売日 | 2022年10月03日 |
『死してなお踊れ 一遍上人伝 (河出文庫)』

作者 | 栗原康 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 河出書房新社 |
発売日 | 2019年07月05日 |
『一遍語録を読む』

作者 | 金井,清光,1922-2009 梅谷,繁樹,1941- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 法藏館 |
発売日 | 2022年05月 |
『一遍』

作者 | 今井,雅晴,1942- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 創元社 |
発売日 | 2014年10月 |
『一遍 捨聖の思想(851)』

《目次》
はじめに
第一章 浄土教のルーツを求めて
浄土教の歴史/「阿弥陀仏」の原語と起源/「極楽浄土」の観念
中国における浄土教の誕生/日本浄土教の源流「善導流」/異端としての善導
第二章 日本における浄土教の展開
日本への仏教伝来/仏教の広がり/「浄土の教え」の始まり/平安の浄土教
源信と『往生要集』/院政期の浄土教/聖と沙弥の念仏/法然──比叡山黒谷から
専修念仏と法難/「革命」としての法然浄土教/浄土教の広がり/難問としての親鸞
玉日と恵信尼/親鸞思想の核心
第三章 一遍と時衆
伊予松山の武将・河野通広の次男/十一不二の頌/熊野成道
六十万人頌・六字無生の頌/踊り念仏/時衆・時宗/鎌倉へ・京へ/一遍の死
二祖他阿弥陀仏真教/真教の遊行/知識帰命/遊行の相続/組織者・真教
真教以後の時衆教団/時衆諸派/時衆の社会的活動とその文化──陣僧/葬送
遊行上人尊観・徳阿弥と客僚・客寮/時衆と同朋衆・芸能者
第四章 「一遍上人語録』を読む
一 『一遍上人語録』の成立
二 身を観ずれば水の泡──別願和讃
三 独むまれて独死す──百利口語
四 身命を惜しまず 本願に帰入し──誓願偈文
五 一切の事を捨てゝ申念仏こそ──消息法語
「捨ててこそ」/「出離の要道」
六 となふれば仏もわれもなかりけり──偈頌和歌
七 門人伝説
三心といふは名号なり──『語録下二』
今の名号は能所一体の法なり──『語録下七』
念仏が念仏を申なり──『語録下十六』
自力他力は初門の事なり──『語録下十八』
称名の外に見仏を求べからず──『語録下三十五』
我等は下根の者なれば、一切を捨ずば──『語録下四十四』
有心は生死の道、無心は涅槃の域なり──『語録下六十』
念仏の下地をつくる事なかれ──『語録下六十九』
まよひも一念なり、さとりも一念なり──『語録下七十三』
名号は義によらず心によらざる法──『語録下八十三』
知りて知らざれ、還て愚痴なれ──『語録下八十七』
法師のあとは、跡なきを跡とす──『語録下九十八』
あとがき
参考文献一覧
作者 | 桜井 哲夫 |
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価格 | 946円 + 税 |
発売元 | 平凡社 |
発売日 | 2017年08月16日 |
『一遍仏教と時宗教団』

「捨ててこそ」を標榜し、遊行の果てに生涯を終えた一遍智真。遺された門弟はいかにその思想を継承したか。類書希少な時宗教学書。
序章 本書の目的と構成
第一章 一遍教学の形成
第一節 證空教学から一遍教学へ
第二節 一向俊聖の念仏思想
第三節 一遍教学における「このとき」攷
第四節 時宗宗学における念仏往生観
第五節 門流による一遍呼称の変遷
第六節 一遍教学とその展開
第七節 誓願寺所蔵 伝一遍著作に関する一試論
第二章 時宗宗学の基底
第一節 時宗宗学に関する一試論
第二節 明治期時宗教団の子弟教育
第三節 時宗宗学における仏説
第四節 一遍の偈頌
第三章 時宗宗学と儀礼の接点
第一節 臨終の儀礼と遊行寺歳末別時念仏会
第二節 時衆教団における入門儀礼考
第三節 時衆教団と密教修法
第四節 近世時宗教団における伝法成立
史料翻刻 誓願寺所蔵『西山上人所持』
結章 総括と今後の課題
作者 | 長澤 昌幸 |
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価格 | 5500円 + 税 |
発売元 | 法藏館 |
発売日 | 2017年11月27日 |
それぞれの作品を通して、時宗の開祖である一遍の生涯と教えがどのように描かれているか、そしてそれらがどのように現代に生きる我々に響いてくるのか、改めて感じていただけたらと思います。一遍の在り方は多彩で、一人の人間としての生き様だけでなく、時宗開祖としての役割も含め、その全てが深く描かれています。それは、どの作品を手に取るかによっても異なるので、自分にとって一番心に響く一遍像を見つけることができるのではないでしょうか。
舞台を中世に置きながらも、現代の読者にも通じる普遍的なテーマを扱っているため、過去の事象に留まらず、自分自身の生き方についても考えさせられる瞬間が多々あるのではないでしょうか。そんな深いメッセージを持つ一方で、物語の展開もそれぞれユニークで、面白く読むことができます。だからこそ、それぞれの作品は一遍という人物像をどんな角度から見せるのか、その視点を楽しむのも一つの面白さです。
繰り返しになりますが、一遍の人間性や思想に触れ、その生き様から学ぶことは私たち現代人にとっても有意義だと感じます。今回紹介した6作品は、様々な一遍像を浮かび上がらせてくれる優れた作品群です。ぜひ一つでも多く手にとってみて、一遍の世界に足を踏み入れてみてください。興味深さとともに、新たな発見や視点、そして何より心の豊かさを感じていただけることと思います。あなたにとって特別な一冊と出会う機会となれば幸いです。それでは、素晴らしい読書ライフをお楽しみください。
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