石持浅海おすすめ小説!④
今回ご紹介する石持浅海さんの作品は、時間を忘れて一気読みすること間違いなしの1冊です。彼の独特のセンスが生み出す緻密な世界観に、一度読むと引き込まれてしまいます。
人間の心理を繊細に描きつつ、そこに登場する謎に満ちた事件や人物たちの奥深さ。気づけばその魅力に虜になってしまいますよ。更に、つかみどころのないキャラクター達の感情の揺れ動きを見事に描く彼の筆致は素晴らしい一言です。
また、ストーリー展開も丁寧でありながら一瞬で展開を変えるサプライズも多く、驚きの連続です。特にクライマックスに向けての盛り上がりは文句なし!波乱万丈の石持浅海ワールド、ぜひあなたも体感してみてくださいね。
『心臓と左手 座間味くんの推理』
ミステリーにおける最大の謎は、人の心の奥深くにあるー。警視庁の大迫警視が、あのハイジャック事件で知り合った「座間味くん」と酒を酌み交わすとき、終わったはずの事件は、がらりとその様相を変える。切れ味抜群の推理を見せる安楽椅子探偵もの六編に、「月の扉」事件の十一年後の決着を描いた佳編「再会」を加えた、石持ミステリーの魅力が溢れる連作短編集。
| 作者 | 石持浅海 |
|---|---|
| 価格 | 638円 + 税 |
| 発売元 | 光文社 |
| 発売日 | 2009年09月 |
『玩具店の英雄 座間味くんの推理』
津久井操は科学警察研究所の職員。実際に起きた事例をもとに、「警察は事件の発生を未然に防ぐことができるか」を研究している。難題を前に行き詰まった彼女に、大先輩の大迫警視正が紹介したのは、あの『月の扉』事件を解決した座間味くんだった。二人の警察官と酒と肴を前にして、座間味くんの超絶推理が繰り広げられ、事件の様相はまったく違うものになっていく!
| 作者 | 石持浅海 |
|---|---|
| 価格 | 638円 + 税 |
| 発売元 | 光文社 |
| 発売日 | 2015年02月10日 |
『セリヌンティウスの舟 長編本格推理』
荒れ狂う海で、六人のダイバーはお互いの身体をつかんで、ひとつの輪になった。米村美月、吉川清美、大橋麻子、三好保雄、磯崎義春、そして、僕、児島克之。石垣島へのダイビングツアー。その大時化の海で遭難した六人は、信頼で結ばれた、かけがえのない仲間になったー。そんな僕らを突然、襲った、米村美月の自殺。彼女はダイビングの後の打ち上げの夜に、青酸カリを飲んだ。その死の意味をもう一度見つめ直すために、再び集まった五人の仲間は、一枚の写真に不審を覚える。青酸カリの入っていた褐色の小瓶のキャップは、なぜ閉められていたのか?彼女の自殺に、協力者はいなかったのか?メロスの友、セリヌンティウスは、「疑心」の荒海の中に投げ出された。
| 作者 | 石持浅海 |
|---|---|
| 価格 | 838円 + 税 |
| 発売元 | 光文社 |
| 発売日 | 2005年10月 |
今回ご紹介した石持浅海作品、いかがだったでしょうか?ちょっと変わった設定、緻密な描写、人柄や人間関係を描き出す繊細さ。それぞれの作品が、彼の豊かな創造力と深い敬意を感じさせるものばかりでしたね。
彼の作品の魅力は何と言っても、描かれる世界が独自でありながら、私たちが日々感じ、見過ごしてきた感覚や風景を引き立ててくれるところが特徴的です。端的な表現や心の揺れ動きを鮮やかに描く彼の言葉は、物語を通して読者に語りかける、まるで音楽のようなリズムさえ感じさせます。
肩の力を抜いて読める短編集から、読者の心をじわじわと掴んで離さない長編作まで、彼ならではの世界に没頭すると時間を忘れてしまいますよね。そして物語の終わりには、あらゆる表層の下にある人間の持つ本質を見てきたような感じになります。
石持浅海の世界は、親しみやすく、かつ新鮮です。そして何より、自分自身と向き合う機会を与えてくれます。そんな彼の作品と一緒に、新たな世界へ一歩踏み出してみませんか?
読書は自分だけの冒険です。石持浅海作品はまだまだ選り取り見取り。他にもおすすめ作品がたくさんあるので、ぜひ自分に合う一冊を見つけて、素晴らしい旅に出かけてみてください。それでは、次回も一緒に素敵な作品に出会いましょう!
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