北イタリアが舞台の小説3選
北イタリアを舞台にした小説は、その美しい風景と独特の雰囲気で評価が高いものが数多くあります。まずは、美食の町・パルマを舞台にしたビルドゥングスロマン。物語は主人公の少年から青年への成長と経験を描きつつ、読者を食欲の虜にします。次にご紹介するのは、水の街ヴェネツィア。美術探偵と謎解きが魅力のミステリー小説で、都市の神秘と美しさがたっぷり詰まっています。最後は、資産家の一族を描いた家族もの。豪奢な生活と複雑な人間関係は、まるで映画を観ているかのような錯覚を覚えます。北イタリアの魅力を存分に満喫できる、これら三作品をぜひご堪能ください。
『ベニスに死す』
高名な初老の作家アシェンバハは、ある日旅の誘惑に駆られ、ヴェネツィアへと旅立つ。そこで彼が出会ったのは、神のごとき美少年タジオだった。その完璧な美しさに魅了された作家は、疫病が広がり始めた水の都の中、夜となく昼となく少年のあとをつけるようになる…。官能の焔に灼かれて朽ちていく作家の悲劇を、美しい筆致で描いた文豪マンの代表的傑作。巨匠ヴィスコンティの名作映画原作。
作者 | トーマス・マン/圓子 修平 |
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価格 | 495円 + 税 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2011年08月19日 |
『武器よさらば』
苛烈な第一次世界大戦。イタリア軍に身を投じたアメリカ人青年フレドリックは、砲撃で重傷を負う。病院で彼と再会したのは、婚約者を失ったイギリス人看護師キャサリン。芽生えた恋は急速に熱を帯びる。だが、戦況は悪化の一途を辿り、フレドリックは脱走。ミラノで首尾よくキャサリンを見つけ出し、新天地スイスで幸福を掴もうとするが…。現実に翻弄される男女の運命を描く名編。
作者 | アーネスト・ヘミングウェイ |
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価格 | 935円 + 税 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 2006年05月30日 |
『クオーレ』
少年マルコが母親を捜してイタリアから遠くアンデスの麓の町まで旅する「母をたずねて三千里」の原作を収録。どこの国でも、いつの時代でも変わらない親子の愛や家族の絆、あるいは博愛の精神を、心あたたまる筆致で描く、エドモンド・デ・アミーチス(1846-1908)の代表作。世界中の人びとに愛読されつづけてきたイタリア文学の古典的名作。
作者 | デ・アミーチス/和田 忠彦 |
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価格 | 1254円 + 税 |
発売元 | 岩波書店 |
発売日 | 2019年07月18日 |
そうして3つの作品を紹介してまいりましたが、いかがだったでしょうか。これらの作品はみな、北イタリアという特異な地域性を背景に、人間の生き様や感情、そして日常を描いています。広大なワイン畑が広がる風景、美味しい食事とワイン、そしてそこで交わされる会話。それぞれ異なる視点から、地元の人たちの生活や風土、歴史を感じることができます。
各作品で描かれる人々の生活や風土、風景は、どこか懐かしく、でも新鮮な魅力を持っています。そして何より、登場人物たちが抱くさまざまな感情や葛藤が、読み手の心を引き付けるのです。物語を通じて、北イタリアの地域色を存分に味わっていただければ幸いです。
また、これらの作品はただ地元の風景を描くだけでなく、いずれも深みのある人間ドラマを展開しています。恋愛や友情、家族の絆、夢や希望、挫折や葛藤など、普遍的なテーマを通じて、読者は自分自身の生き方や感情を見つめ直すきっかけを得ることができます。
この3つの作品が、これから北イタリアに旅行を計画している方、地域の色彩豊かな物語に興味がある方、人間ドラマを楽しむのが好きな方、あるいはただ新しい読書体験を楽しみたいという方々の心に残る一冊になれば嬉しいです。
舞台となる地域の魅力を感じながら、物語の世界を存分にお楽しみください。それでは、素晴らしい読書時間が訪れますように。
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