浮世絵師 喜多川歌麿を知る本 おすすめ5選 作品や生涯など

喜多川歌麿について詳しく知りたい方へ、おすすめの5冊をご紹介します。まずは、彼の生涯を描いた伝記から始めて見てはいかがでしょうか。享楽的な人生観が伝わる、鮮やかな女性描写や市井の暮らしを描いた浮世絵が、有名である歌麿の人となりや生き様に迫ります。また、歌麿がどのようにして巨匠と呼ばれるようになったのか、その背後にある歴史や文化もまた面白い。さらに、彼の作品を深く味わうための評論集や、浮世絵の魅力を丁寧に解説した本もセレクトしています。画集も合わせて見ると、まるで時代を旅するようですよ。
『もっと知りたい喜多川歌麿 : 生涯と作品』
| 作者 | 田辺,昌子 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 東京美術 |
| 発売日 | 2024年04月 |
『歌麿の生涯ー写楽を秘めてー』
大河ドラマ『べらぼう』の主人公・蔦屋重三郎と歌麿はともに吉原生れの親友で、版元と絵師の関係でもあった。歌麿がいかにして絵師となり吉原という特殊な環境で成長していったのかを、作品の画風、技法、構図、題材の変遷をたどりながら考察する。
江戸時代、歌麿が人気絶頂期に同じ版元蔦屋重三郎から颯爽と登場して消えていった謎の絵師が写楽だ。じつは、写楽は歌麿であるという説がある。そこには幕府の出版界への弾圧と出版界の抵抗という緊張関係がうかがえる。版元の蔦屋重三郎らと絵師である歌麿が写楽を生み出し、幕府の出版業界への弾圧を巧妙にかわしていたのだ。本書では、浮世絵や錦絵など386点の図版を掲載し、江戸の世相風俗を示しながら歌麿と写楽の関係を解き明かす。
本書の目的は歌麿の評伝であり、同時に歌麿は写楽でもあったということの証明にもある。
「歌麿が写楽だったとは!」
大首絵、雲英摺り、襦袢の脇から両腕を出す奇抜なポーズ、上品な色調、視線の落とし方、確かに同一の作風だ。ところが唯一の同時代文献「浮世絵類考」は、歌麿と写楽を別人と記載している。筆者はこれを歌麿擁護のための捏造記載とみなす。この文献を制作したのは歌麿の親友たちなのである。
写楽の役者絵は、返討ちに遭う不運な侍、不義密通をした娘の命乞いに切腹する親、主君の息子と偽って我が子の首を差し出す無情の親、など武士道の弱点ばかり。ご法度の心中ものさえ描いた。かくて写楽は幕府のお尋ね者に。写楽は不人気で消えたのではない。歌麿という正体が露見しそうで、危なくて続けられなかったのだ。本書の白眉は学者たちが金科玉条に信じている「浮世絵類考」のからくりを明かすところにある。
序
第一章 写楽出現の歴史的背景
第二章 完成した巨大肉筆画三幅対から推論する歌麿の生涯
第三章 歌麿の絵師修行のはじまり
第四章 歌麿が北川豊章と名乗った時代(推定一八〜二五歳頃)
第五章 歌麿と名乗り始めた頃ー遠近法や光と影の表現への熱中
第六章 美人大首絵の開始
第七章 写楽 第一期 寛政六年(一七九四)五月の作品
第八章 写楽 第二期 寛政六年(一七九四)七、八月の作品
第九章 写楽 第三期 寛政六年(一七九四)一一月、閏一一月の作品
第一〇章 写楽 第四期 寛政七年(一七九五)の作品
第一一章 写楽の幕を引く
第一二章 「浮世絵類考」執筆の経緯と写楽隠蔽の歴史的展開
第一三章 写楽の仮面をぬいでからその死までの歌麿
第一四章 南畝没後の「浮世絵類考」変遷の問題点と新たな歌麿像の提唱
あとがき
【資料編】
図版リスト(本編掲載の浮世絵や錦絵386点のサムネイルと解説)
歌麿と写楽 関連年表
参考文献
| 作者 | 新関 公子 |
|---|---|
| 価格 | 2970円 + 税 |
| 発売元 | 展望社 |
| 発売日 | 2019年04月03日 |
『歌麿 UTAMARO ジャパノロジー・コレクション』
美人画を得意とした浮世絵師、喜多川歌麿。蔦屋重三郎のもとで出版した狂歌絵本『画本虫撰』や『百千鳥狂歌合』などの評価絵本でその画才を認められ、寛政前期には、《ホッピンを吹く娘》を含む『婦女人相十品』『婦人相学十躰』の揃物や、『当時三美人』など、女性の半身像を描いた大首絵を次々と発表して人気を博す。特に蔦重版では、華やかな雲母摺を背景に、女性たちを表情豊かに、その内面までも描き出した。卓越した画力を示す傑作の数々を詳説する歌麿入門の決定版。
はじめに
第一章 狂歌と蔦重
第二章 狂歌絵本
第三章 大首絵
第四章 美人似顔絵
第五章 質感再現
第六章 母と子/恋人たち/働く女/肉筆画
おわりに
| 作者 | 大久保 純一 |
|---|---|
| 価格 | 1474円 + 税 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2024年09月24日 |
『歌麿抵抗の美人画』
「寛政の改革」の時代を生きた絵師・歌麿。時の老中・松平定信は、次々と浮世絵に対する禁令を出す。男は、それでも描き続けた。描くことが生きることだから。秘蔵コレクションをカラー40ページで一挙公開。
| 作者 | 近藤史人 |
|---|---|
| 価格 | 990円 + 税 |
| 発売元 | 朝日新聞出版 |
| 発売日 | 2009年01月 |
『歌麿決定版』
| 作者 | 浅野‖秀剛 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 平凡社 |
| 発売日 |
そんなわけで、喜多川歌麿さんについての素晴らしい本たちを5つご紹介させていただきました。浮世絵師というと、何だかとても遠い存在のように感じるかもしれませんね。でも、どんなに時代が進んでどんなに生活が変わっても、アートはその時々の世界を切り取ったままで存在し続け、私たちに多くのことを教えてくれますよね。彼の作品を通して見る、すっかり過ぎ去ったかのような時代の風景や人々の生活、そしてそこに込められた情感は、まさしく現在とは違った美しさを持つのではないでしょうか。
まさに、歌麿さんはその繊細なタッチで、当時の世の中を色鮮やかに描き出してくれました。彼の作品が残されたことで、私たちはいまでもその時代を垣間見ることができますし、それに触れることで、私たち自身の感性も豊かになるのです。
今回の本たちは、そのような歌麿さんの世界をしっかりと伝えてくれるものばかりです。作品の魅力だけではなく、彼自身の生涯についても紐解いていくことで、それぞれの絵がどのような思いから生まれたのか、深く理解することができます。そうすることで初めて、絵はただの絵ではなくなり、生き生きと息づいているように感じられますよ。
それぞれの本には、その作者のさまざまな視点が詰まっています。だからこそ、同じ歌麿さんでも様々な見方ができるのが、読書の楽しみの一つだと思います。興味を持った方はぜひ、手にとってご覧になってみてください。必ずや新たな発見や感動があることと思います。
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