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伏線が張り巡らされたミステリー、思春期の男女のすれ違いと友情、人間の本質を鋭く抉る言葉等「辻村深月らしさ」がこれでもかと詰まった作品。上下巻でボリュームたっぷりに描かれる物語は1度読み始めたらやめられない。『スロウハイツの神様』や『ぼくのメジャースプーン』等過去作を読んでからの方が楽しめるだろう。
依田いつかが最初に感じた違和感は撤去されたはずの看板だった。「俺、もしかして過去に戻された?」動揺する中で浮かぶ一つの記憶。いつかは高校のクラスメートの坂崎あすなに相談を持ちかける。「今から俺たちの同級生が自殺する。でもそれが誰なのか思い出せないんだ」二人はその「誰か」を探し始める。
伏線が張り巡らされたミステリー、思春期の男女のすれ違いと友情、人間の本質を鋭く抉る言葉等「辻村深月らしさ」がこれでもかと詰まった作品。上下巻でボリュームたっぷりに描かれる物語は1度読み始めたらやめられない。『スロウハイツの神様』や『ぼくのメジャースプーン』等過去作を読んでからの方が楽しめるだろう。