『国際平和論 脅威の認識と対応の模索』(石田淳・長有紀枝・山田哲也)は、現代の国際社会における平和構築の課題を多角的に分析した一冊である。戦争や紛争の原因、国家間の安全保障、国際機関の役割などを論じ、脅威の認識と具体的対応策を探る。理論的分析と現実的事例を組み合わせ、国際平和の実現に向けた実践的視点を提供する、国際関係学や平和学の入門としても有用な書籍である。
2022年2月のロシアによるウクライナ侵攻以来,あらためて問い直されている国際平和。それはどのように維持・管理されてきたのか。国際政治・国際制度・国際規範という3つの側面から説明する。未だ先行きの見えない国際秩序の行方を考えるためのヒントを提供する。
序 章 「棲み分け」が国際平和の処方箋か(石田淳)
第1部 グローバル・ポリティクス
第1章 軍事力で平和を維持できるか(秋山信将)
第2章 人の移動は主権国家への脅威か(長有紀枝)
第3章 国際社会は戦間期にどのように戦争をなくそうとしたか(三牧聖子)
第2部 グローバル・ガバナンス
第4章 制度は平和をもたらすのか(山田哲也)
第5章 統合は平和をもたらすのか(遠藤乾)
第6章 経済制裁は平和のために有効か(本多美樹)
第7章 国連は効果的に軍事力を伴う強制措置をとれるのか(キハラハント愛)
第8章 武力の行使に国際的基準はあるのか(上野友也)
第3部 グローバル・エシックス
第9章 国際法による法の支配は平和をもたらすのか(清水奈名子)
第10章 国際社会は誰をいかに保護すべきなのか(赤星聖)
第11章 国際刑事裁判は平和を生み出すか(下谷内奈緒)
終 章 平和論はなぜ分岐,競合するのか(石田・長・山田)
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