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魯迅の『阿Q正伝・故郷』を読みました。
特に『阿Q正伝』の主人公、阿Qの滑稽で皮肉な生き方に強く惹かれました。
阿Qは、自分の劣等感を隠すため、周囲を貶めて精神的な勝利を収める姿が、現代の人間にも通じて考えさせられました。
一方、『故郷』では、主人公の「我」が故郷に戻り、昔のように無邪気だった少年時代とのギャップに苦悩する姿が描かれています。
故郷の変化や人々の変化に戸惑う、どこか諦めのようなものが感じられました。
時代の変化の中で失われていくもの、そして変わらないものに、現在の自分を重ね合わせてしまいました。
どちらの作品も、魯迅の巧みな描写力と、普遍的なテーマは、時代を超えて読者に語りかけてくる凄みのようなものを感じました。