赤髪の白雪のことを探し回っている不審な美少年がいる、という情報がゼンの元にもたらされます。
その目的は、白雪を相応しい場所に連れて行くというもの。
不穏な動きを警戒する中、第1王子イザナの元にタンバルン国第1王子ラジから夜会への招待状が届きます。
これには、ラジに王子としての自覚を芽生えさせた白雪を傍に置きたいというタンバルン王国の思惑が透けて見えます。
隣国の次期王が無能では困るから喝を入れてくるように、というイザナの命令で故郷へと向かうことになった白雪。
ゼンは自分が信頼している者を1人同行させることを条件にそれを承諾します。
傍で守りたいのに自分の立場がそうさせてくれない…
そんな歯痒さに耐えるゼンに、白雪の護衛役を任されているオビが勝負を申し込みます。
ゼンが守りたい時、代わりに白雪を守るのは自分だとゼンの気持ちを汲んで、同行人を自分にするよう告げる熱い展開です。
旅立つ前日、ゼンと話していると不安が消えると言った白雪には珍しく弱気な面が覗きます。
それでも軽やかに笑って見せる白雪は、やはり心根が強く魅力的で、バックハグしてしまうゼンの気持ちがよく分かります。
ゼンが身に付けている物を貸して欲しいと頼む白雪からは心細いんだなということが伝わってきます。
不穏な動きを見せるラストに、続きが早く読みたくなること間違いなしです。