ありがとう
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この話は吉本ばななさんの作品の中でも特に静寂が際立っていると思います。白河夜船の言葉の通り、いつも深く深く眠りについてしまう主人公のお話です。冷たく静かな情景の中に人のあたたかさがどう在るのか、夢の中のような綺麗な話でした。
いつから私はひとりでいる時、こんなに眠るようになったのだろうー。植物状態の妻を持つ恋人との恋愛を続ける中で、最愛の親友しおりが死んだ。眠りはどんどん深く長くなり、うめられない淋しさが身にせまる。ぬけられない息苦しさを「夜」に投影し、生きて愛することのせつなさを、その歓びを描いた表題作「白河夜船」の他「夜と夜の旅人」「ある体験」の“眠り三部作”。定本決定版。
この話は吉本ばななさんの作品の中でも特に静寂が際立っていると思います。白河夜船の言葉の通り、いつも深く深く眠りについてしまう主人公のお話です。冷たく静かな情景の中に人のあたたかさがどう在るのか、夢の中のような綺麗な話でした。