E国を出奔した末に、悲しい結果を迎えてしまった侍女。
正体を明かしさえすれば、逃れることもできたかもしれないのに、それをしなかったのは何故なのか?
その理由は、口を噤むことで、自分だけが唯一彼女を護ることができる、と気づいたため。
アルナの中で居場所をなくしていった侍女だからこその喜びでした。
そんな侍女の遺体を必死に捜すアルナに、「死んだ人間はただの物」と口にするアーサー。
命懸けで戦場を生き抜いたからこそ出た言葉ですが、あまりにも重く闇を感じさせるもので、痛ましく思えました。
王妃候補が2人減り、アーサーは陥れたアンの力が増すことを避けようと、
アンの実姉クリスティナを取り込むことに決めます。
クリスティナの天真爛漫ぶりは、本心を巧く隠すためのフェイクというよりも、王妃になることに興味がないのでしょう。
この先、彼女はキーパーソンになっていきそうな予感がします。
クリスティナと接触した後日、2人きりになったアーサーとアルナ。
2人のやり取りや雰囲気からは、もどかしさと初心な可愛さも感じました。
そして、アーサーを守る最後の盾ともいえる従兄弟ケイとクリスティナの間には、何かがありそうで……
新たな展開に突入するのが楽しみです!