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「五分後の世界」の続編。前作の男性主人公は全く出てこず「そういう世界」に生きる人々の群像劇という感じだった。最初は「ヒュウガ・ウイルス=放射線」だと思った(もちろん違う)。読み進めるたびに登場人物それぞれの美学というか、哲学的なプライドがあって、ウイルスとはヒトの思考なのではないかと考えさせられる。エピローグの一文で、ウイルスが人類に及ぼす怖さを物語っていたように感じた。 皮肉にも、コロナ渦の状況がエピローグとほぼ同じ。今は収まったけど、私達の知らない別世界ではそういうことが起きているかもしれなくて。