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『「格差の時代」の労働論 ジョン・ロールズ『正義論』を読み直す』福間聡著は、ロールズの『正義論』を現代の労働・格差問題に照らして再解釈した一冊です。公正としての正義や格差の許容条件の概念を、現代社会の労働環境や経済的不平等の文脈で具体的に考察しています。理論と現実を結びつける視点が明快で、社会正義や経済倫理を学ぶ読者にとって、ロールズ思想の現代的意義を理解するうえで非常に参考になる書籍です。
一九七一年に出版されたジョン・ロールズ『正義論』は、二〇世紀政治哲学の名著であるだけでなく、近年のテレビや出版におけるサンデル『白熱教室』での正義論ブームの中で新たな注目を浴びている。本書は、そんな大著を先導役にしながら、仕事、結婚、家庭、教育などいくつもの格差が循環的に絡まりあう現代の「格差社会」で働くことの意味を考えていく。ヘーゲルなどを参照した哲学・倫理学的熟考を出発点とし、ロールズの構想していた「財産所有の民主制」という社会政策の検討を経由しながら、最後は本書なりの「正しい労働」を導き出していく。
『「格差の時代」の労働論 ジョン・ロールズ『正義論』を読み直す』福間聡著は、ロールズの『正義論』を現代の労働・格差問題に照らして再解釈した一冊です。公正としての正義や格差の許容条件の概念を、現代社会の労働環境や経済的不平等の文脈で具体的に考察しています。理論と現実を結びつける視点が明快で、社会正義や経済倫理を学ぶ読者にとって、ロールズ思想の現代的意義を理解するうえで非常に参考になる書籍です。