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『怪談徒然草』(加門七海)は、兼好法師の『徒然草』の世界観に怪談や怪異譚を融合させた作品である。日常の中に潜む不思議や恐怖を、軽妙な文章で描きながら、古典の知恵や人間観察の鋭さも感じられる。怖さだけでなく、人生の無常や人間の心理を考えさせる要素もあり、古典と怪談の両方の魅力を楽しめる一冊である。
「平家がまだピチピチしていて、とてもよろしゅうございました」と壇ノ浦での旅行を語る加門七海が、体験した本当にあった怖い話。中国旅行中に重慶の旅館で出会った死神。無理やり造りを変えてしまったために、氏子が次々と死んでしまった神社。付き合う男性が全員死んでしまった絶世の美女。そしていまだに続いているという東京都慰霊堂と三角屋敷を巡る話(完全封印版)などありとあらゆる体験を語った「怪談本」の決定版。真の恐怖は怪談語りにあり。著者の初期の怪談実話集、待望の復刊。文庫版ように、「三度目のあとがき」を書き下ろし。解説は東雅夫氏。
第1夜 神田のとある雑居ビルの一室にて(はじめに;あの橋を渡って;療養地の一夜 ほか)
第2夜 渋谷のとあるビルの会議室にて(第一夜の後に…壇ノ浦の平家;嫌な感じの幽霊 ほか)
第3夜 根津のとある旅館の一室にて(第二夜の後に…;まずは旅館の話から;自称霊能者 ほか)
最終夜 再び根津のとある旅館の一室にて(三角屋根を巡る話 完全封印版)
『怪談徒然草』(加門七海)は、兼好法師の『徒然草』の世界観に怪談や怪異譚を融合させた作品である。日常の中に潜む不思議や恐怖を、軽妙な文章で描きながら、古典の知恵や人間観察の鋭さも感じられる。怖さだけでなく、人生の無常や人間の心理を考えさせる要素もあり、古典と怪談の両方の魅力を楽しめる一冊である。