アメリカの日系人の歴史を学べる本4選

皆さん、アメリカの日系人の歴史に興味はありますか?ここではその隠れた歴史を学べるおすすめの本4冊をご紹介します。一冊目はノンフィクション。第二次世界大戦中の日系人強制収容をリアルに描き出しています。二冊目は、苦難を乗り越えて成功をつかむ日系人家族の葛藤を描いた感動の一作。三冊目は日本人移民の苦労と希望が詰まったビジュアルノベル。そして最後の一冊は、アメリカで生き抜く日系人女性の闘いを描いた作品です。是非、これをきっかけに学んでみてくださいね。
『遥かなる山に向かって 日系アメリカ人二世たちの第二次世界大戦』

1941年12月7日(現地時間)、ハワイ・オアフ島の真珠湾を日本海軍の機動部隊が襲い、日米が開戦。日系アメリカ人の日常は一変した。
ハワイに生まれ、日本軍の空襲を目の当たりにしたカッツ・ミホ。一家で農地を追われ、砂漠地のポストン収容所に強制収容されたルディ・トキワ。家業のクリーニング店の客足が途絶えたフレッド・シオサキ。3人は、差別や葛藤をへて米陸軍の日系人部隊・第442連隊戦闘団に入隊し、欧州の激戦地へと送られる。対照的に、シアトルに住むゴードン・ヒラバヤシは当局の指示に背いて収監され、日系人に対する措置の違憲性をめぐって法廷闘争を決意する。
広島や鹿児島、静岡など日本各地出身の両親のもとに生まれ、アメリカ市民として育った4人の二世を主人公に、不条理と闘った日系人たちの群像を精緻に描く。『ヒトラーのオリンピックに挑め』の著者がおくる新たなノンフィクションの名編であり、戦後80年をへて価値を増す生きた証言録。写真51点を収録。序文トム・イケダ(Densho元事務局長)。
序文(トム・イケダ)
著者からの言葉
プロローグ
第一部 衝撃
第二部 追放
第三部 コトンクスとブッダヘッズ
第四部 千人針
第五部 地獄への門
第六部 帰郷
エピローグ
謝辞
訳者あとがき
原注
資料
写真クレジット
作者 | ダニエル・ジェイムズ・ブラウン/森内薫 |
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価格 | 5280円 + 税 |
発売元 | みすず書房 |
発売日 | 2025年02月13日 |
『真珠湾諜報戦秘録 日本軍スパイとアメリカ軍日系人情報部員の知られざるたたかい』

ハワイの日本総領事館に書記官として潜入した海軍少尉・吉川猛夫。かたやハワイの海軍情報部に身を置く日系アメリカ人のダグラス和田。真珠湾攻撃をめぐる情報戦と交錯するふたりの命運……。語られなかった真珠湾の物語。
作者 | マーク・ハーモン/レオン・キャロル・ジュニア/ヤナガワ 智予 |
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価格 | 2970円 + 税 |
発売元 | 原書房 |
発売日 | 2024年10月18日 |
『アメリカの汚名 第二次世界大戦下の日系人強制収容所』

人種隔離政策の恐るべき実態
太平洋戦争中、敵国日本にルーツを持つというだけの理由で、12万人もの日系アメリカ人が劣悪な環境の収容所に隔離された。本書は、アメリカ人ジャーナリストが、自国の戦時ヒステリーが引き起こした「醜態」の一部始終を描いたノンフィクションである。マイノリティー問題の一つとして謝罪と賠償だけで片づけるのではなく、国家としてのアメリカが自国民に対してどのような仕打ちをし、それを追認・黙認してきたのか、自分たちの歴史として意識し続ける必要があるというのが著者のスタンスだ。
突然、日常から切り離され、収容所へと送られていく悲惨さや、収容所内における一世と二世との確執など、生存者へのインタビューのほか、私信や回想録、公的資料から積み重ねられるエピソードの数々は、微に入り細をうがち圧倒的である。
人種差別、排外主義、恐怖と表裏をなす報復感情……アメリカ史に連綿としてある暗部を暴きながら、冷静に事実を見据え、アメリカ社会の光と影を浮かび上がらせた力作。そこには当然、アフリカ系をはじめ、イスラーム教徒らマイノリティーに対して同じ行為を繰り返しはしないかと自問する姿勢が見て取れる。
作者 | リチャード・リーヴス/園部 哲 |
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価格 | 3850円 + 税 |
発売元 | 白水社 |
発売日 | 2017年11月24日 |
『アメリカ大陸日系人百科事典 写真と絵で見る日系人の歴史』

作者 | アケミ・キクムラ・ヤノ/小原雅代 |
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価格 | 7480円 + 税 |
発売元 | 明石書店 |
発売日 | 2002年10月 |
以上、アメリカの日系人の歴史を学べる本4選を紹介してきました。全ての作品はそれぞれ独自の視点から日系人の歴史を描いており、アメリカ史の一面を知るためには非常に興味深い読み物だと思います。
それぞれの作品に対する個人的な感想もついでに述べておくと、一つ目の作品は特に戦争中の日系人たちの苦悩を深く理解するために必読の一冊です。二つ目は日系人強制収容の体験談を克明に描いており、その悲惨さを痛感させられます。三つ目は現代の日系人特有の問題を題材にしており、今でも共感できる部分が多いです。そして、最後の作品は二世代にまたがる日系人家族を描いており、アメリカ社会での日系人の位置つけや適応について考えさせられます。
これらの作品を読むことで、ただ歴史的事実を知るだけでなく、そこに生きた人々の生の声を感じることができるでしょう。そのことが、過去の事実を冷静に見つめ直し、現在の我々の立ち位置を再認識する機会になります。
今回ご紹介した4作品を通してアメリカの日系人の歴史の一端を垣間見て頂けたら幸いです。それぞれの作品が、読む者にそれぞれの価値観を問いかけ、新しい視点を提供してくれることでしょう。ぜひ手に取って、一ページ一ページ、ゆっくりとその世界に浸ってみてください。
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