孤独なる魂の叫びを聞け。国産クライム・ノワール作品20選

暗黒街の陰影に隠れた裏社会で繰り広げられる犯罪を描く、日本のハードボイルド作品から、10冊をピックアップしました。各作品は、孤独という感情が強烈に浮き彫りとなったストーリー構成になっています。深夜のバーで一人ウイスキーを喉に流す探偵や、過去の罪を背負い生きる元ヤクザ、不条理な世界に立ち向かう反社会的な主人公たちが、さまざまな形で孤独を抱えつつ、その闇を切り開く術を模索します。一筋縄ではいかない複雑な人間関係や、避けられない運命とどう闘うかを描いており、読者は彼らの心情に深く感情移入します。何気ない日常の中に潜む緊張感、救いようのない絶望感と共に、これらの作品はあなたをダークな世界に引きずり込むこと間違いなしです。
『不夜城』
| 作者 | 馳,星周,1965- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 角川書店 |
| 発売日 | 1998年04月 |
『果てしなき渇き』
| 作者 | 深町,秋生,1975- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 宝島社 |
| 発売日 | 2007年06月 |
『虹の谷の五月(上)』
トシオ・マナハン、13歳。フィリピン、セブ島のガルソボンガ地区に祖父と住み、闘鶏用の軍鶏を育てる日々だった。奥地の「虹の谷」には元新人民軍のゲリラ、ホセ・マンガハスがひとり住みついて闘い続けている。そこへ行く道はトシオしか知らない。日本から戻ってきたクイーンを谷に案内したことから、トシオはゲリラたちの内紛に巻きこまれていく。直木賞受賞の壮大な少年の成長物語。
| 作者 | 船戸与一 |
|---|---|
| 価格 | 817円 + 税 |
| 発売元 | 集英社 |
| 発売日 | 2003年05月25日 |
『テスカトリポカ = TEZCATLIPOCA』
| 作者 | 佐藤,究,1977- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2021年02月 |
『墓頭』
双子の片割れの死体が埋まったこぶを頭に持ち、周りの人間を死に追いやる宿命を背負った男ーボズ。香港九龍城、カンボジア内戦など、底なしの孤独と絶望をひきずって、戦後アジアを生きた男の壮大な一代記。
| 作者 | 真藤 順丈 |
|---|---|
| 価格 | 1144円 + 税 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2015年10月24日 |
『愚か者の身分』
| 作者 | 西尾,潤 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 徳間書店 |
| 発売日 | 2021年05月 |
『愚者と愚者 上 (野蛮な飢えた神々の叛乱)』
| 作者 | 打海,文三,1948-2007 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 角川グループパブリッシング |
| 発売日 | 2008年06月 |
『逃亡作法 TURD ON THE RUN』
脱獄すれば目玉が飛び出す“アイポッパー”というマイクロ・チップが埋め込まれ、逃亡不可能と言われる囚人収容施設“キャンプ”の囚人たちに、千載一遇のチャンスが!?ツバメは囚人仲間のミユキ、モモと、なぜかついてきた連続少女暴行殺害犯の川原昇とともに、自由を求めて駆け出すがー。『流』で直木賞を受賞以後、破竹の勢いの著者、伝説のデビュー作!!
| 作者 | 東山彰良 |
|---|---|
| 価格 | 990円 + 税 |
| 発売元 | 光文社 |
| 発売日 | 2019年11月12日 |
『ヘルドッグス 地獄の犬たち』
東京のやくざ組織・東鞘会に所属する兼高昭吾は、弟分の室岡と沖縄に飛び、ターゲットの喜納修三を殺害した。その夜、一人になった兼高は激しく嘔吐する。実は兼高は警視庁組対部に所属する潜入捜査官だったのだ。後継者問題をめぐり、東鞘会では血で血を洗う抗争が続いており、喜納殺害はその一環だった。兼高の最終任務は東鞘会会長である十朱の殺害。十朱は警視庁を揺るがす、ある“秘密”を握っていた。ボディガード役に抜擢された兼高は、身分が明かされた瞬間に死が迫る中、十朱への接近を図るが……。
| 作者 | 深町 秋生 |
|---|---|
| 価格 | 924円 + 税 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2020年07月16日 |
『逃亡者』
不慮の死を遂げた恋人と自分を結ぶトランペットを持ち、逃亡するジャーナリストの山峰。彼が偏愛するそれは、第二次大戦中のある作戦で伝説となり、“悪魔の楽器”と呼ばれていた。ゆえに欲する者達が世界中にいるという。その中の一人、“B”。正体も狙いも不穏な男。突如始まった逃亡の日々で、山峰はこの世界の理不尽な真実を突きつけられる……。
| 作者 | 中村 文則 |
|---|---|
| 価格 | 957円 + 税 |
| 発売元 | 幻冬舎 |
| 発売日 | 2022年11月10日 |
『雪月夜』
裕司と幸司、幸司と裕司。裕司は幸司を殴る。幸司は裕司に嘘をつく。二十年、そうやってきた。うんざりだった。ふたりを繋ぐ鎖を断ち切りたかったー断ち切った。そう思っていた。間違いだった。裕司はおれに取り憑いた悪霊だ。おれが死ぬまで消えることはない。戦慄の長編暗黒小説。
| 作者 | 馳星周 |
|---|---|
| 価格 | 838円 + 税 |
| 発売元 | 双葉社 |
| 発売日 | 2003年05月 |
『疾走(上) (角川文庫)』
| 作者 | 重松 清 |
|---|---|
| 価格 | 614円 + 税 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2012年10月01日 |
『地面師たち』
ある事件で母と妻子を亡くした辻本拓海は、大物地面師・ハリソン山中と出会い、彼のもとで不動産詐欺を行っていた。ハリソン一味のメンバーは、元司法書士の後藤、土地の情報を集める図面師の竹下、土地所有者の「なりすまし役」を手配する麗子の五人。彼らはひと仕事を終え再集結し、ハリソンの提案で次に狙いをつけたのが泉岳寺駅至近にある広大な土地。市場価格100億円という前代未聞の案件だった。一方、定年を間近に控えた刑事の辰は、かつて逮捕したが不起訴に終わったハリソン山中を独自に追っていた。
次々と明らかになる地面師たちの素顔、今だかつてない綱渡りの詐欺取引、難航する辰の捜査。そして、地面師の世界に足を踏み入れた拓海が知った衝撃の事実……。それぞれの思惑が交錯した時、待ちうけていた結末とはーー。
地面師たちの組織的犯罪を、圧倒的なリアリティーで描いた新時代のクライムノベル。
【著者略歴】
新庄耕(しんじょう・こう)
1983年、京都府生まれ。神奈川県在住。慶應義塾大学環境情報学部卒業。2012年、「狭小邸宅」で第36回すばる文学賞受賞。著書に『狭小邸宅』『ニューカルマ』『カトク 過重労働撲滅特別対策班』『サーラレーオ』がある。
| 作者 | 新庄 耕 |
|---|---|
| 価格 | 814円 + 税 |
| 発売元 | 集英社 |
| 発売日 | 2022年01月20日 |
『闇夜の底で踊れ』
35歳、無職、パチンコ依存症の伊達。
ある日、大勝ちした勢いで訪れたソープランドで出会った詩織に恋心を抱き、入れ込むようになる。やがて所持金が底をつき、闇金業者から借りた金を踏み倒して襲撃を受ける伊達だったが、その窮地を救ったのはかつての兄貴分、関川組の山本だった。
その後、山本との奇妙な共生生活を続けながら、詩織に一層のめり込んでいく伊達。
一方、関川組の組長引退をきっかけにした内紛が抗争へと発展し、関川組周辺にきな臭い空気が立ち込める。
伊達の秘められた過去、そして山本が伊達の前に現れた本当の理由が明かされるとき、事態は思いもよらぬ方向へと転がり進んでゆくーー。
【著者略歴】
増島 拓哉(ますじま たくや)
1999年大阪生まれ。関西学院大学法学部在学中。『闇夜の底で踊れ』で第31回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。
| 作者 | 増島 拓哉 |
|---|---|
| 価格 | 814円 + 税 |
| 発売元 | 集英社 |
| 発売日 | 2021年01月20日 |
『さらば、荒野 ブラディ・ドール 1』
| 作者 | 北方謙三 |
|---|---|
| 価格 | 616円 + 税 |
| 発売元 | 角川春樹事務所 |
| 発売日 | 2016年09月 |
『新宿鮫 新宿鮫 1』
ただ独りで音もなく犯罪者に食らいつくーー。「新宿鮫」と怖れられる新宿署刑事・鮫島。歌舞伎町を中心に、警官が連続して射殺された。犯人逮捕に躍起になる署員たちをよそに、鮫島は銃密造の天才・木津を執拗に追う。突き止めた工房には、巧妙な罠が鮫島を待ち受けていた! 絶体絶命の危機を救うのは……。超人気シリーズの 輝ける第一作が新装版で登場!!
| 作者 | 大沢 在昌 |
|---|---|
| 価格 | 792円 + 税 |
| 発売元 | 光文社 |
| 発売日 | 2014年02月13日 |
『上海灯蛾』
1934年上海。「魔都」と呼ばれるほど繁栄と悪徳を誇るこの地に成功を夢見て渡ってきた日本人の青年・吾郷次郎は、原田ユキヱと名乗る謎めいた女から極上の阿片と芥子の種を預かる。次郎は上海を支配する青幇の一員である楊直に渡りをつけるが、これをきっかけに裏社会に深く踏み入っていく。行く先は栄光か、破滅か。軍靴の響き絶えない大陸において、阿片売買による莫大な富と帝国の栄耀に群がり、灯火に惹き寄せられる蛾のように熱狂し、燃え尽きていった男たちの物語。
| 作者 | 上田早夕里 |
|---|---|
| 価格 | 1210円 + 税 |
| 発売元 | 双葉社 |
| 発売日 | 2025年03月12日 |
『黄色い家(上)』
| 作者 | 川上未映子 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 中央公論新社 |
| 発売日 |
『破門』
映画製作への出資金を持ち逃げされたヤクザの桑原と建設コンサルタントの二宮は、資金回収のため、関西とマカオを奔走する。巨額の資金をめぐる争いはやがて組同士のトラブルに発展し、桑原にも絶体絶命の危機が!
| 作者 | 黒川 博行 |
|---|---|
| 価格 | 1870円 + 税 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2014年02月01日 |
『歌舞伎町ララバイ』
| 作者 | 染井為人 |
|---|---|
| 価格 | 1882円 + 税 |
| 発売元 | 双葉社 |
| 発売日 | 2025年03月19日 |
これらの作品を通して、みなさんも間違いなく孤独な魂の叫びを感じ取ることができることでしょう。「孤独」というテーマは、我々が人間として生きる上で避けては通れない道だと言い切れるでしょう。だからこそ、深く掘り下げて、洗練された言葉の彩りや、秀逸なプロット、その絶妙な語り口で描かれる「孤独」は、心の奥底にある何かを揺さぶります。
それは痛いくらいに深く、時には凍てつくような孤独です。でも、その痛みや寒さだけでなく、生まれる勇気や強さ、そして希望をも私たちに示してくれる。一見すると暗い雰囲気の作品に見えますが、読み進めるうちに、その先の希望や未来に繋がる何かを見つけることができるでしょう。
これらの作品は、孤独な魂の叫びだけでなく、生きることの厳しさや辛さ、そして生き抜くための強さをも問いかけてくれます。身も心も凍えそうな寒い夜に、この静かな叫びを聞き、感じ、自分自身を見つめ直す時間を持ってみてはいかがでしょうか。
国産クライム・ノワール作品は創作の表現方法や問いかけるテーマが多岐にわたり、その一つ一つが独自の哲学を私たちに投げかけてくれます。それぞれが個性的で独特な世界観を持つ作品たちは、我々の視野を広げ、新たな視点から物事を考えるきっかけを提供してくれるでしょう。こうした作品は、読むものに深い影響を与えます。それは恐らく、作者が最も伝えたかったメッセージが、我々の心にしっかりと訴えかけてくるからだと思います。
何気なく手に取った1冊が、新たな視線や思考の引き金になることでしょう。紙の上の文字が持つ力は強く、それが魂を揺さぶる力となるのです。それぞれの孤独が交錯する中で描かれる物語はあなたの心を打つでしょう。これまでの自身や周囲を客観的に見つめ直す機会になるかもしれません。その機会を与えてくれるこの10作品の魂の叫びに耳を傾けてみてください。
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