生態学の本 おすすめ 10選

自然が好きな方や、生命の神秘に興味がある方にとって、生態学はとても面白い分野ではないでしょうか。そんな皆様のために、とびきり面白い生態学の本を10冊選びました。地球上の生態系を科学的な視点から深く学べる一冊や、動植物の驚くべき生存戦略を紹介してくれる一冊まで、バラエティ豊かなラインナップです。初めて生態学に触れる初心者から、すでに興味を持っていて更に深く知りたい方まで幅広くお楽しみいただけます。ぜひ、手に取ってみてください。きっと新しい視点が開けるはずです。
『動物の進化生態学入門 教養教育のためのフィールド生物学』

本書は,動物に関するフィールド生物学の基礎を学ぶための入門書である.
フィールド生物学とは,生物学の中でも,進化学,系統分類学,生態学,行動学,自然保護などの野外のフィールドワークを基盤とした研究体系を指している.
これまで日本では,フィールド生物学に関して専門家向けの本が多く,平易に解説した基礎的な本が少なかった.本書は読者として,大学の教養教育を学ぶ学生はもとより,高大接続教育を学ぶ高校生や大学補習教育の学生,専門教育の基礎を学ぶ学生,フィールド生物学に興味を持つ一般読者や高校生,を想定している.
本書は,豊富な研究事例を専門的な観点から解りやすく解説しており,動物系のフィールド生物学に関し,概要を知り,基礎的な知識が得られるように編集してある.加えて,日本のフィールド生物学の歴史や現状に関し,簡単な解説も掲載している.
【主要目次】
序章 進化生態学を解説するにあたっての前書き
第I部 生物の進化学
第1章 生物の進化とは
第2章 細胞分裂,染色体,メンデル遺伝
第3章 連鎖,エピスタシス作用,性の決定と伴性遺伝
第4章 量的遺伝と計量遺伝学,遺伝分散
第5章 遺伝子の本体DNA,遺伝子の翻訳とタンパク質合成
第6章 変異と突然変異
第7章 集団遺伝
第8章 種とは何か
第9章 自然選択説 遺伝子プール理論による進化の再定義
第10章 自然選択の実例・進化の総合説
第11章 種分化理論
第II部 進化から見た動物生態学
第12章 生態学とはどのような学問分野だろうか
第13章 個体群における個体数の増加,種内競争,大卵少産・小卵多産,rK-選択
第14章 動物の生理生態
第15章 種間競争,競争排除則,ニッチ分化,空間利用
第16章 捕食ー被捕食,メタ個体群,個体群のサイクル変動
第17章 種間関係:寄生,共生,共種分化
第18章 種間相互作用,栄養段階と食物連鎖,生物群集の種多様性
第19章 生物地理学
第20章 生態系の構造,物質循環,エネルギー流
第III部 行動生態学
第21章 動物行動学の歴史,行動心理学の形成
第22章 動物行動学の発展
第23章 血縁選択説と行動生態学の登場,真性社会性動物,子殺し行動
第24章 最適戦略理論,ゲーム理論とESS
第25章 性選択理論と配偶者選択行動
第26章 父権の確保と精子競争
第27章 性の進化,性に関する諸問題
第28章 性比に関する諸問題,性比進化の仮説
第29章 動物の配偶形態
第IV部 環境と保全の生物学
第30章 地球環境問題;地球環境問題各論
第31章 生物多様性問題;森林破壊・生態系の破壊と生物多様
第32章 外来種問題
第33章 生物保全問題の別視点;流域思考と都市の生態系保全など
終章 日本の進化学や生態学周辺の話
作者 | 冨山 清升 |
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価格 | 2750円 + 税 |
発売元 | 学術図書出版社 |
発売日 | 2023年09月29日 |
『都会の鳥の生態学 : カラス、ツバメ、スズメ、水鳥、猛禽の栄枯盛衰』

作者 | 唐沢,孝一,1943- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 中央公論新社 |
発売日 | 2023年06月 |
『雪と氷にすむ生きものたち 雪氷生態学への招待』

冷たい雪や氷の世界にも,実は多様な生物が生きる知られざる生態系があった.極地や高山を中心に地球の陸地の約22%を覆う積雪や氷河は,低温・不毛の極限環境である.そのような雪氷の世界で,彼らはなぜ生きていけるのか,そして,どのように生活しているのだろうか.日本の雪の上で暮らす小さな虫の研究から始まった「雪氷生態学」は,ヒマラヤでの氷河生態系の発見をへて,雪氷生態系が地球規模の環境変動におよぼす影響の研究や,過去の気候変動や生命進化の研究,さらに地球外生命の生息環境としての可能性の研究にまで広がった.本書では新しい学問分野である「雪氷生態学」というトピックを,まさに身近な雪の上から宇宙へ,その発展を追うような構成で追いかけていく.
作者 | 竹内 望/植竹 淳/幸島 司郎 |
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価格 | 3080円 + 税 |
発売元 | 丸善出版 |
発売日 | 2023年07月28日 |
『植物の行動生態学 感じて、伝えて、記憶し、応答する植物たち』

植物がどのような生きものなのか、本当にご存知だろうか?
一度芽生えたらその場所から動けない植物たち。じっと耐えているのかと思いきや、周りの環境に応じて芽生えのタイミングを調節したり、周囲の植物と情報をやり取りして協力していたり……。
近年、植物たちの知られざる一面が次々と明らかにされてきています。本書は、新進気鋭の科学者たちが「植物はどのようにこの世界を認識しているのか?」「その時植物たちはどのようにふるまうのか?」といった植物の環境応答研究の最前線を初学者向けにまとめあげた渾身の一冊です。科学者らが植物に抱いた素朴な疑問やそれを解き明かすための巧みな実験方法など、研究の様子が垣間見ることができるのも本書の特徴です。
これから研究を始めようとしている学生はもちろんのこと、植物に興味を持っている様々な人にぜひとも手に取っていただきたい一冊となりました。「探求」の課題や自由研究のヒントにも。
・隣の個体と協力するか競争するか。その決め手は血縁度?
・つる植物は巻き付く相手を選んでいる!?
・匂いは植物の共通言語?
・植物の「目」と「脳」はどこにある?
・植物体内の情報伝達のしくみは?
・植物にも忘れられないことがある?
この本を読めばきっと植物を見る目が変わるはず!
種生物学シリーズの他の本も是非ご覧ください。
『花と動物の共進化をさぐる: 身近な野生植物に隠れていた新しい花の姿』
『エピジェネティクスの生態学』
作者 | 種生物学会/山尾 僚/川窪伸光 |
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価格 | 3960円 + 税 |
発売元 | 文一総合出版 |
発売日 | 2023年01月27日 |
『生態学大図鑑』

作者 | Schroeder,Julia 鷲谷,いづみ,1950- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 三省堂 |
発売日 | 2021年08月 |
『海岸動物の生態学入門 = Coastal marine ecology : ベントスの多様性に学ぶ』

作者 | 日本ベントス学会 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 海文堂出版 |
発売日 | 2020年09月 |
『里山の植物生態学』

作者 | 加藤,順,1951- 林,一六,1939- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 全国農村教育協会 |
発売日 | 2023年02月 |
『森の根の生態学』

森の中で普段目に見えない地下部の世界では,樹木が「根」を土壌に張り巡らすことで,生態系を作りだし,森を支えている。樹木の根は,太い根で体を支え,隣り合う樹木の根でネットワークを作ることにより,表層崩壊や土砂流出を防ぐなど,様々な災害から国土を保全するという減災の役割を果たす。樹木の細い根は,生存に不可欠な養水分を吸収し,森林における物質・水循環を駆動する。自ら動くことのできない樹木は,変動する環境下で根を変化させながら適応し,土壌中の生物と共生することで生育する。すなわち樹木の根が,様々な生態系サービスを発揮する森林を,見えない土壌の中で支えているといえる。
森の根に関する知見は,林業で対象とされてきた幹や葉に比べ著しく少なく,研究も立ち遅れており,樹木の根に関する教科書は,これまでほとんど例を見ない。本書は,「樹木の根を対象とする唯一の教科書」として,第一線の研究者が,樹木の根に関する基礎的知見について網羅的に,その手法や最新動向とともに紹介することで,樹木の根を介した森林生態系の新たな理解を広めることを目的とする。「樹木の根について知りたい」という読者に応えることが本書のねらいである。
第1章から第3章までは,樹木根の基礎的な仕組みを,太い根や細い根などの機能や構造,成長特性を通して紹介する。第4章では変動する環境下における樹木根の反応を,第5章では根系の発揮する減災機能を取り扱う。終章で樹木根の発揮する生態系サービスをとりまとめ,持続可能な森林や社会への貢献を,樹木の根という視点から解説する。
作者 | 平野 恭弘/野口 享太郎/大橋 瑞江 |
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価格 | 4400円 + 税 |
発売元 | 共立出版 |
発売日 | 2020年12月23日 |
『新版 鳥はなぜ集まる?(科学のとびら65) : 群れの行動生態学』

臨機応変に維持される鳥の群れの仕組みを,社会生物学の知見から鳥類学者が柔らかい語り口でひもとくよみもの。【科学のとびら10 鳥はなぜ集まる?(1990年刊)】の改訂版。全国群れマップ・野鳥調査ガイド付き!
作者 | 上田恵介/著 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 東京化学同人 |
発売日 | 2023年11月07日 |
『生態学入門』

作者 | 日本生態学会 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 東京化学同人 |
発売日 | 2012年04月 |
これまでのご紹介で、生態学に関連する様々な作品を一緒に見てきましたが、皆さまにはいかがだったでしょうか。物語に織り交ぜられた生態学の知識を学びながら、さまざまな生物の生態や、人間と自然との関わりさえも、ひとつの大きなスケールで捉えることができる、そんな深い視点を持つ作品ばかりだと思います。
それぞれが魅力的な作品ですから、どれから読み進めていくか選ぶのが大変かもしれませんね。でも、選ぶ楽しみもまた、読書の醍醐味ですよね。その一冊一冊が、あなたの生態学に対する視野を広げてくれることでしょう。
初心者から専門家まで、それぞれのレベルに合わせた作品が揃っていますので、自分のペースで心地よく読み進められるでしょう。そしてそれぞれの作品から学んだ知識が、あなたの生活の中で、自然をより深く理解し、大切に思うきっかけとなりますように。
読むことで自然や生物に対する理解が深まるとともに、自然界の美しさや厳しさ、人間と自然との共生の大切さと言った、生態学の本質に触れることができるでしょう。そして、きっとあなたが見る世界が少しずつ、しかし確実に変わっていくことを感じていただけると思います。
何よりも、あなたがこれらの作品を通じて自然に興味を持ち、生態学についてもっと知りたいと思う心が育つことを願っています。それぞれ異なる角度から自然を描くこれらの作品が、あなたの探求心を刺激し、新たな視点を提供してくれることでしょう。もし、あなたがこの記事を読み終えて、「もっと、もっと自然について知りたい」と思ってくれたら、これ以上はない幸せです。
でも、最後に一つだけ。これらの作品を楽しみながら読んでいただくことが、何よりも大切だと思います。それが、あなたが自然と生態学により深く触れる第一歩となるはずですから。それでは皆さん、素敵な読書ライフをお楽しみください。
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