犯罪について考えさせられる小説5選
犯罪について読み解く、5つの小説をご紹介します。一つ目は、連続殺人犯の狂気と闘う男の壮絶な物語。二つ目は、犯罪と正義の線を描きながらも、善悪の境界が曖昧な社会を描いています。三つ目は、人間の裏側をリアルに描き出し、法を超えた執行へと突き進む現実。四つ目は、偶然生まれた悲劇の連鎖を描きながら、犯罪と罪の意識について追求しています。最後の一つは、刑務所を舞台に犯罪者と彼らを見る社会の視線を浮き彫りにしています。人間のこころの深淵を描くだけでなく、我々自身に犯罪とは何かを問いかけます。
『三度目の殺人』
「本当のことを教えてくれよ」-『そして父になる』の是枝裕和監督作品、真実の小説化。弁護に「真実」は必要ない。そう信じ、勝利するための“法廷戦術”を追求してきた弁護士・重盛。しかし、ある事件の被疑者・三隅は、供述を二転三転させ、重盛を翻弄する。そして次第に明らかになる、三隅と被害者の娘の関係。本当に裁かれるべきは、だれか。心の底から「真実」を求め始める重盛の前に浮かび上がるものとは。
作者 | 是枝裕和/佐野晶 |
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価格 | 715円 + 税 |
発売元 | 宝島社 |
発売日 | 2017年09月 |
『悪人』
作者 | 吉田,修一,1968- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 朝日新聞出版 |
発売日 | 2018年07月 |
『黄色い家 = SISTERS IN YELLOW』
作者 | 川上,未映子 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 中央公論新社 |
発売日 | 2023年02月 |
『正体』
埼玉で二歳の子を含む一家三人を惨殺し、死刑判決を受けている少年死刑囚が脱獄した! 東京オリンピック施設の工事現場、スキー場の旅館の住み込みバイト、新興宗教の説教会、人手不足に喘ぐグループホーム……。様々な場所で潜伏生活を送りながら捜査の手を逃れ、必死に逃亡を続ける彼の目的は? その逃避行の日々とは? 映像化で話題沸騰の注目作!
作者 | 染井為人 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 光文社 |
発売日 | 2022年01月12日 |
『ツミデミック』
大学を中退し、夜の街で客引きのバイトをしている優斗。ある日、バイト中に話しかけてきた大阪弁の女は、中学時代に死んだはずの同級生の名を名乗ったがーー「違う羽の鳥」 失業中で家に籠もりがちな恭一。ある日小一の息子・隼が遊びから帰ってくると、聖徳太子の描かれた旧一万円札を持っていた。近隣の一軒家に住む老人にもらったというそれをたばこ代に使ってしまった恭一だがーー鮮烈なる”犯罪”小説全6話
作者 | 一穂ミチ |
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価格 | 1870円 + 税 |
発売元 | 光文社 |
発売日 | 2023年11月22日 |
以上、5つの作品を通して「犯罪」について考えさせられる小説をご紹介してきました。犯罪というと、どうしてもネガティブイメージが頭に浮かびがちですが、これらの作品を通して見ると、より深い部分での人間性や社会への問題意識が垣間見えたのではないでしょうか。起こるべくして起こった犯罪、そこに至るまでの経緯を描くことで、一見すると悪としか捉えられない行為にも理由があり、それが人間の深淵を映し出しているのです。
ただ、それは犯罪を肯定するものでは決してありません。犯罪を美化したり、正当化するものでもありません。ただ、私たちがなかなか目を向けることの少ない「その背後にあるもの」を掘り下げ、理解し、考えてみるきっかけにすることが大切だと思います。
作品を読むときは、登場人物の心情や葛藤、描かれている社会のあり方に思いを馳せ、自分ならどう感じるか、どう行動するかを想像しながら読み進めてみてください。それが、このテーマについて深く考える一歩になるはずです。
犯罪という重いテーマですが、それを描いたこれらの小説は、読み手に新たな視点を提供し、社会や人間について考えるきっかけを作り出します。それらを体験し、考えることで、日常生活の中で目に見えない部分に思いを馳せることができるかもしれません。
明日から読書が少しでも楽しく、そして深く考えさせてくれる時間となりますように。最後まで読んでくださり、本当にありがとうございました。
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