基本群・被覆空間の本

数学好きにはたまらない一冊。この本は、基本群や被覆空間という難解な要素を緻密かつ丁寧に解説した秀作です。静かに膨らむ理論を追いかけていく楽しさは、まるで数学の迷宮を探検しているかのよう。しかし、教科書のような堅苦しさは一切なく、心地よいテンポで読み進めることができます。数学の見方や考え方が豊富に詰まったページたちは、新鮮な気付きや発見の連続。思わず深夜まで読み続けてしまうかもしれません。感性と知性を刺激する一冊、ぜひ一読をおすすめします。
『基本群と被覆空間』

位相幾何学(トポロジー)のなかでも、「基本群」とその延長線上にある「被覆空間」の理論を詳しく解説する。講義やセミナーでの使用を念頭に、具体例や背景を重視して、できる限り丁寧な説明に徹した。幾何学、トポロジーをこころざす学生にすすめたい、待望の入門書。
【本書の特徴】
● 円周の基本群の計算やザイフェルトーファン・カンペンの定理は、証明が短く簡明に記述できるものを採用した。
● 被覆空間の定義は、全空間、底空間ともに連結性やハウスドルフ性などを一概に仮定せず、定理ごとに本質的な条件は何かを意識してもらえるよう、都度必要な条件を挙げる形をとった。
● 真性不連続作用と、その軌道空間がハウスドルフになるための十分条件、モノドロミー作用を用いた有限被覆空間の分類について詳しく述べた。
● 具体例を用いて、トーラスの被覆空間の同値類をすべて与えた。
● 用語・記号の統一もかねて、予備知識となる位相空間論と群論の基礎事項について前半で概説を行った。読み進める中で、必要に応じて内容を確認・参照することができる。
● 最終章の第6章では、基本群と被覆空間の応用として、和書での扱いが少ない、組みひも群と配置空間について、入門的内容を解説した。
1.位相空間論
2.群
3.いろいろな位相空間
4.基本群
5.被覆空間
6.組みひも群
作者 | 佐藤 隆夫 |
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価格 | 4180円 + 税 |
発売元 | 裳華房 |
発売日 | 2023年11月21日 |
『トポロジ-と幾何学入門』

作者 | I.M.シンガ-/ジョン・A.ソ-プ |
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価格 | 4180円 + 税 |
発売元 | 培風館 |
発売日 | 1976年月 |
『トポロジー入門』

作者 | 小島,定吉,1952- 木村,俊房,1929-1997 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 共立出版 |
発売日 | 1998年07月 |
『トポロジー入門 新装版』

高校数学程度の素養をもった読者にトポロジーの初歩からその基本事項をていねいに紹介した最適の入門書。初学者が数学を学ぶ際にしばしば感じる困難に配慮して、論理的理解と直観的理解が並行して進むよう、親切な工夫が凝らしてある。将来の学習に役立つ基礎の深い理解が得られるだろう。章末に練習問題、巻末に解答を付す。
まえがき
第1章 空間と連続写像
§1 いろいろな図形
§2 連続曲線
§3 ユークリッド空間と距離空間
§4 連続写像と同相写像
第2章 位 相
§5 閉集合,開集合,位相空間
§6 コンパクト空間
第3章 連結性
§7 連結性
§8 弧状連結性
第4章 基本群
§9 道の変形
§10 群
§11 基本群
§12 写像のホモトピー
第5章 ファンカンペンの定理
§13 自由積と融合積
§14 ファンカンペンの定理
第6章 いくつかの応用
§15 群の表示
§16 空間の工作と閉曲面の基本群
§17 被覆空間
§18 結び目
付録A
付録B
演習問題解答
あとがき
索 引
作者 | 松本 幸夫 |
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価格 | 6600円 + 税 |
発売元 | 岩波書店 |
発売日 | 2025年02月20日 |
『代数トポロジーの基礎 : 基本群とホモロジー群』

作者 | 和久井,道久,1967- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 近代科学社 |
発売日 | 2023年11月 |
『ガロアの夢』

ガロア群により代数方程式は新たな展開を見た。群、関数論、トポロジーの相互作用が織み出す数学の面白さ。伝説の名著復活。解説 飯高茂
天才ガロアの見た夢を、あなたも一緒に見てみませんか。
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ガロア理論の観点から被覆空間やフックス型微分方程式を考察し、群論と微分方程式をテーマにした入門書。代数系(群)、トポロジー、解析学(関数論)の交錯するような地点にこそ、数学的面白さはプリミティヴに生起すると著者は説く。本書の出自が東大教養学部ゼミナールの講義録のゆえか、概念や証明を図式と言葉のみで展開してゆく手並みは驚くほど鮮やかで、ユニークとしか表現しようがない。かの志村五郎氏をして、「常に高みを見据えていたひと」と言わしめた著者の伝説的名著を復刊。 解説 飯高 茂
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ガロア理論を視覚化
伝説の名著、復刊
作者 | 久賀道郎/本文 |
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価格 | 1200円 + 税 |
発売元 | 筑摩書房 |
発売日 | 2023年12月11日 |
数学の世界をひとつの物語として描く本は数あれど、この作品はそれらの中でも特に突出した存在感を持つ一冊です。基本群・被覆空間という、それ自体が非常に難解で理解に時間を要するテーマを、巧みなストーリーテリングと深い洞察の力でまるで物語を読むような心地よさで理解へと導いてくれます。
その世界観の中を進んでいくうちに、読者は数学の骨格を見つめ、しかもその背後に広がる数学の美しさを自然と見つつけることができます。基本群や被覆空間がもたらす壮大な風景を思わず想像してしまう間に、知らず知らずのうちに深い理解へと導かれていく過程は、まるで冒険者のような気持ちにさせてくれます。
しかしこの作品は、単に数学について語るだけではなく、恐らくそれを読む我々自身についても考えさせてくれる魔力を持っています。数学と向き合う我々の姿勢、考え方、それをどのように捉え、どう理解するかということについても見つめ直すきっかけをくれるのです。
私のおすすめする理由も、そんな至極に独特な魅力を持った彼らの世界観と、深遠な哲学を垣間見せるその物語性から来ています。文字の一つ一つが織り成すその世界びゅうに心を奪われ、最終頁をめくった瞬間に感じる、言葉にならない何かを是非体験して頂きたいと思います。
これを読んだあなたが、数学という学問の虜になることを心から願っています。その第一歩として、この作品を手に取ることをぜひおすすめします。きっと新しい視点での驚きと感動を得られることでしょう。
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