ケアの倫理とは?現代に必要な視点を学べるおすすめ本特集

「ケアの倫理」とは何か、そんな疑問を抱いたことはありませんか?現代社会で重要性が増しているケアの倫理、しかし具体的にはなかなかイメージしにくいですよね。そこで今回は、ケアの倫理について学べるおすすめの本をピックアップしました。著者自身がケアの現場で培った経験と深い洞察力を基に、我々が置かれた複雑な情況について考えるためのヒントを教えてくれる一冊です。生々しい描写と共に、読者に対して深い問いを投げかけることで、自己と他者との関係性を見つめ直すきっかけを提供してくれます。ケアの現場はもちろん、何かと忙しい現代生活の中での人間関係にも役立つ一冊ですよ。
『ケアの倫理とエンパワメント』

作者 | 小川,公代,1972- |
---|---|
価格 | 不明 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2021年08月 |
『世界文学をケアで読み解く = Recovering Care in World Literature』

作者 | 小川,公代,1972- |
---|---|
価格 | 不明 |
発売元 | 朝日新聞出版 |
発売日 | 2023年08月 |
『ケアする惑星』

他者なるものを慈しむ、惑星的な視座。
『アンネの日記』、『おいしいごはんが食べられますように』、ヴァージニア・ウルフ、オスカー・ワイルド、ジェイン・オースティン、ルイス・キャロル、チャールズ・ディケンズ……。
『ケアの倫理とエンパワメント』で注目された英文学者が、ケアをめぐる現代の事象を文学と自在に切り結び語る論考。
目次
1章 ”ケアする人”を擁護するーー『アンネの日記』再読
2章 エゴイズムに抗するーーヴァージニア・ウルフの『波』
3章 オリンピックと性規範ーーウルフの『船出』
4章 ウルフとフロイトのケア思想 1--『ダロウェイ夫人』における喪とメランコリー
5章 ウルフとフロイトのケア思想 2--『存在の瞬間』におけるトラウマ
6章 ネガティヴ・ケイパビリティーー編み物をするウルフ
7章 多孔的な自己ーーアートと「語りの複数性」
8章 ダーウィニズムとケア 1 --『約束のネバーランド』と高瀬隼子作品
9章 ダーウィニズムとケア 2--ウルフの『幕間』
10章 ピアグループとケアーーオスカー・ワイルドの『つまらぬ女』
11章 カーニヴァル文化とケアーールイス・キャロルの『不思議の国のアリス』
12章 格差社会における「利他」を考えるーーチャールズ・ディケンズの『ニコラス・ニクルビー』
13章 戦争に抗してケアを考えるーースコットの『ウェイヴァリー』とドラマ『アウトランダー』
14章 ケアの倫理とレジスタンスーーオースティンの『レイディ・スーザン』と映画の『ロスト・ドーター』
あとがきーーケアと惑星的思考
作者 | 小川 公代 |
---|---|
価格 | 1760円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2023年01月26日 |
『翔ぶ女たち』

明治から昭和にかけて活躍した小説家・野上弥生子。
語学力や教養やケア実践を、彼女はその先駆的な仕事にどう活かしたのか。
「ケア」をテーマに研究を続けてきた英文学者の「私」が弥生子の人生に惹かれた理由とは。
文学、映画、アニメ、音楽……現代の表現者たちの言葉をつなげて語る斬新な評論。
ロングセラー『ケアの倫理とエンパワメント』『ケアする惑星』著者の最新作。
【目次】
1章 言葉の森を育てた女たちーー松田青子と野上弥生子
2章『エブエブ』と文学のエンパワメントーー辻村深月と野上弥生子
3章 魔女たちのエンパワメントーー『テンペスト』から『水星の魔女』まで
4章 ザ・グレート・ウォーーー女たちの語りに耳をすます
作者 | 小川 公代 |
---|---|
価格 | 1760円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2024年05月30日 |
『ケアを描く』

長らく家庭というとじた領域で、主に女性によって担われてきたケア労働。介護の外部化や男性の子育て参加など状況は大きく変わりつつあるものの、密室育児や介護施設での虐待など、依然として問題は山積している。そのような、揺れるケアの現場を、フィクションはどのように描いているのか。小川洋子・多和田葉子・角田光代・三浦しをん・辻村深月・桐野夏生・金原ひとみなどを中心に、〈ケア〉というキーワードから現代小説に新しい光をあてる一冊。
作者 | 佐々木亜紀子/編 光石亜由美/編 米村みゆき/編 |
---|---|
価格 | 不明 |
発売元 | 七月社 |
発売日 | 2019年04月08日 |
ここまで、あらゆる視点から「ケアの倫理」に踏み込んでみました。人間関係におけるケアの大切さ、社会全体が抱える問題とケアの関連性、そしてあるいは哲学的な視点から見たケアの存在意義。さまざまな角度から考えることで、より深く、より広い視野でこのテーマを理解することができるのではないでしょうか。
かつて人間が生きる上で必要だった「ケア」の概念が、現代においてはどのように評価され、どのように捉えられるべきなのか。この主題を掘り下げた作品たちは、それぞれが持っている独自の視点から、私たちに多くの洞察と示唆を与えてくれます。
繰り返し強調しますが、これらの作品で出てくる「ケアの倫理」の考え方は、社会が抱える問題を考え、自分たちの生き方を振り返るためのひとつの参考に過ぎません。人間が他者と共生する上で「ケア」がどう働くか、そしてそれがもたらす影響は、時と場所、状況により大きく変わるものです。
だからこそ、この作品たちを通じて「ケアの倫理」について考えることは、自身の人間関係や社会との向き合い方を模索するための一助となるでしょう。そして、そこから得られる新たな見識や考えが、自分自身の行動に変化をもたらすきっかけになるかもしれません。
それぞれの作品が持つ人間の心理描写や社会に対する鋭い視点をぜひ一冊一冊味わってみてくださいね。毎日の生活の中で、あるいは社会全体で起きている出来事の中に、ケアの倫理がどのように働いているのかを感じ取ることができると思います。
それでは最後に、あなたが「ケアの倫理」を見つめ直す、その一歩が素晴らしい旅となることを心から願っています。あなたの社会観、人生観が豊かになることでしょう。
本サイトの記事はあくまで新しい書籍と出会う機会を創出する場であり情報の正確性を保証するものではございませんので、商品情報や各作品の詳細などは各自で十分に調査した上でご購入をお願いいたします。各通販サイトが提供するサービスは本サイトと関係ございませんので、各通販サイトは自己責任でご利用ください。