列車が繋ぐ物語!鉄道を舞台にした歴史小説おすすめ10選「開化鉄道探偵」「クロカネの道をゆく」など話題作をご紹介
旅の醍醐味は移動手段にもありますが、列車はまさに冒険の象徴ではないでしょうか。タカタカとリズミカルな音を立て、景色を飲み込み、新しい世界を前に進めてくれる。そんな魅力たっぷりの列車を舞台に描く小説が、ここにあります。ある小説は開化期の日本で鉄道技師として活躍する主人公の冒険を描いています。歴史の舞台を巧みに鉄道に絡め、その時代背景とともに人々の生活や心情も深く描き出します。一方、ある作品は疲れた魂に活力を与える、心温まる物語。主人公が古い鉄道路線の保存のために奮闘する様子は読む者を元気にしてくれます。どちらも、鉄道がつなげる人々の縁と歴史を感じられる素敵な作品です。
『開化鉄道探偵』
明治12年。鉄道局技手見習の小野寺乙松は、局長・井上勝の命を受け、元八丁堀同心の草壁賢吾を訪れる。「建設中の鉄道の工事現場で不審な事件が続発している。それを調査してほしい」という依頼を伝えるためだった。日本の近代化のためには、鉄道による物流が不可欠だと訴える井上の熱意にほだされ、草壁は快諾。ところが調査へ赴く彼らのもとに、工事関係者の転落死の報が…。
作者 | 山本巧次 |
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価格 | 814円 + 税 |
発売元 | 東京創元社 |
発売日 | 2021年02月12日 |
『クロカネの道をゆく 「鉄道の父」と呼ばれた男』
我が職掌はただクロカネの道作りに候ー。幕末、長州に生まれた弥吉(井上勝)は、国禁を犯して伊藤博文、井上馨らと長州ファイブの一人として渡英した。ロンドンで西欧の近代化を目の当たりにし、鉄道こそが国を発展させると確信する。帰国後、伊藤らが中央政界で活躍するなか、勝は立身出世には背を向け、ひたすら鉄道敷設に邁進するが…。技術大国の礎を築いた“魂の技術者”の物語。
作者 | 江上 剛 |
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価格 | 968円 + 税 |
発売元 | PHP研究所 |
発売日 | 2020年05月21日 |
『天球は翔ける(上) アメリカ大陸横断鉄道秘話』
時は中国の清朝末期。不運にも海賊に捕われた琉球出身の梅天球は、一味への従事を命じられる。ここで太平天国の理想に夢破れた一団と知己を得た。一行はクーリーとアヘンだけが代名詞のような香港を離れ、新たな活路を求めて花旗国へと旅立つ。心に秘めたのは「新しい世界を導くのは自分達」と信じることだけだった。果たして遠い異国で彼らを待つのは栄華か地獄か。
作者 | 陳舜臣 |
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価格 | 754円 + 税 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2003年04月 |
『レーテーの大河』
焼け野原から復興へーオリンピックを目前に急ピッチで東京の整備が進む中、日銀の現金輸送担当者が線路に転落死を遂げた。事故として処理されるはずだったその死を合図に、二度と交わるはずのない人生が再び交差する。-止めなければ。この列車を。江戸川乱歩賞作家が時代の闇に挑む、ノンストップ・サスペンス!
作者 | 斉藤 詠一 |
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価格 | 1980円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2022年05月25日 |
『台湾漫遊鉄道のふたり』
昭和十三年、五月の台湾。作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴と台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。ただ、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子の焦燥感は募り…国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差。あらゆる壁に阻まれ、近づいては離れるふたりの旅の終点はー。
作者 | 楊双子/三浦裕子 |
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価格 | 2200円 + 税 |
発売元 | 中央公論新社 |
発売日 | 2023年04月20日 |
『満鉄探偵 : 欧亜急行の殺人』
作者 | 山本,巧次,1960- |
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価格 | 不明 |
発売元 | PHP研究所 |
発売日 | 2022年01月 |
『阪堺電車177号の追憶』
大阪南部を走る路面電車、通称・阪堺電車。なかでも現役最古のモ161形177号は、大阪の街を85年間見つめつづけてきたー戦時下に運転士と乗客として出会ったふたりの女性の数奇な運命、バブル期に地上げ屋からたこ焼き店を守るべく分闘するキャバクラ嬢たち、撮り鉄の大学生vsパパラッチvs第三の男の奇妙な対決…昭和8年から平成29年の現代まで、阪堺電車で働く人々、沿線住人が遭遇した事件を鮮やかに描く連作短篇集。
作者 | 山本 巧次 |
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価格 | 704円 + 税 |
発売元 | 早川書房 |
発売日 | 2017年09月21日 |
『急行霧島 : それぞれの昭和』
作者 | 山本,巧次,1960- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 早川書房 |
発売日 | 2023年05月 |
『線路上の殺意 鉄道ミステリ傑作選〈昭和国鉄編〉』
東京駅近くで男の死体が見つかる。やがて容疑者が捕まるが、犯行推定時刻、その男は列車に乗っていた(「早春に死す」)。あずさ3号の車内で男が殺された。京都と長野の間を犯人はどうやって移動したのか!?(「あずさ3号殺人事件」)。社長に殺意を抱く秘書の男が時刻表トリックを使い犯行を計画するが…(「特急夕月」)。東京行きの新幹線が新大阪駅を出てすぐジャックされた。犯人たちの要求を現金と逮捕された仲間の釈放だった(「新幹線ジャック」)。昭和の傑作鉄道ミステリを選りすぐったアンソロジー。
作者 | 鮎川 哲也/西村 京太郎/夏樹 静子/山村 美紗 |
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価格 | 704円 + 税 |
発売元 | 双葉社 |
発売日 | 2020年10月15日 |
『中央線小説傑作選』
井伏、太宰をはじめ多くの文士が居を構えた「中央線」沿線。首都圏の住宅・商業地であると同時に、古書店・酒場・ライブハウス・喫茶店など、独自の文化の発信地でもある。その中央線を舞台にした作品をセレクト。私小説からミステリまで、鉄道が織りなす時間と風景、そして人間を味わう、十一篇の傑作アンソロジー。
作者 | 南陀楼 綾繁 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 中央公論新社 |
発売日 | 2022年03月23日 |
皆様、長い時間お付き合いいただき、誠にありがとうございました。「これからが本番!」とばかりに列車がフィーチャーされるお話たち、いかがだったでしょうか。馴染み深い鉄道の景色が、まるで別世界のように描かれる作品たちは、私たちの想像力を刺激し、幅広い世代から支持を受けています。
ただ列車が走るだけでなく、その歴史や背景、人々の生活までもが描かれている作品は、読んでいるこちらまで旅をしているような錯覚に陥るほど。そして何より、鉄道を舞台にした作品は、それぞれの時代背景や主人公たちが抱える問題を通じて、人間の生きざまや社会問題にも深く迫っていきます。これらの作品は、ただの旅行記ではなく、多くの価値観や考え方を提示してくれます。
また、作品を通して鉄道がもたらす様々な出会いや別れ、そしてそれらが絡み合う複雑な人間模様に触れることで、自身の人生についても考えさせられます。とても深い洞察力で人間を描くことができるのも、鉄道をテーマにした小説ならではの魅力だと思います。
この記事を読んでいただいて、「あ、この作品面白そう!」と思っていただけたら、それ以上の喜びはありません。ぜひ、気になった作品があれば、手に取ってみてください。きっと新たな発見や共感、そして何より面白さが待っていますよ。さあ、本と一緒に思い思いの旅に出てみませんか?新たな風景や出会いが、きっとあなたを待っています。
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