小野小町に関する本 おすすめ6選 平安時代の女性歌人
平安時代、その華やかな文化の中で一人の女性歌人が、その才能と美貌で名を馳せました。そう、小野小町です。その魅力に溢れた人物像を描いた本を6つピックアップしました。禁断の恋を描いたもの、才女としての苦悩を描いたもの、さまざまな角度から小町を捉えています。しかも、面白さも抜群!歌人としての才能を引き立てるエピソードはもちろん、時代背景が緻密に描かれています。平安の世界に浸りながら、小野小町の生涯を追体験できる作品ばかり。一冊ずつ手に取って読んでみてくださいね。
『小町はどんな女(ひと) 『小説 小野小町 百夜』の世界』
小町の歌を手掛かりに紡がれた物語『百夜』とともに平安の「雅とあはれ」をたどる旅。
作者 | 高樹のぶ子 |
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価格 | 1760円 + 税 |
発売元 | 日経BP 日本経済新聞出版 |
発売日 | 2023年07月21日 |
『小野小町ものがたり』
作者 | 小野一二 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 無明舎出版 |
発売日 | 2005年10月 |
『新装版 小野小町追跡』
小町が、その死後人々の心の中にどのように生き続け、どう変容していったのか。また、変容しながらその底に変らずに生き続けてゆく、小町的なもの、とはいったい何か。小町の虚像と実像にはじめて架け橋をかけた、名著の復刊です。
解説◉「小町的なもの」―目に見えぬものを見よ・錦 仁[新潟大学名誉教授]。
【…平安時代、しかも小町の死後百年ほどの間に、小町は既に伝説化されつつあったことになる。そしてそれは、あの「花の色はうつりにけりな……」とか「わびぬれば身を浮草の根を絶えて……」などの小町真作の歌から発し、その残り香や体温をそのままに保持している詠草の編纂・増補という形で形成されていったのである。そして、それはそれぞれの歌を小町真作と信じ、それぞれの事件を小町の事蹟として見る態度から、形づくられていったのである。小町作にあらざることが実証され得る歌でも、小町作と信じられて伝承されて来たのである。客観的には虚像であっても、伝承する人、享受する人にはまさしく実像以外の何物でもない。虚は実であり、実は虚であるゆえに、伝承されたのであり、またそれゆえに、あの小野小町は、今も我々の胸の中に生き続けているのである。小野小町追跡の終着点は、どうやら民族の心の中にあったようである。】…Ⅲ 「小町集」と小町説話、より。
作者 | 片桐洋一/著 |
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価格 | 1700円 + 税 |
発売元 | 笠間書院 |
発売日 | 2015年07月28日 |
『物語 小野小町の誕生』
『古今集』採録の18首を解析し、小町歌成立の秘密に迫った『古今集小町歌生成原論』から10年。そのとき蒐集したメモ類をもとに、小町の出生から生長、帝との出会いを経て「夢の歌六首」の生成に至る歌人としての「小野小町」誕生までを描く伝奇小説。
作者 | 大塚英子/著 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 論創社 |
発売日 | 2021年05月25日 |
『花の色 恋の彼方に : 人物叢書小野小町』
作者 | もろずみ,さよこ,1933-2021 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 幻冬舎 (発売) |
発売日 | 2021年05月 |
『小説小野小町 百夜』
千年の時を経ても語り継がれる「小町」の名。実作と伝わる和歌を拠り所に謎多き生涯を小説に紡ぎ、この女性歌人を数多の小町伝説から放き放つ。「百夜通い」とははたしてー平安女流文学の原点がここにある。
作者 | 高樹のぶ子 |
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価格 | 2420円 + 税 |
発売元 | 日経BP 日本経済新聞出版 |
発売日 | 2023年05月22日 |
以上、平安時代の才媛、小野小町の生涯や詩心に迫る6つの作品をご紹介いたしました。いかがでしたでしょうか。
それぞれの作品は、衰えゆく美しさを凛と受け止め、絶え間ない詩情を湛え続けた彼女の人生に感じ入ること間違いなしです。また、平安時代の風習や魅力を、肌で感じられる作品ばかりとなっております。
小野小町という一人の女性が、どう生き、どう詠んできたのか。多角的に描かれた姿を通じて、彼女の人間味や生の響きに触れることで、その詩世界がさらに豊かに感じられることでしょう。
最後の「恋しとや恋なすみ人を思ふ比はあひ見ての後の心にぞ似たる」の一首。この悲恋の詩を詠んだ彼女の心の中にはどのような情熱や感情が渦巻いていたのか。その答えは、6つの作品の中にあるかもしれません。世を超えたその言葉たちが、読者の心に深く響きわたり、新たな気づきや発見を生み出すきっかけとなりますように。
なお、小野小町を知る手段はこれらの作品だけでなく、彼女が詠んだ和歌を直接感じることもおすすめです。古語に触れることが少し難しければ、現代語訳をまず手に取るのも良い選択ですよ。
読書を通じて、その時代、その人物に思いを馳せる時間は、何ものにも代えがたいものです。これをきっかけに、平安時代の文化、そして小野小町に興味を持つ方が増えることを願っております。また新たな作品のご紹介も楽しみにお待ちいただけますと幸いです。
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