パレスチナ、ガザ地区の情勢を紹介した本4選
中東の現状について学ぶなら、まず、パレスチナやガザ地区の現実を描いた作品を読むとよいですよ。今回は、そんな作品を4つ紹介します。
一つ目は、日常生活の中で繰り広げられる生と死のドラマが描かれる作品。リアルで厳しい事実を突きつけながらも、人々の生きる力と希望を感じられます。二つ目は、宗教的な視点から見たパレスチナの歩み。三つ目は、真実を追求するジャーナリストの視点から描かれる一冊。最後は、子供たちの視点で描き出す、純粋さと残酷さが混在する現地の風景です。
これらの作品を通して、遠く離れたパレスチナの現状を少しでも理解するきっかけになれば嬉しいです。
『ガザとは何か パレスチナを知るための緊急講義』
【緊急出版!ガザを知るための「まず、ここから」の一冊】
2023年10月7日、ガザ地区のハマース主導のパレスチナ戦闘員による、
イスラエルへの攻撃に端を発し、
イスラエルによるガザ地区への攻撃が激化しました。
長年パレスチナ問題に取り組んできた、
パレスチナ問題と現代アラブ文学を専門とする著者が、
平易な語り口、そして強靭な言葉の力によって
さまざまな疑問、その本質を明らかにします。
今起きていることは何か?
パレスチナ問題の根本は何なのか?
イスラエルはどのようにして作られた国?
シオニズムとは?
ガザは、どんな地域か?
ハマースとは、どのような組織なのか?
いま、私たちができることは何なのか?
単なる解説にはとどまらない、
「これから私たちが何を学び、何をすべきか」
その足掛かりとなる、
いま、まず手に取りたい一冊です。
■目次■
■第1部 ガザとは何か
4つの要点/イスラエルによるジェノサイド/繰り返されるガザへの攻撃/イスラエルの情報戦/ガザとは何か/イスラエルはどう建国されたか/シオニズムの誕生/シオニズムは人気がなかった/なぜパレスチナだったのか/パレスチナの分割案/パレスチナを襲った民族浄化「ナクバ」/イスラエル国内での動き/ガザはどれほど人口過密か/ハマースの誕生/オスロ合意からの7年間/民主的選挙で勝利したハマース/抵抗権の行使としての攻撃/「封鎖」とはどういうことか/ガザで起きていること/生きながらの死/帰還の大行進/ガザで増加する自殺/「国際法を適用してくれるだけでいい」
■第2部 ガザ、人間の恥としての
今、目の前で起きている/何度も繰り返されてきた/忘却の集積の果てに/不均衡な攻撃/平和的デモへの攻撃/恥知らずの忘却/巨大な実験場/ガザの動物園/世界は何もしない/言葉とヒューマニティ/「憎しみの連鎖」で語ってはいけない/西岸で起きていること/10月7日の攻撃が意味するもの/明らかになってきた事実/問うべきは「イスラエルとは何か」/シオニズムとパレスチナ分割案/イスラエルのアパルトヘイト/人道問題ではなく、政治的問題
■質疑応答
ガザに対して、今私たちができることは?/無関心な人にはどう働きかければいい?/パレスチナ問題をどう学んでいけばいい?/アメリカはなぜイスラエルを支援し続けるのか?/BDS運動とは何?
■付録
もっと知るためのガイド(書籍、映画・ドキュメンタリー、ニュース・情報サイト)
パレスチナ問題 関連年表
本書は、10月20日京都大学、10月23日早稲田大学で開催された緊急セミナーに加筆修正を加えたものです。
作者 | 岡 真理 |
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価格 | 1540円 + 税 |
発売元 | 大和書房 |
発売日 | 2023年12月24日 |
『イスラエルとの紛争の地 ガザ地区超入門!: 難民問題などで国際的にも目が離せない地域 初心者向け解説書 (超入門! シリーズ)』
作者 | トレンド解説部 |
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価格 | 498円 + 税 |
発売元 | |
発売日 | 2023年11月07日 |
『ガザ 日本人外交官が見たイスラエルとパレスチナ (幻冬舎新書)』
作者 | 中川浩一 |
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価格 | 903円 + 税 |
発売元 | 幻冬舎 |
発売日 | 2023年12月26日 |
『ガザ、西岸地区、アンマン 「国境なき医師団」を見に行く』
抗議デモで銃撃されるガザの若者たち、巨大な分離壁で囲まれたヨルダン川西岸地区、紛争被害者が集まるアンマンの病院ー。そこに生きる人たちの困難と希望を、等身大の言葉で伝える好評シリーズ最新刊!世界の矛盾が凝縮された場所ーパレスチナ。そこで作家は何を見て、何を考えたのか?
作者 | いとう せいこう |
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価格 | 1650円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2021年01月20日 |
さて、ここまでパレスチナ、特にケネディ小学校やガザ地区の現状を深く掘り下げた、心揺さぶる4作品をご紹介してきました。これらの作品は、ただ遠くで行われている出来事を伝えるだけにとどまらず、人々が一体何を求め、何と戦っているのか、その心の中を読者に投影します。
遠い国の、遠い地域の話かもしれません。しかし、そこで生きる人々の思い、また彼らが直面する日常は、決して他人事ではないということを改めて感じさせてくれるでしょう。私たちは彼らと同じ人間であり、彼らが抱える苦しみや希望も、我々自身が人として抱え得る感情、思いと同じだと理解することが重要です。
実際にその場に足を踏み入れ、現場の空気を肌で感じることは難しいかもしれません。ですが、これらの作品を通じて、一歩踏み込んだ理解に挑戦し、自分自身の思考を深めてみてはいかがでしょうか。
微力ながらも情報を提供し、読者の皆さまそれぞれが、この問題について自身の視点を持ち、考え続けるきっかけになれば幸いです。本や漫画を通じて、ひとつでも多くの問い、知識、感情に触れて不確実性と向き合いつつ、自分自身を高めていくことが何よりの課題ではないでしょうか。
そして、私たちは常に子どもたちから学び、未来を紡いでいくことが出来ると信じています。彼らが抱く希望や夢は、どんな困難や絶望をも乗り越える力になると思うからです。異なる文化や宗教、経済状況に生きる彼らから得る教訓を胸に刻み、自身も毎日を生き抜く勇気を持ってみてはいかがでしょうか。
これらの本を通じて、多くの出会いと学びが皆様に訪れますことを願っております。
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