現代語訳の違いを読み比べ!様々な訳者が描き出した「源氏物語」8選
「源氏物語」は誰もが知る国民的名作ですよね。でも、古文を読むのは正直難しい…という方におすすめなのが、現代語訳。言葉自体がわかりやすいだけでなく、訳者の解釈や個性が反映されるため、同じ「源氏物語」でも全く違った面白さがあります。繊細さを重視したものから、力強い文体で描かれたものまで、8つの現代語訳源氏物語をご紹介します。それぞれどのような違いがあるのか、あなたなりの「源氏物語」を見つけてみてはいかがでしょうか。必ずしも原典通りに楽しむだけが源氏物語ではありません。その違いを味わってみてくださいね。
『源氏物語』
作者 | 紫式部,平安中期 角川書店 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 角川書店 |
発売日 | 2001年11月 |
『源氏物語 1』
作者 | 角田光代/翻訳 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 河出書房新社 |
発売日 | 2023年10月06日 |
『新源氏物語 上』
現代のヒーローとして甦った“光る君”。平安の宮廷で華麗に繰り広げられた光源氏の愛と葛藤の物語を、新鮮な感覚で“現代”のよみものとして描いた大ロマン長編ー比類ない美貌と知性、そして高貴な身分を持つ源氏は、至福の愛を求めて、許されぬ恋、苦しい恋を重ねる…。上巻には、「眠られぬ夏の夜の空蝉の巻」より「佗びぬればはかなき恋に澪標の巻」までを収める。
作者 | 田辺 聖子 |
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価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 | 1984年05月 |
『全訳 源氏物語 一 新装版』
帝の寵愛を一身に集めた桐壷の更衣が産んだ美しい皇子と、かかわる人々の姿を情感豊かに写し取った、世界最古の長編小説「源氏物語」。切なさといとおしさに満ちあふれた恋模様や、熾烈な権力闘争など、いつの世も変わらない人間の営みを描ききった日本文学の最高傑作が、與謝野晶子の優しく格調高い筆致で現在によみがえる、54帖全訳の決定版。第一巻には「桐壷」から「花散里」までを収録。
作者 | 與謝野 晶子/紫式部/水口 理恵子 |
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価格 | 836円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2008年04月25日 |
『源氏物語 1 (新潮文庫 え 2-16)』
作者 | 紫式部/円地 文子 |
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価格 | 1500円 + 税 |
発売元 | 新潮社 |
発売日 |
『源氏物語. 巻1』
作者 | 紫式部,平安中期 瀬戸内,寂聴,1922-2021 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2007年01月 |
『謹訳 源氏物語 一 改訂新修』
帝の子として生まれた光源氏。美貌と才能を兼ね備えるが、その心には深い闇ー父の後妻である藤壺の宮への許されぬ恋慕ーを抱えていた。日本文学史上屈指の名作「源氏物語」。古典文学者として知識と作家としての筆力で描き切った、現代語訳の決定版がついに文庫化。
作者 | 林望 |
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価格 | 792円 + 税 |
発売元 | 祥伝社 |
発売日 | 2017年09月13日 |
『源氏物語 A・ウェイリー版 1』
このヴィクトリアン・GENJIを読むまで
私は源氏物語を理解していなかった!
このまま漫画にしてみたい!
竹宮惠子
光り輝く美貌の皇子シャイニング・プリンス、ゲンジ。
日本の誇る古典のなかの古典、源氏物語が英訳され、ふたたび現代語に訳し戻されたとき、
男も女も夢中にさせる壮大なストーリーのすべてのキャラクターが輝きだした!
胸を焦がす恋の喜び、愛ゆえの嫉妬、策謀渦巻く結婚、運命の無常。
1000年のときを超えて通用する生き生きとした人物描写と、巧みなストーリーテリング。
源氏物語のエッセンスをダイレクトに伝える、こころを揺さぶられる決定版!
こんなにも笑えて泣けて、感動する物語だった!
この歴史的な名訳を世に送り出したのは、天才アーサー・ウェイリーでした。
大英博物館に勤務しながら独学でマスターした日本語で、彼はこの傑作を手がけました。
刊行されるや「黄金時代の日本から来た最高の文学作品」と大絶賛され、本書は一躍ベストセラーに。
紫式部は、中世日本の生んだプルーストと呼ばれ、はてはシェイクスピアまでを引き合いに評されました。
スペイン語やイタリア語版の底本となったばかりではありませんでした。
アメリカでも評判となったこの本との出会いが、ドナルド・キーンさんの生涯を決めたといいます。
原文を何度も読んで頭に入れ、一気に訳文を書き下ろす。
ウェイリー流のスタイルで、ときには大胆に省略し、ときには解釈にも踏み込んだ訳文。
その生き生きとした文章の魅力は、とりわけ会話文に表われます。
プリンス・ゲンジの艶やかなキャラクターを立ち上がらせ、
プリンセスやレディたちの恋のときめきも、嫉妬の苦しみも描ききる。
あまたの読者を源氏物語の世界に惹き込んだ傑作です。
第1巻ではプリンス・ゲンジの誕生(「桐壺」)から、
ひととき彼の運命に翳りがさす物語の山場「須磨」「明石」までを収めます(全4巻)。
和歌表記監修:藤井貞和
作者 | |
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価格 | 3200円 + 税 |
発売元 | 左右社 |
発売日 | 2017年12月22日 |
さて、今回紹介したのは、多くの訳者たちによって異なる解釈と表現で紡ぎ出された「源氏物語」の現代語訳8冊です。それぞれの訳者により異なる「源氏物語」の魅力を感じることができるのが、現代語訳の楽しみの一つだと思います。古典の魅力を直訳で読み解くのも良いですが、現代語訳だからこそ味わえる違いもまた別の楽しみ方と言えるでしょう。
故に、ある訳者の作品が気に入ったらぜひ他の作品も手に取ってみてください。そしてその中で自分が何を感じ、どの訳が一番気に入ったかを比べてみるのも面白いかもしれません。それぞれの作品が新たな「源氏物語」の世界を開いてくれるはずです。
また、たとえ同じ「源氏物語」であっても、読むたびに新たな発見があるものです。時期や心境によって感じることが変わるからこそ、何度でも読み返す価値がある作品なのです。何度も読み返すうちに自分なりの解釈が生まれ、それが更なる読書の楽しみを生んでくれるはずです。
最後に、古典を現代語に訳すという仕事には、訳者自身の解釈があふれています。だからこそ、それぞれの訳が持つ独自の魅力を見つけるのも楽しみの一つです。新たな「源氏物語」の世界をどんどん広げていくことで、いつまでもその魅力に浸ることができるでしょう。以上、現代語訳「源氏物語」の紹介でした。購読をお楽しみに。
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