図書館を普及させた人の伝記絵本4選
愛する本を皆さんに届けたい!そんな情熱を抱いた人々の物語を伝記絵本で描いた作品を4つご紹介します。初めての1冊は、農村の子供たちに教育の機会を提供しようと、馬車の図書館を開いた1人の教師の話。2冊目は、図書館を愛に溶け込ませ、人々の活力を引き上げた女性司書を描いた感動作。続く3冊目は、刑務所に図書館を造り、受刑者の“心”の改善を試みた男性の偉業を描きます。最後は、創造性にあふれた、未来都市の中の夢の図書館を作り上げた若き設計家の物語です。これらの作品は、図書館という場所がただ本を収めるだけでなく、人々の人生を豊かにする力を持つことを教えてくれますよ。
『図書館を心から愛した男 : アンドリュー・カーネギー物語』
作者 | Larsen,Andrew,1960- Maurey,Katty 志多田,静,1971- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 六耀社 |
発売日 | 2017年10月 |
『「走る図書館」が生まれた日 ミス・ティットコムとアメリカで最初の移動図書館車』
19世紀はじめ、アメリカの公共図書館では、まだ本を貸し出すサービスはありませんでした。司書を一生の仕事と考えた一人の女性、メアリー・レミスト・ティットコムは、多くの反対を押しきって本の貸し出しをはじめ、次に、工場や個人の家などに、誰でも借りられる本箱を設置しました。しかし、メアリーの願いはそれだけにとどまりませんでした。田舎に住む人にも、本を届けたいと思ったのです。「図書館に来られない人がいるなら、図書館が本を届ければいい」……そう考え、アメリカで初めてのブックワゴン(本の荷車)を実現させました。時代が移るにつれ、馬車は自動車へと変わり、広いアメリカじゅうを走って人々に読書の喜びを運びました。「移動図書館車」の生みの親を描き、熱い思いを伝える絵本。当時の貴重な写真や資料も満載。
作者 | シャーリー・グレン/渋谷弘子 |
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価格 | 2640円 + 税 |
発売元 | 評論社 |
発売日 | 2019年12月20日 |
『図書館に児童室ができた日 アン・キャロル・ムーアのものがたり』
むかし、アメリカ合衆国のちいさな町に、じぶんのかんがえをしっかりもった女の子がいました。まだ、女の人がじぶんのかんがえで仕事をえらぶのがめずらしかった時代、その女の子は、やがてニューヨークの町にでてせんもんのべんきょうをすると、図書館ではたらきはじめます。そして、ニューヨークのあたらしいおおきな図書館に、すばらしい「児童室」をつくったのです。児童図書館サービスの先駆者のひとりアン・キャロル・ムーアの生涯を紹介。ひとりの女性の生き方としても興味深い、歴史をものがたる絵本。5才〜。
作者 | ジャン・ピンボロー/デビー・アトウェル |
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価格 | 1760円 + 税 |
発売元 | 徳間書店 |
発売日 | 2013年08月08日 |
『トマス・ジェファソン本を愛し、集めた人』
アメリカ独立宣言を書き起こしたトマス・ジェファソン(1743-1826)は、また、本をこよなく愛した人でもありました。そんなジェファソンの半生を、彼の残した言葉とともにつづった伝記絵本。
作者 | バーブ・ローゼンストック/ジョン・オブライエン |
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価格 | 1540円 + 税 |
発売元 | さ・え・ら書房 |
発売日 | 2014年09月 |
それぞれの物語を通じて、図書館の普及に尽力した人々の想いと成果をひしひしと感じることができましたね。彼らの果てしない情熱と行動力がなければ、今私たちが図書館という場所で知識を得たり、新しい世界を見つけられる環境が整っていなかったかもしれません。
そして同時に、これらの伝記絵本からはただですます調で書かれた偉大な業績だけではなく、彼らの人間らしさも垣間見ることができます。数々の困難に立ち向かう姿、時に人を巻き込んで物事を進める力強さ、それでいて人々の生活をより豊かにしようとする柔軟さ……実際に彼らが生きていた時代の背景を感じながら読むことで、更に彼らの偉業がリアルに伝わってきます。
また、この4作品が描くのは、ただ単に図書館を普及させたという事実だけではありません。それぞれの主人公たちが、自分の信念に基づいて行動し、それが結果として社会に大きな影響を与えた――そんな力強いメッセージが込められています。
私たち一人一人も、彼らのように信じるものを持ち、行動することで自分自身の人生だけでなく、周りの世界を少しでも良い方向へと変えることができるのかもしれません。そんな気付きを与えてくれる、これらの作品に是非一度触れてみてください。それがあなたの何かの引き金になることをお祈りします。
今回は特に図書館をテーマに絵本を選びましたが、次回はちょっと趣を変えて、美術や音楽など、さまざまな芸術分野で活躍した人々に焦点を当てた作品を取り上げたいと思います。それでは次回もお楽しみに!
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