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「セコハンローズ・セコハンクローズ」の印象が強かった。一巻はスタートラインに立ったところで終わって、二巻からちょっとずつ進んでいく……という展開。日本語訳は相変わらず抽象的で読みづらかった。
デリーに近づくにつれ、消されていた記憶の細部が甦る。洪水のあと、紙の小舟を浮かべに行ったジョージィの黄色いレインコート。血染めのレインコート。〈荒れ地〉の小川につくったダム。記念公園の給水塔。廃工場の大煙突。そこから現れた怪鳥。狼男。そして風船を持ったピエロ…あの、1958年の夏、子供たちがずいぶん消えた。
「セコハンローズ・セコハンクローズ」の印象が強かった。一巻はスタートラインに立ったところで終わって、二巻からちょっとずつ進んでいく……という展開。日本語訳は相変わらず抽象的で読みづらかった。