大熊玄『実在とは何か ― 西田幾多郎『善の研究』講義』は、西田幾多郎の哲学における「実在」の概念を中心に、原典『善の研究』を丁寧に解説した書籍。主体と世界の関係、自己と他者の認識、倫理的行為の根拠など、抽象的な哲学的テーマを具体例や日常的文脈に照らして理解しやすく示している。難解な西田哲学への入口として最適で、実在や存在論に関する思索を深めるうえで知的刺激に富む一冊だった。
西田幾多郎が、自らの「哲学的思想を述べたもの」、『善の研究』の「骨子というべきもの」と語る、同書第二編「実在」の徹底的解説書。
「実在とは如何なる者であるか。主客の対立なく、知情意の分離なく、単に独立自全の純活動あるのみである。」
はじめに
講義を始めるにあたって
第一章 ひたすら考え究めていく、その始まりの基点(ゼロ・ポイント)
〔考究の出立点〕
第二章 意識の立ち現われ(現象)こそが唯一の実在である
〔意識現象が唯一の実在である〕
第三章 実在の真の姿は、知ではなく情意によって明らかとなる
〔実在の真景〕
第四章 真の実在(意識現象)にはいつも同一の形式がある
〔真実在は常に同一の形式を有っている〕
第五章 真の実在は「一即多、多即一」という根本的なあり方をしている
〔真実在の根本的方式〕
第六章 実在はただ一つだけ
〔唯一実在〕
第七章 実は、「二」に分化し、「多」へと発展する
〔実在の分化発展〕
第八章 「自然」にも、実在としての自己がある
〔自然〕
第九章 「精神」とは、実在から抽出された統一作用のこと
〔精神〕
第十章 「神」とは、究極の実在のこと
〔実在としての神〕
おわりに
引用・参考文献
すべて見る
新着の本すべて見る
30日間で人気のまとめ記事





すべて見る
小説のまとめ記事





すべて見る
おすすめのまとめ記事





すべて見る
漫画のまとめ記事





すべて見る
趣味のまとめ記事




