『植物の生の哲学 混合の形而上学』は、植物の生命や存在を哲学的・形而上学的視点から考察した一冊です。単なる生物学的理解にとどまらず、植物の生き方や成長を通して存在の本質を探ります。特に「植物の生命様式を通して、人間中心の世界観を見直し、自然との関係を再考する」という視点が印象的で、哲学と自然科学を結びつけた独自の思索を体験できる内容でした。
世界に在る=世界と混合し、世界をつくるーー動物学的である西洋哲学の伝統を刷新し、植物を範型とした新しい存在論を提示する。
種が落ちた場所から動くことなく一生を過ごす植物は、光合成により酸素を作り出し、あらゆる生物が住まう環境を整える。つまり植物は世界と溶け合い、世界を作り出し、世界に存在している。動物の哲学も存在論的転回もやすやすと超えて、植物の在り方から存在論を問い直す哲学エッセイ。モナコ哲学祭賞受賞作。山内志朗解説。
I プロローグ
1 植物、あるいは世界のはじまり
2 生命領域を拡張する
3 植物、または息づく精神
4 自然の哲学のために
II 葉の理論──世界の大気
5 葉
6 ティクターリク・ロゼアエ
7 空気のただ中で──大気の存在論
8 世界の息吹
9 すべてはすべての中に
III 根の理論──天体の生命
10 根
11 最も深いところにあるもの、それは天体である
IV 花の理論──理性のかたち
12 花
13 理性とは性のことである
5 エピローグ
14 思弁的独立栄養について
15 大気のごとくに
注
解説[山内志朗]
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