アイリス・マリオン・ヤング『正義への責任』は、伝統的な正義論が抱える限界を批判し、「社会的責任」の観点から正義を再考する現代政治哲学の書です。ヤングは、個人の行為だけでなく、制度や構造による不平等や抑圧に対しても責任を負うべきだと論じます。岡野八代・池田直子による訳と解説も明快で、社会的責任と倫理の関係、集団的正義の問題を体系的に理解するのに適した一冊です。
自助努力を強要し、弱い個人たちを分断する政治から、かけがえのない存在として人びとがつながり合う政治へ。ホロコースト、人種差別、貧困……。過去から現在に至る構造的・歴史的不正義の責任を引き受け、政治を変革する可能性を問う。急逝した著者のためにマーサ・ヌスバウムが寄稿した序文も収録。解説=土屋和代
謝辞(ディヴィッド・アレクサンダー)
序文(マーサ・C・ヌスバウム)
第一章 自己責任から政治的責任へ
第二章 正義の主題としての構造
第三章 「罪」対「責任」--ハンナ・アーレントをめぐるひとつの読解、そして実践的批評
第四章 社会的つながりモデル
第五章 国境を越える責任
第六章 責任を避ける
第七章 責任と歴史的な不正義
訳者あとがき
岩波現代文庫版訳者あとがき
解説「鳥籠」を解体し、異なる未来を築くためにーー現代アメリカにおける刑罰国家の拡大と脱ー福祉国家化を考える……土屋和代
事項索引
人名索引
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