『龍と霊ーDRAGON&APE-(4)』(久正人/東直輝)を読んでまず感じたのは、物語の加速感と世界観の厚みが一気に広がったということです。これまでの巻でも十分に引き込まれていましたが、第4巻では龍と霊の関係性により深い意味が込められ、読者としても「これはただのバトル漫画ではない」と確信させられる展開になっています。作画は相変わらず迫力満点で、特にアクションシーンではコマ割りのリズムが絶妙。読み手を一気に引っ張り込み、ページをめくる手が止まらない。細部にまでこだわった筆致は「おもろい」を超えて「痺れる」と言いたくなるレベルでした。
また、キャラクター同士の掛け合いがただの説明ではなく、心情のぶつかり合いとして描かれているのも大きな魅力です。言葉の端々に緊張感やユーモアが混ざり、物語を重苦しくしすぎず、それでいて芯のある熱を伝えてきます。とりわけ龍と霊をめぐる因縁が徐々に明らかになっていく流れは、単なるバトルを超えたテーマ性を帯びていて、宗教や神話を思わせるスケール感すら感じました。
一方で、読んでいて「おもろい」と思わせるポイントは、ただの派手さに留まらず、伏線の張り方や緩急のつけ方が抜群にうまいこと。激しい戦闘の中にふと挟まれる静かな場面が、逆に物語の緊張を引き立てていて、読後には深い余韻が残ります。巻を追うごとに「次がどうなるのか」という期待値が高まり、このシリーズはまだまだ大きく化けると確信しました。第4巻は単なる続編以上の「進化」を遂げた1冊で、間違いなく「おもろい」と断言できる作品でした。