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『あたらしい狂気の歴史 ― 精神病理の哲学』は、小泉義之氏による、精神病理学と哲学を結びつけて狂気の概念を探究する書籍である。本書では、狂気や精神疾患の歴史的変遷を追いながら、医学的・心理学的理解に加えて、社会的・文化的・倫理的文脈での位置づけを論じている。読者は、狂気を単なる病理現象としてではなく、人間存在や社会制度との関係の中で理解する視点を得られ、精神医学・哲学・思想史を横断的に学ぶ上で示唆に富む一冊である。