平成5（1993）年5月に改正された気象業務法（第19条の3）の規定により、気象庁長官の許可を受けて予報業務を行おうとする者は、現象の予想を気象予報士に行なわせなければならないとされています。本試験は、その合格者が現象の予想を適確に行うに足る能力を持ち、気象予報士の資格を有することを認定するために行うものです。

　気象予報は、台風情報や地震情報といった防災という公共的側面を合わせ持つ以外に、商品の売上動向などさまざまなビジネス活動への経済活動とも深い関わりがあります。令和4（2022）年には、気象庁より、企業におけるビジネス創出や課題解決ができるよう、気象データの知識とデータ分析の知識を兼ね備え、気象データとビジネスデータを分析できる人材を育成する「気象データアナリスト育成講座」といった認定制度も開始されています。改めて気象予報に注目がされており、本試験の受験者も近年増加傾向にあります。

　本書は、「学習が進みいよいよ受験」「今年こそは合格」という人向けに、学科試験・実技試験の全範囲について「最低限押さえるべき」「ミスをしやすい」部分に注目した、1冊で総仕上げができる試験対策書です。

第1編　学科試験対策

　第1章　予報業務に関する一般知識

　　第1節　大気の構造

　　第2節　大気の熱力学

　　第3節　降水過程

　　第4節　大気の放射

　　第5節　大気の力学

　　第6節　気象現象

　　第7節　気候の変動

　第2章　気象業務法その他の気象業務に関する法規

　　第1節　法規練習問題

　　第2節　法規練習問題の解説と解答

第2編　予報業務に関する専門知識

　第1章　予報業務

　　第1節　観測の成果の利用

　　第2節　数値予報

　　第3節　数値予報

　　第4節　気象災害

　　第5節　予想の精度の評価

　第2章　気象の予報用語

第3編　実技試験対策

　第1章　実技試験対策演習問題

　第2章　実技試験対策演習問題の解答と解説

気象予報士になりたいと思ったらはじめに読む本。人気講師が試験概要と最短合格のコツを解説。気象キャスターなど10人の合格体験記を収録。この勉強法でサクラサク！

１９９４年（１回目）〜２０２３年（６０回）、学科と実技試験を収録。