無戸籍児がテーマの本10選

無戸籍児という存在は、ひとつの社会問題であり、その独特な生活や境遇が、多くの作家や漫画家にとり取り上げられるテーマですね。ここでは、その中から10冊をピックアップしてみました。社会から忘れられた人々を描いた作品、身体だけではなく心も捨てられた子供たちの心情を描いた作品、名前すら持たない子供たちの生き方を描いた作品など、さまざまな視点からこのテーマに迫っています。レアな視点から社会を見つめ直すきっかけになること間違いなしです。彼らの世界に触れることで、我々の理解や共感が深まることでしょう。
『あなたの隣にいる孤独』

学校へも行かず、母と二人で町から町へ渡り歩いてきた14歳の玲菜。しかし「“あの人”に見つかった」という突然の電話を最後に、母は消息を絶つ。はじめて出来た友人・周東青年とその祖父・秋吉に支えられて母の行方を追ううち、玲菜は衝撃の事実に行き当たる。「あの人」とは誰なのか。息をつかせぬ青春ミステリー。
作者 | 樋口 有介 |
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価格 | 770円 + 税 |
発売元 | 文藝春秋 |
発売日 | 2020年12月08日 |
『僕が僕をやめる日』

「死ぬくらいなら、僕にならない?」--生きることに絶望した立井潤貴は、自殺寸前で彼に救われ、それ以来〈高木健介〉として生きるように。それは誰も知らない、二人だけの秘密だった。2年後、ある殺人事件が起きるまでは……。
高木として殺人容疑をかけられ窮地に追い込まれた立井は、失踪した高木の行方と真相を追う。自分に名前をくれた人は、殺人鬼かもしれないーー。葛藤のなか立井はやがて、封印された悲劇、少年時代の壮絶な過去、そして現在の高木の驚愕の計画に辿り着く。
かつてない衝撃と感動が迫りくるーー緊急大重版中『15歳のテロリスト』に続く、衝撃の慟哭ミステリー最新作!
作者 | 松村 涼哉 |
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価格 | 748円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2019年11月22日 |
『名もなき子』

テレビ局に在籍し、ドキュメンタリー番組の制作を手がける美貴。ある日、高齢者施設で不審死が相次いでいるとの週刊誌の記事が目に留まる。その後、主要メディアや官邸に犯行声明が届く。書面には「何も生み出さない高齢者は『社会悪』だ」などと書かれていた。取材を進める美貴は、偶然の出来事から悟と名乗る青年とかかわるようになる。悟の生きてきた道程を知った美貴は、この国が抱える深い闇の存在に強い衝撃を受けるーーーー。
作者 | 水野 梓 |
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価格 | 1980円 + 税 |
発売元 | ポプラ社 |
発売日 | 2022年05月18日 |
『トリカゴ』

作者 | 辻堂ゆめ |
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価格 | 不明 |
発売元 | |
発売日 |
『無戸籍の日本人』

1万人はいると言われる戸籍を持たない日本人。なぜ無戸籍になるのか? なぜこの状況は変わらないのか? 無戸籍者の厳しい現実を浮き彫りにし、大きな反響を集めた話題作。(巻末対談/是枝裕和・井戸まさえ)
作者 | 井戸 まさえ |
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価格 | 880円 + 税 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2018年01月19日 |
『戸籍のない日本人』

作者 | 秋山,千佳,1980- |
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価格 | 不明 |
発売元 | 双葉社 |
発売日 | 2015年05月 |
『誰も知らない~無戸籍児ネグレクト~【単話版】 (家庭サスペンス)』

作者 | 上野すばる |
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価格 | 110円 + 税 |
発売元 | 笠倉出版社 |
発売日 | 2024年04月24日 |
『戸籍と無戸籍 「日本人」の輪郭』

近代日本において無戸籍者の存在は、家制度をはじめ徴兵、治安、福祉などに関わる政治・社会問題であると同時に、移民、引揚げに関わる国際問題であった。そして現代では家族生活の多様化に伴い、戸籍の必要性そのものが問われている。無戸籍者の歴史的変遷を辿り「日本人」の輪郭を改めて捉え返す労作。
序章 「無戸籍」とは何か
第一章 戸籍の役割とは何かー届出によってつくられる身分
第二章 「無戸籍」という意味ー「日本人」の証明なき「日本人」
第三章 無戸籍の来歴ー古代から近世まで
第四章 近代日本戸籍の成立とその背反者
第五章 家の思想と戸籍ー「皇民」の証として
第六章 「社会問題」としての無戸籍問題
第七章 無戸籍となった越境者ー移民、戦争、戸籍
第八章 無戸籍者が戸籍をつくる方法ー「日本人」の資格とは
第九章 「無戸籍」と「無国籍」-「籍」という観念
第一〇章 戸籍がないと生きていけないのかー基本的人権と戸籍
終章 戸籍がなくても生きられる社会へ
作者 | 遠藤 正敬 |
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価格 | 4620円 + 税 |
発売元 | 人文書院 |
発売日 | 2017年05月17日 |
『殺した夫が帰ってきました』

作者 | 桜井,美奈 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 小学館 |
発売日 | 2021年04月 |
『忌まわ昔』

炎に飛び込み自らの身を焼いた兎。盗みに失敗して親を殺した国王。図らずも三人を斬り殺してしまった男。「今は昔」で始まり、「となん語り伝えたるや」で終わる「今昔物語」。この日本最大の説話集を下敷きに、人間に巣食う欲望の闇を実際の事件・出来事を題材に語り直した、岩井志麻子版〈怪談実話〉新今昔物語が誕生。時代が変わっても、人間の愚かさは変わらないーー。平安の世から令和の今に、遠く忌まわしき話の数々が甦る!
作者 | 岩井 志麻子 |
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価格 | 638円 + 税 |
発売元 | KADOKAWA |
発売日 | 2019年06月14日 |
それぞれのスペースに生きる、登場人物たちの姿を通して、「無戸籍」の実態を描き出したこれらの作品を通じて、読者の皆様はどんな感想を抱いたでしょうか。失われたアイデンティティを持つ人々の悲しい運命、孤独な闘い、そして際立って描かれた彼らの強さに、胸が締め付けられることもあったでしょう。
でも、そこには素晴らしいヒューマニズムも描かれています。信じられないほどの逆境に立たされても、彼らは自分の存在を確立し、輝いた人生を歩んでいます。"無戸籍"という状態は、人を孤立させ、社会の外に押し出す力を持つ一方で、彼らが見つける自由さや新しい可能性につながることもあります。
これらの作品はそうした人々の物語であり、それぞれが自分の人生を豊かに生きる様子、そしてその困難を乗り越えて成長していく姿を描いています。たとえ無戸籍であっても、彼ら自身が自分の価値を見出し、認められることで、生きる意味や喜びを見つけるのです。その姿は、まさに人間の不屈の精神と、存在自体の賛歌であり、我々にとって大きな希望を投げかけてくれます。
それぞれのキャラクターは、自分自身の“無戸籍”な存在を受け入れ、それを力に変えることで人生を歩んでいます。彼らの物語からは、大切なものを見つけ、それを大切にすることの大切さ、そしてそれがもたらす力を学ぶことができるでしょう。たとえば、社会的弱者の声を大切にし、彼らの苦しみを共有することで、一人ひとりが社会をより良くする力を持つという、深いメッセージを私達に語りかけています。
自分自身を巡る問い、地位や富の不平等、そして社会から見た「無戸籍」という現象…それぞれの視点から繰り広げられる、人間ドラマ全てをぜひ、ご自身の目で確かめてみてください。きっとあなた自身の心にも何かを突き動かす力を感じることができるはずです。さあ、彼らのストーリーに耳を傾け、彼らが開く新たな世界へ、一緒に足を踏み入れてみましょう。心の底から、その旅をお楽しみ頂けますように。
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