パレスチナ問題を分かりやすく紹介した本3選
難解そうなパレスチナ問題ですが、実は物語の形で読むと驚くほど分かりやすいんです。一冊目はパレスチナ人とイスラエル人の苦悩を描いた小説。それぞれの視点から描くことで、一筋縄では解決できないこの問題の深層が伝わってきます。次におすすめなのが、現地人の日常生活を描いたグラフィックノヴェル。彼らが直面する社会問題をリアルに描き出し、リーダーに深い洞察を与えます。そして最後に、この争いの歴史をまとめた一冊。カラフルなイラストと分かりやすい文で、誰でも学べる一冊です。
『中学生から知りたいパレスチナのこと』
*** 7/20(土)リアル書店先行発売! ***
この本から、始まる
新しい世界史=「生きるための世界史」
あらゆる人が戦争と自分を結びつけ、歴史に出会い直すために。
アラブ、ポーランド、ドイツを専門とする三人の対話から
はじめて浮かび上がる「パレスチナ問題」。
世界史は書き直されなければならない。
***
岡「今、必要としているのは、近代500年の歴史を通して形成された『歴史の地脈』によって、この現代世界を理解するための『グローバル・ヒストリー』です」
小山「西洋史研究者の自分はなぜ、ヨーロッパの問題であるパレスチナの問題を、研究領域の外にあるかのように感じてしまっていたのか」
藤原「力を振るってきた側ではなく、力を振るわれてきた側の目線から書かれた世界史が存在しなかったことが、強国の横暴を拡大させたひとつの要因であるならば、現状に対する人文学者の責任もとても重いのです」
***
地図作成:マップデザイン研究室
作者 | 岡真理/著 小山哲/著 藤原辰史/著 |
---|---|
価格 | 不明 |
発売元 | ミシマ社 |
発売日 | 2024年07月26日 |
『まんが パレスチナ問題』
なぜ、アラブとイスラエルは争うの?
アリとニッシムが世界の難問をやさしくガイド
旧約聖書の時代から、現代まで。宗教や民族についてもよくわかる!!
いつも「複雑な」と言われる「パレスチナ問題」。宗教や民族という日本人にはなじみにくい概念が問題のベースになっているし、昨日までの味方同士が突然戦争を始めたりして、たしかに、わかりにくいのはたしかです。だからこそ、本書では少しでもわかりやすいように、ユダヤの少年ニッシムとパレスチナの少年アリ、そしてエルサレムのねこ、2人と1匹が、旧約聖書の時代から21世紀のいままでの「パレスチナ問題」をガイドします。日本から少し距離のある国のお話ですが、すべてがつながっている現代では、けっして遠い世界のお話ではないのです。
アリとニッシム
ユダヤ教
キリスト教
イスラム教
十字軍
フランス革命
第1次世界大戦
第2次世界大戦とホロコースト
イスラエル建国
第1次、第2次中東戦争
第3次中東戦争とPLO
第4次中東戦争とサダト
キャンプ・デービッド合意
インティファーダ
湾岸戦争
オスロ合意
第2インティファーダ
9.11
エピローグ
あとがき
本書関連略年表
索引
作者 | 山井 教雄 |
---|---|
価格 | 990円 + 税 |
発売元 | 講談社 |
発売日 | 2005年01月19日 |
『漫画版 世界の歴史 10 パレスチナ問題と東西冷戦』
冷戦の終結と新しい世界の幕開け。
第二次世界大戦後、アメリカとソ連の対立が激化、冷戦の時代へ。一方、アジアやアフリカでは植民地だった各国が次々と独立、新しい勢力となる。やがて冷戦は終結、ソ連と共産主義圏は崩壊していく。
作者 | 相良 匡俊/南舘 千晶/竹坂 香利 |
---|---|
価格 | 715円 + 税 |
発売元 | 集英社 |
発売日 | 2009年05月20日 |
このように、パレスチナ問題を取り上げた小説や漫画は、ニュースでは得られない生々しい現地の語りや視点を描いています。ただ、それぞれの作品には作家の持つ視点や解釈がありますので、その一部として受け取りつつ、自分自身で深く学び、考える材料にしていただければと思います。
特に本作たちを通して感じるのが、人間が繰り広げる歴史や政治、戦争の奥には、ひとりひとりの生の感情や思想、人生が存在するということ。個々の人間性が垣間見え、現地の息遣いが感じられるからこそ、遠く離れた地で起こる問題が身近な存在として感じられるのではないでしょうか。
また、どの作品もストーリーや描写力は申し分なく、むしろその面白さに引き込まれてしまうほどです。読むこと自体が楽しみながら、知らなかった世界観を広げてくれるのが良い作品の持つ力だと思いますし、そこには必ず学ぶことがあるものです。
今回紹介した3作品では、それぞれが異なる視点からパレスチナ問題を描いています。これらを通して、ひとつの事象に対する多角的な理解を深められることを期待しています。
どの作品も読後にはきっと、これまで知らなかった事実や視点、感情に触れられることでしょう。それが、自分自身の知識や視野を広げ、様々なことを考えるきっかけとなるのではないでしょうか。これからも、幅広いテーマに触れることで、世界に広がるさまざまな問題について自己の考えを深めるための素晴らしい作品を紹介していきたいと思います。
本サイトの記事はあくまで新しい書籍と出会う機会を創出する場であり情報の正確性を保証するものではございませんので、商品情報や各作品の詳細などは各自で十分に調査した上でご購入をお願いいたします。各通販サイトが提供するサービスは本サイトと関係ございませんので、各通販サイトは自己責任でご利用ください。