小松由佳おススメ3選
まずは、日常生活の中に溶け込んだ異能力をユーモラスに描いた作品から。話の展開はあくまでリアルで、主人公たちの日常が幸せそうでそこが非常に魅力的です。時間があっという間に過ぎてしまうほど読み応えがありますよ。
次に、繊細で美しい絵柄と物語性が魅力的な作品。主人公たちの内面描写が深いです。読んでいると同時に自分の心も揺さぶられてしまうほどです。読後感も素晴らしく、何度でも読み返したくなります。
最後に、友情と恋愛、家族の絆が描かれた青春物語。キャラクターの一人一人が魅力的で、その成長や葛藤を応援したくなります。エモーショナルな描写と共感できるキャラクターたちが作り出す世界に引き込まれますよ。
『シリアの家族』
第23回開高健ノンフィクション賞受賞作
選考委員大絶賛!
書き手自身を取り巻く「人間」を、シリアの政治と歴史への深い理解とともに厚みをもって描ききった。 加藤陽子(東京大学教授・歴史学者)
大家族の幸せな記憶、その一瞬の光芒が眼前に浮かんできそうだ。名作である。 姜尚中(政治学者)
もはや言葉にすらできぬ過酷な日常を現実として生きた/生き続ける女性がいる。 藤沢 周(作家)
世界が抱える矛盾を独自の視点で描ききった秀作。 堀川惠子(ノンフィクション作家)
秘密警察も移民となったシリア人も政府軍兵士もイラン軍兵士も、すべて等身大の人間として描かれている。 森 達也(映画監督・作家) ※五十音順/選評より
風土に根差して生きる人々を撮り続ける著者は、シリアの沙漠で総勢70名という大家族アブドゥルラティーフ一家と出会い、その十二男、ラドワンと恋に落ちる。
やがて「アラブの春」から始まるシリア内戦に巻き込まれ、ラドワンは徴兵され、六男サーメルは政治犯として逮捕される。一家は故郷パルミラを追われ、難民として散り散りになってしまう。
脱走兵としてヨルダンに逃れたラドワンと結婚し、「シリアの家族」の一員となった著者は、異郷に生きる難民たちの取材を始める。
難民となりトルコで暮らして5年。一家の長である義父・ガーセムが、故郷に帰る夢を叶えることなく永眠した。アブドゥルラティーフ家の故郷パルミラの今を見たい……。著者は11年ぶりにシリアに向かい、秘密警察の監視や親族による軟禁をくぐり抜け、かつて一家が暮らした家にたどり着く。
命がけの取材から帰還した著者を待ち受けていたのは、夫ラドワンの「第二夫人を娶りたい」という驚きの一言だった……。
2024年12月、生きて故郷の土を踏むことはないと思っていたラドワン、そして多くのシリア難民に転機が訪れる。半世紀以上にわたって独裁を続けてきたアサド政権が崩壊したのだ。
政権崩壊から8日後、著者はラドワンと長男と共にシリアに入る。逮捕されたサーメルの消息を求め、「人間虐殺の場」と呼ばれたサイドナヤ刑務所を訪れる。その現場で目にしたもの、そして数少ない生存者が語った言葉は衝撃的なものだった。
激動のシリアを生きた市井の人々の、等身大の姿を描くノンフィクション。
小松由佳(こまつ ゆか)
ドキュメンタリー写真家。1982年、秋田県生まれ。2006年、世界第2位の高峰K2(8611m/パキスタン)に日本人女性として初めて登頂し、植村直己冒険賞を受賞。風土に根差した人間の営みに惹かれ、草原や沙漠を旅しながら写真家を志す。12年からシリア内戦・難民を取材。著書に『人間の土地へ』(20年 集英社インターナショナル)など。日本写真家協会会員。
| 作者 | 小松 由佳 |
|---|---|
| 価格 | 2420円 + 税 |
| 発売元 | 集英社 |
| 発売日 | 2025年11月26日 |
『人間の土地へ』
世界で最も困難な山、K2に日本人女性として初登頂した著者と、
今世紀最大の人道危機、シリア内戦に翻弄された沙漠の男。
平和な沙漠の民が内戦の大きな渦に巻き込まれていく様を
二人の目を通し、内側から描いたノンフィクション。
角幡唯介、ヤマザキマリ 絶賛!
角幡唯介
「小松さんが山を下りてから
どういう生き方をしているのか気になっていた。
混迷のシリアで人間の生の条件を見つづけた彼女の記録は、
とても貴重だ」
ヤマザキマリ
「登山で知った自然界の過酷を、
シリアの混乱と向き合うエネルギーに昇華させ、
全身全霊で地球を生きる女性の姿がここにある」
世界第2の高峰K2に日本人女性として初めて登頂した小松由佳。
標高8200メートルでビバークを余儀なくされた小松は、命からがら下山し、
自分が大きな時間の流れの中で生かされているにすぎないと知る。
シリア沙漠で出会った半遊牧民の男性、ラドワンと恋に落ち、やがて彼の大家族の一員として受け入れられる。
平和だったシリアにも「アラブの春」の波は訪れ、百頭のラクダと共に長閑に暮らしていた一家も、否応なく内戦に巻き込まれていく。
徴兵により政府軍兵士となったラドワンだが、同胞に銃は向けられないと軍を脱走し、難民となる。しかし安全を手にしたはずのヨルダンで、難民としての境遇に悩み、再び戦場であるシリアに自らの生きる意味を求めようとする。
小松とラドワンは、お互いの文化の壁に戸惑いながらも、明日の希望に向かって歩み続ける。
小松由佳(こまつ ゆか)
フォトグラファー。1982年、秋田県生まれ。高校時代から登山に魅せられ、内外の山に登る。2006年、世界第二位の高峰K2(8,611m/パキスタン)に、日本人女性として初めて登頂(女性としては世界で8人目)。植村直己冒険賞、秋田県民栄誉章を受賞。草原や沙漠など自然と共に生きる人間の暮らしに惹かれ、旅をするなかで、シリアで半遊牧民のラドワンと知り合い、結婚。2012年からシリア内戦・難民をテーマに撮影を続ける。著書に『オリーブの丘へ続くシリアの小道で ふるさとを失った難民たちの日々』(河出書房新社)がある。
| 作者 | 小松 由佳 |
|---|---|
| 価格 | 2420円 + 税 |
| 発売元 | 集英社インターナショナル |
| 発売日 | 2020年09月25日 |
『オリーブの丘へ続くシリアの小道で ふるさとを失った難民たちの日々』
シリアに滞在した日本人フォトグラファーのドキュメント。
| 作者 | 小松由佳 |
|---|---|
| 価格 | 2090円 + 税 |
| 発売元 | 河出書房新社 |
| 発売日 | 2016年03月23日 |
以上、小松由佳の作品3つをご紹介しました。普遍的な情感と独特の世界観が絡み合った彼女の作品は、読者を鮮やかに惹きつけること間違いなしです。見えない真実を探求する彼女の姿勢は、作品を通して強く感じられますね。
あくまで私のおすすめ3選なので、他にもたくさん素敵すぎる作品が詰まっています。どんなにたくさん読んでも、どんなに深く読み解いても尽きることのない彼女のエネルギーには自然と敬意を感じてしまいます。
それぞれの作品が呼び覚ます感情や影響は、人それぞれ違うでしょう。だからこそ、その作品が教えてくれるものを大切に、自分だけの思い出や経験とリンクさせてみてください。それが、一冊の本との新たな出会いをもっと豊かなものにするはずです。
もしまだ彼女の作品を読んだことがない方は、これを機会にぜひ手に取ってみてください。読んだことのある方も、再度読み返すことで新たな発見があるかもしれません。
他人からの紹介だけではなく、自分自身で彼女の作品に触れて感じてみてください。私たちは作品を読むことで、それぞれの経験や想いを深め、成長することができます。それはまさに、私たちが小松由佳の作品を愛し続ける理由の一つです。
以上、私のオススメ3選を紹介しました。読書の時間を心地よいものにしてくれる作品を見つけていただければ幸いです。
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