アウシュヴィッツから学ぶ5選

今日は、人間の生きる力や連帯の大切さを再認識させてくれる、アウシュヴィッツをテーマにした作品5選をご紹介します。過酷な状況下での人間の美しさや醜さをリアルに描いた作品、失われた命への追悼の意味を込めた作品、歴史の事実を忘れてはならないと教えてくれる作品、そして絶望の中でも希望を見つけ出す力を描いた作品。五感を通じて描かれるリアルな描写が、読む者の心に深く刻まれ、考えるきっかけを与えてくれます。歴史の重要性を新たためて感じることが出来るでしょう。
『ナチスの知識人部隊』

頭脳明晰な大学出の若きエリートたちがなぜ数十万もの殺戮を犯したのか?ナチス親衛隊下の処刑部隊の指揮官として先頭に立った約80名の若者たちを詳細に分析した戦慄の研究。
作者 | クリスティアン・アングラオ/吉田春美 |
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価格 | 3520円 + 税 |
発売元 | 河出書房新社 |
発売日 | 2012年01月 |
『アウシュヴィッツの小さな姉妹』

「生き延びたブッチ母娘の記録は、アウシュヴィッツで起きた出来事を次の世代に伝えるための力強い貴重な証言です」
ーーホロコースト記念館 館長 吉田明生
「ブッチ姉妹がアウシュヴィッツで経験したことが、6歳と4歳だった当時の目線で、等身大に書かれています。戦後の自伝物には、あとづけの知識で書かれたものが見受けられますが、本書は子どもの視点で当時の状況をリアルに記述しています。それがこの本の魅力でもあります」
ーーホロコースト記念館 学芸員 今井市郎
「家族の記憶、アウシュヴィッツへの強制送還、いとこの死、解放、アンナ・フロイトのイギリス・ロンドンのリングフィールド・ハウス寄宿学校、そして証言。この本の中には、生きた言葉、勇気、夢、そして今でも多くの人の頭から離れない悪夢を通して、ブッチ姉妹の物語が描かれています」
ーーイタリア最大部数の日刊紙「ラ・レプッブリカ」2019年1月15日
「アウシュヴィッツに収容された23万人の子どもたちのうち、生き残ったのはわずか700人だった。その中には、4歳と6歳のアンドラとタチアナ・ブッチの姿もあった。彼らの物語は本になり、1月27日の国際ホロコースト記念日に出版される予定です。この本は、どんな悲劇を目にしても『泣かなかった』2人の子どもの目を通して、ホロコーストの真実を語ります」
ーー「ELLEイタリア版」2019年1月17日
「アウシュヴィッツから帰還した少女、アンドラとタチアナ。リエカ出身のブッチ姉妹は、収容所の恐怖を体験し、今ではその記憶と証言の義務を守り続けています」
ーーイタリア・トリエステの日刊紙「イル・ピッコロ」2019年1月21日
「アウシュヴィッツの不条理で常に死と隣り合わせの恐ろしい日常に浸りきり、受け入れることで、私たちは生き延びようとしたのです。」
ーータチアナ&アンドラ・ブッチ
ヨーロッパ全土から21万6千人の子どもがアウシュヴィッツに移送されたが、解放時に生き残ることができたのは451人。本書は、アウシュヴィッツを生き延びた6歳と4歳の小さな姉妹が見たアウシュヴィッツと戦争が家族にもたらす悲劇の物語。
(※アウシュヴィッツへ送られた子どもの人数と解放時の生存者の人数の出典:Holocaust Encyclopedia, USHMM)
なぜ、6歳と4歳の小さな姉妹は、人体実験の犠牲にならずにアウシュヴィッツ絶滅収容所を生き延びたのか?
1944年3月28日夜、リエカに住むイタリア系ユダヤ人の6歳の姉タチアナと4歳の妹アンドラは家族とともにナチスに逮捕され、翌29日、アウシュヴィッツ・ビルケナウ絶滅収容所へ向けて移送された。1944年4月4日、アウシュヴィッツに到着したタチアナとアンドラは、いとこのセルジオと…
作者 | タチアナ&アンドラ・ブッチ/丹羽 秀文 |
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価格 | 1900円 + 税 |
発売元 | アストラハウス |
発売日 | 2021年12月24日 |
『トレブリンカの地獄 : ワシーリー・グロスマン前期作品集』

作者 | Grossman,Vasiliĭ,1905-1964 赤尾,光春 中村,唯史,1965- |
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価格 | 不明 |
発売元 | みすず書房 |
発売日 | 2017年05月 |
『アウシュヴィッツのタトゥー係』

第二次世界大戦下の「絶滅収容所」アウシュヴィッツで、生き延びるため同胞に鑑識番号を刺青し名前を奪う役目を引き受けたユダヤ人の男。彼はある日、その列に並んでいた女性に恋をした。「必ず生きて、この地獄を出よう」と心を決め、あまりに残酷な状況下で自らもあらゆる非人間性に直面しながら、その中でささやかな人間性と尊厳を守り抜くために重ねた苦闘と愛の物語。実在のタトゥー係の証言をもとに編み上げられ、全世界で300万部ものヒットとなったヒューマンドラマ、待望の文庫化。
作者 | ヘザー・モリス/金原瑞人/笹山裕子 |
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価格 | 902円 + 税 |
発売元 | 双葉社 |
発売日 | 2024年02月14日 |
『夜と霧 新版』

作者 | ヴィクトール・E・フランクル/池田香代子 |
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価格 | 1430円 + 税 |
発売元 | みすず書房 |
発売日 | 2014年11月07日 |
さて、今回はたくさんの素晴らしい作品の中から「アウシュヴィッツから学ぶ5選」をご紹介させていただきました。一つ一つの作品は、我々が決して繰り返してはならない歴史を描いています。過酷な環境でも人間の肝っ玉の強さや優しさを描き、人間の尊厳を護るための闘いをリアルに描写していますし、一方では、悲劇が生まれない社会をつくるためには何が必要か、という問いを投げかけています。
アウシュヴィッツという歴史的な出来事を題材にした作品は、ただただ暗いだけのものではありません。逆に、そこに生き抜いた人々の強さや、それを描く作者たちの深い視点が、読み手に新たな視野をもたらしてくれます。
私たちは、ここから何を学ぶべきでしょうか。もちろん、過去の過ちを二度と繰り返さないということは大切です。しかし、それ以上に大切なことは、痛みや苦しみがあるからこそ、人間の強さや優しさが試され、そして最終的には光を放つという真実を受け入れることではないでしょうか。
確かに、いくら明るい気持ちで読み進めても、時折胸が締め付けられるような描写に出くわすこともあります。しかしその分、語られている真実はとてつもない重みを持っており、決して忘れてはならないことを思い起こさせてくれます。
これらの作品を目の当たりにすることで、読み手自身が人間性や社会性について再考するきっかけを得られるのではないでしょうか。それぞれの作品が持つ独自のレンズを通じて、アウシュヴィッツの実態を深く理解し、そのなかから学びを得ることができるでしょう。
最後に、これらの作品を読むことで、私たちが過去の歴史から学び、未来へと繋げることがいかに重要かを再確認することができました。一つ一つの作品が、人間性の尊厳とは何か、また社会の在り方はどうあるべきかという題材を繊細に描くことで、私たちに現代社会を見つめ直すきっかけを提示してくれています。
この想いを胸に、次回も豊かな読書ライフをお過ごしいただける作品をご紹介できることを、心より祈念しております。
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