保阪正康の本
保阪正康さんの作品は、彼の繊細な筆致から見える多様な人間模様が魅力です。警察小説のジャンルでありながらも、彼の作品は一筆一筆に深い人間性と多彩な局面を描き出すのです。彼の描き出す主人公は常に没個性的で屈託のない日常を送っていますが、その日常の中に一筋の光と影が交錯する様子を巧みに描き出しています。それは単なる刑事の物語を超え、人間心理を鋭くえぐって描き出す社会派警富譚と言えるでしょう。多様な登場人物、複雑な関係性、緻密な描写で構築される保阪さん世界は、一度読んだら忘れられません。
『右翼と左翼の源流 近代日本の地下水脈2』
知的エリートたちに蔓延したマルクス主義の勃興と敗北、陸軍青年将校らの心をつかんだ北一輝の国家社会主義、そして井上日召らテロリストの横行ーー。
戦前日本のテロルから安倍晋三首相暗殺までを貫く「保阪近現代史」の決定版!
日本はなぜ無謀な戦争に突っ走り、負けたのか? それから80年経った今、なぜ日本は同じような失敗を繰り返しているのか?--近現代史の第一人者である保阪氏は、「地下水脈」という歴史観にたどり着く。
明治初期、「日本をこれからどのような体制の国家にするか?」をめぐって“主導権争い”がおこなわれた。
著者はこの間に、次の5つの国家像が模索されたと考えている。
1欧米列強にならう帝国主義国家
2道義や倫理を尊ぶ道義的帝国主義的国家
3自由民権を軸にした民権国家
4アメリカにならう連邦制地方分権国家
5攘夷を貫く小国家
実際の歴史では、日本は1を歩み、すべてが軍事に収斂していくことになる。その結末が、昭和の悲惨な敗戦であった。
では、残る2〜5の国家像は、そのまま消えてしまったのか?
そうではない。
これらの地下水脈は反体制運動に流れ込んだ。社会主義者、マルクス主義者、アジア主義者、国家社会主義者、アナキスト、農本主義者たちは、地下水脈を受け継ぎながら、社会の変革を企図していったのである。
「地下水脈」という歴史観でとらえれば、左翼運動の失敗も国家社会主義と軍の結託も、昭和天皇の「人間宣言」の意図も、そして安倍暗殺事件の奥底にあるものも、クリアに見えてくる。
| 作者 | 保阪 正康 |
|---|---|
| 価格 | 1056円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2025年03月19日 |
『保阪正康と昭和史を学ぼう』
昭和史研究の第一人者である著者が、2000年以降に月刊『文藝春秋』誌上に寄稿してきた怜悧な論考の数々、さらには繰り広げてきた対談、鼎談、座談会、計100本余から15篇を精選して集成。その多岐にわたる内容は縦横に古今東西を往還し、その揺るぎない筆致は激動の時代に役割を負った人間を見つめる厳しさと温かさに満ちている。
東條英機、瀬島龍三、後藤田正晴、二・二六事件、真珠湾攻撃、シベリア抑留、昭和天皇の御聖断……。さらには天皇御製で読み解く昭和、帝国陸軍軍人の品格、戦艦大和と福島原発など、日本近現代史のエッセンスを学びつつ、著者の昭和史研究の原点と矜持にもふれる昭和100年、戦後80年の特別企画。
| 作者 | 保阪 正康 |
|---|---|
| 価格 | 1155円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2025年07月18日 |
『なぜ日本人は間違えたのか―真説・昭和100年と戦後80年―(新潮新書)』
| 作者 | 保阪正康 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | |
| 発売日 |
『「戦後」の終焉 80年目の国家論』
日本は敗戦後、国の主体「国体」は天皇から米国に変わったのだろうか。80年間、戦争はなかったものの米国への従属性は深まった。誰が「悪者」なのか? 吉田か中曽根か、小泉か安倍か、それとも……今、日本の危機とは何か。昭和史研究の第一人者・保阪と気鋭の政治学者・白井が白熱討論を繰り広げる。
| 作者 | 保阪正康・白井聡 |
|---|---|
| 価格 | 990円 + 税 |
| 発売元 | 朝日新聞出版 |
| 発売日 | 2025年08月12日 |
『戦後80年に憲法9条の意義を考える 歴史、防衛、運動から』
戦後80年を経て日本は戦争の道に向かうのか、平和の道を探るのか?
日本人の“常識”と“現実”から平和憲法を活かす大切さを
ノンフィクション作家、軍事評論家、ジャーナリスト、元防衛大臣が語る。
“常識”の復権をー昭和100年、私たちは何を語り継ぐべきか 保阪 正康
九条の会で再び憲法について議論する 小泉 悠
広がる「九条の碑」建設と平和への願い 伊藤 千尋
防衛大臣として考えた9条と日本の平和 北澤 俊美
| 作者 | 保阪正康/小泉悠/伊藤千尋/北澤俊美 |
|---|---|
| 価格 | 1540円 + 税 |
| 発売元 | あけび書房 |
| 発売日 | 2025年12月08日 |
それでは、ここまで保阪正康さんの魅力を語ってきました。彼の作品は、一度読めばプロの視点で事件や歴史を見ることができる、まさに体験型の学び舎といえるかもしれませんね。
どの作品も彼が持つ緻密かつ視野を広げる知識の集大成ともいえるものばかりです。きっと読んでいると、一気に彼の世界観に引き込まれてしまうことでしょう。歴史好きはもちろん、そうでない方にも十分楽しめる、そんな作品たちです。
ただし、単純に事件や歴史を学べるだけではありません。それぞれのエピソードから人間の愚かさや社会の矛盾、さらには人間性そのものについても深く考えさせられます。そしてそれが、保阪さんの持つ、「作家」そして「ジャーナリスト」としての鋭さを感じさせてくれるんですよ。
そう、保阪さんの作品はたんに娯楽から出ていない。知識を深めるだけでなく、知識を活用する視点を提供してくれるのです。情報が溢れる現代社会において、事象を自身の視点で切り取り、独自の見解を持つための手掛かりをくれます。
だからこそ、もし保阪さんの作品をまだ読んでいない方がいたら、ぜひ一度手に取ってみてください。新たな視点と深い洞察力を得ることは、これからの時代を生きる上で大いに役立つはずです。それが保阪正康作品の持つ可能性、魅力なのです。
それでは皆様も、保阪さんの作品で新たな知識と視野を広げてみてはいかがでしょうか。本当にオススメです。心を開いて、その世界に飛び込んでみてください。きっとあなたの世界が広がる体験ができることでしょう。
本サイトの記事はあくまで新しい書籍と出会う機会を創出する場であり情報の正確性を保証するものではございませんので、商品情報や各作品の詳細などは各自で十分に調査した上でご購入をお願いいたします。各通販サイトが提供するサービスは本サイトと関係ございませんので、各通販サイトは自己責任でご利用ください。









