石井光太の本
石井光太さんの作品は一言で言うと「本当に人間らしい」。登場するキャラクターたちが、色々な人間の面を反映していて、自分自身を見ているように感じることでしょう。複雑な人間関係をしっかりと描き出していて、深い感情を自然と読者に伝えてくれます。そして何より石井光太さんの文章力。言葉ひとつひとつに心がこもっていて、感動的なエンディングに導かれます。普段感じられない感情を思い出させてくれる、そんな作品ばかりです。ぜひ、お時間があるときに読んでみてくださいね。
『傷つけ合う子どもたち 大人の知らない、加害と被害』
「よりによって、どうして、うちの子がーー」
それは、いまや誰にでも起こり得る現実です。
いじめ、性の問題行動、SNSでの誹謗中傷、暴力、自傷。今や子どもは、加害者にも被害者にもなり得る時代。
しかも、その「きっかけ」や「背景」は、大人が思う以上に複雑かつ見えにくくなっています。
本書は、『誰が国語力を殺すのか』『教育虐待』などで知られるノンフィクション作家・石井光太が、現代の学校・家庭に潜む“見えない地雷”を多角的に描いた渾身の書き下ろし。
子どもを取り巻くトラブルのメカニズムを、いじめ・性・暴力・自傷・スマホ・家庭環境といった切り口から徹底解説し、「なぜ加害が起きるのか」「どう被害が拡大するのか」を親目線で丁寧に紐解きます。
我が子がトラブルに巻き込まれた時、そして我が子がトラブルの発端となってしまった時、親や周りの大人はどうするべきなのか。
そうしたトラブルに無縁の子どもをいかにして育てるのか、といった実践的な問いにも答え、子どもに関わるすべての大人に必要な心構えを探ります。
はじめに
第一章 大人が知らない現代のいじめ
第二章 教室内の荒ぶる小学生
第三章 低年齢化する児童ポルノ
第四章 正しい恋愛ができない
第五章 自分を傷つける子どもたち
第六章 思いやりのある子どもの育て方
おわりに
| 作者 | 石井光太 |
|---|---|
| 価格 | 1760円 + 税 |
| 発売元 | CEメディアハウス |
| 発売日 | 2025年11月13日 |
『ルポ スマホ育児が子どもを壊す』
| 作者 | 石井光太 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 新潮社 |
| 発売日 |
『最期は一日中抱っこさせて（叢書クロニック） 短い命の輝かせ方』
大反響を呼んだ著者の代表作『こどもホスピスの奇跡』 の流れをくむ小児医療の片隅で輝く7名の語り
残された時間が短い難病の子どもに何ができるのか
ノンフィクションの名手が迫る
子どもの最期の願いを叶える方法
難病になった子どもたちは、ある日突然、コミュニティから切り離され、病院のカーテンに仕切られたベッドで何ヵ月、時には何年も過ごさなければならない。その間に行われるのは、耐えがたい苦痛を伴う治療ばかりである。
家族にかかる負担も大きく、家庭内不和、経済的困窮などが起こるだけでなく闘病後も後遺症や学歴面でのハンディなどに苦しむ。難病の子どもたちが抱える困難は、多重的な問題を孕んでいる。
本書はノンフィクションの名手である著者が難病によって残された時間が短くなった子供たちのQOL向上や願いをかなえるために奔走する7名を取材し、医療や社会のあるべき姿を問う。著者の代表作『こどもホスピスの奇跡』で取材したTSURUMIこどもホスピスのその後についても紹介する。
はじめに
第1章 医療の隙間で輝くファシリティドッグの力
シャイン・オン・キッズ
ファシリティドッグである意味
確約がない中でのハンドラーとしての挑戦
子どもの年齢で異なるファシリティドッグの役割
ファシリティドッグはロボットを超えられるか
第2章 家族が安心できる第二の家
チャイルド・ケモ・ハウス
プライバシーと交流の両立を大切にして孤立を防ぐ
当事者家族とボランティアの経験を活かす
医療併設型から滞在型施設への転換
利用者の“おうち”として
難病の子どもたちの自立を支える
第3章 院内学級というエネジー・ステーション
昭和医科大学病院さいかち学級
生きるエネルギーが削がれる理由
子どもの心を満たすためには
授業の課題が生きていた証
難病の子は“子どもファースト”から外れていないか
第4章 病院がプラネタリウム
星つむぎの村
人は星を見て何を語るのか
星と命を結びつける
難病の子どもにプラネタリウムを届ける
星を見上げて共に生きる
満天の星の下で泊まる
第5章 目に見えない当事者のニーズを橋渡しする
ゴールドリボン・ネットワーク
恩返しの意味
寄付文化を作る
当事者が体験を語る
目に見えない障害を受け入れる社会へ
第6章 最後の一日は一日中抱っこさせて
ジャパンハート
医者のイメージが揺らいだ体験
ある詩からプロジェクトはスタートした
国で異なる子どもの命のあり方
医療は手段であって目的ではない
第7章 一人ひとりができることからはじめる
TSURUMIこどもホスピス
子どもの願いをかなえる空間であるために
待つのではなく会いに行く
残された家族が語れる場
できることからやろう
あとがき
| 作者 | 石井 光太 |
|---|---|
| 価格 | 2200円 + 税 |
| 発売元 | ライフサイエンス出版 |
| 発売日 | 2025年10月25日 |
『ヤクザの子』
| 作者 | 石井光太 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 新潮社 |
| 発売日 |
『血と反抗 日本の移民社会ダークサイド』
| 作者 | 石井 光太 |
|---|---|
| 価格 | 1980円 + 税 |
| 発売元 | 幻冬舎 |
| 発売日 | 2025年04月16日 |
『「鬼畜」の家 : わが子を殺す親たち』
| 作者 | 石井,光太 |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 新潮社 |
| 発売日 | 2019年02月 |
石井光太作品の世界観についつい引き込まれるのは、読者として仕方がないことでしょう。彼の描くエモーショナルな人間関係、絡み合う事情、それによって織りなされるドラマは読者の心をくすぐります。彼が書き留める言葉ひとつひとつが、まるでシチュエーションやキャラクターの一部かのように感じられるのは彼の筆力のおかげでしょう。そして、その筆力が通常のストーリーテリングの枠を越え、読者自身を作品の一部にするのです。
また、彼の物語は決してバラ色ではなく、生々しい現実を描くことが多いのですが、それが逆に共感を生む要素となっています。キャラクター達の抱える問題や迷いは、私たち自身が向き合う難題と重なり、感情的な共感を引き出すことができます。しかし、その中でも希望の光を見失わせないのが石井光太作品の魅力であり、そしてそれが彼の作品を読み続けてしまう大きな理由の一つなのでしょう。
私たちが日常から抜け出し、新たな視座や視界を得られる空間が小説や漫画であるとすれば、石井光太の作品はその最高の一部です。彼の作品を読むことは、文字通り別世界への冒険を意味します。刺激的な情緒、深い人間洞察、心を揺さぶる感情の表現、それらを真摯に描き出す彼の作品は、一度手に取ってしまうと放つ手がたまらなくなるでしょう。
たくさんのエモーションを抱くことができること、そしてそれらが日常生活に新たな視点や気づきを与えてくれること、これこそが石井光太の作品の本質的な美しさなのです。それゆえに、私は読者の皆様にも彼の世界を堪能していただきたいと願って止みません。石井光太の作品から見えてくる新たな世界が、皆様の心に新たな風を吹き込んでくれることでしょう。
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