『フーコー『言葉と物』を読む ― 言語の回帰と人間の消滅』は、フィリップ・サボ著、坂本尚志氏翻訳による、フーコーの代表作『言葉と物』を解説・分析した書籍である。本書では、フーコーが提示した「人文科学の考古学」の枠組みを丁寧に読み解き、言語や知識構造の変遷とともに「人間」という概念の位置づけがどのように変化したかを論じている。読者は、抽象的なフーコー思想を現代的文脈で理解しやすくなり、思想史や哲学的分析の視点を深める手助けとなる一冊である。
構造主義の嵐が吹き荒れる1966年にフランスで刊行されベストセラーとなったミシェル・フーコーの『言葉と物』。果たして、わたしたちはこの書物をどれほど理解してきただろうか。一切の予断を排し、この革命的テクストを内在的に読解し解読する。
二〇〇六年〜二〇二四年 『言葉と物』を読み、ふたたび読むーー『フーコー『言葉と物』を読む』日本語版への序文
謝辞
序論
物の秩序
歴史
境界ー同一なるものと他なるもの
類似、表象、言説ーー『言葉と物』第一部概説(第一章〜第五章)
歴史、人間、言語ーー『言葉と物』第二部注解(第七章〜第一〇章)
「われわれの近代性の境界」
1.ある断絶の考古学
一.分離
二.「カント主義」と人間学
2.近代の知の根本的諸形象
一.経済学の誕生
二.近代生物学の歴史的アプリオリ
三.文献学と言語の分散
3.知の人間学的襞
一.〈言説〉の終焉
二.人間学的四辺形
有限性の二つの側面
経験的なものと超越論的なものの混同
思考されざるもの
起源にあるものと時間の分散
三.人間学的襞の解体
4.「人間諸科学」への異議申し立て
一.人間諸科学の認識論的状況
二.「無意識的表象」
三.無意識、歴史ーー人間とその〈他なるもの〉
四.言語の永劫回帰
結論
『言葉と物』第二部分析的要約(第七章〜一〇章)
用語集
文献案内
なぜわれわれは『言葉と物』を最後まで読み通せないのかーー訳者解説にかえて
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