資本主義の問題点を学ぶ本 おすすめ6選

「資本主義」ってなんだかよくわからない…という方も、この6選を読むことで一気に理解が深まることでしょう。資本主義社会のドラマを軸に人間の業と決断を描く小説や、複雑に絡み合う政治経済のシステムを面白く解説する漫画もご用意。テーマは“資本主義の問題点”ですが、暗い話ばかりでなく、笑いのある作品も揃っています。資本主義の理論だけではなく、生々しい現実を体感することで、物事の本質を捉え、自身の思考を深められる一冊に出会えるかもしれません。
『資本主義は私たちをなぜ幸せにしないのか』

資本主義は私たちの生存基盤を食い物にすることで肥大化する矛盾に満ちたシステムである。世界的政治学者がそのメカニズムを根源から批判する。
なぜ経済が発展しても私たちは豊かになれないのか。それは、資本主義が私たちの生活や自然といった存立基盤を餌に成長する巨大なシステムだからである。資本主義そのものが問題である以上、「グリーン資本主義」や、表面的な格差是正などは目くらましにすぎず、根本的な解決策にはなりえない。破局から逃れる道はただ一つ、資本主義自体を拒絶することなのだーー。世界的政治学者が「共喰い資本主義」の実態を暴く話題作。解説 白井聡
作者 | ナンシー・フレイザー/江口 泰子 |
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価格 | 1210円 + 税 |
発売元 | 筑摩書房 |
発売日 | 2023年08月07日 |
『漂流する資本主義 : 新たなパラダイムを求めて 現代資本主義全史』

作者 | 太田康夫 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 中央経済グループパブリッシング |
発売日 |
『資本主義と不自由』

作者 | 水野和夫/著 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 河出書房新社 |
発売日 | 2023年09月06日 |
『資本主義再興 危機の解決策と新しいかたち』

資本主義によって世界経済は驚異的に成長し、豊かになった。しかし、同時に資本主義システムは、格差や不平等、気候変動、環境悪化、社会的排除など様々な弊害を生み出し、近年それらは悪化の一途をたどり、大きな批判を受けている。資本主義が抱えているこれらの深刻な問題をどのように解決すればいいのか。どうすれば資本主義を望ましい形に修正できるのか。オックスフォード大学教授で世界的経済学者のコリン・メイヤーは、本書でその答えを出した。
メイヤー教授は、ビジネスの目的(パーパス)とは何か、利益とは何かを問う。
利益は進歩を促し、進歩は繁栄を生み出すが、一方で深刻な問題を引き起こす。なぜなら、利益は、他者や社会の問題や課題を解決することよってもたらされるが、他者や環境、社会などを犠牲にしても得ることができるからだ。
ビジネスの目的(パーパス)は、人々と地球の問題に対する有益な解決策を生み出すことであるべきで、問題を生み出すことではない。つまり、企業は、問題を生み出して利益を得るべきではない。企業はお金を追い求めるのではなく、問題の解決策を追い求めるべきであり、それを実現するためには、資本主義システムの様々な部分に、「道徳律(他者がしてほしいと望むことを、他者にする)」を根づかせていく必要がある、とメイヤー教授は主張する。この主張は単なる理想論ではない。企業経営、コーポレートガバナンス、法律、会計、金融などにどうやって「道徳律」を組み込んでいけるのか。具体例を交えて、本書でそのフレームワークを明確に提示する。
◎『資本主義再興』の主な内容
パート1 問題 THE PROBLEM
第1章 システム
第2章 課題
パート2 義務 THE DUTY
第3章 道徳律
第4章 法の役割
パート3 方法 THE METHOD
第5章 問題を所有する
第6章 優れた解決策
パート4 真の価値 THE PRIZE
第7章 自然の価値評価
第8章 正しい利益
パート5 コミットメント THE COMMITMENT
第9章 リスクキャピタルの供給
第10章 人類共通のパーパス
解説 宮島英昭(早稲田大学商学学術院教授)
作者 | コリン・メイヤー/宮島英昭/清水真人/馬場晋一 |
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価格 | 3300円 + 税 |
発売元 | 日経BP |
発売日 | 2024年12月14日 |
『資本主義の終焉』

作者 | デヴィッド・ハーヴェイ/著 大屋定晴/翻訳 中村好孝/翻訳 新井田智幸/翻訳 色摩泰匡/翻訳 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 作品社 |
発売日 | 2017年10月30日 |
『資本主義から脱却せよ : 貨幣を人びとの手に取り戻す』

作者 | 松尾,匡,1964- 井上,智洋 高橋,真矢 |
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価格 | 不明 |
発売元 | 光文社 |
発売日 | 2021年03月 |
これまでご紹介した6作品は、それぞれ違った視点から資本主義の問題点を描き出しています。重厚な評論による深淵な分析もあれば、登場人物たちの生活や問題を通して読み手に問いかける作品もあります。そして何より、これらの作品はただ単に問題を提示するだけでなく、読者自身がこれらの問題についてどう感じ、どう考えるべきなのかを自問自答するきっかけを与えてくれます。
たとえば、経済の波に翻弄される一人の人間の物語を追うことで、資本主義社会の冷酷さや不条理を身近に感じることができるでしょう。また、豊かさや便利さの裏に隠された矛盾や犠牲について思いを馳せることで、自己の価値観を再評価する機会ともなるでしょう。
もちろん、資本主義自体が全て悪い訳ではありません。我々が現在享受する生活の多くは、資本主義の恩恵を受けて維持されています。しかし、その過程で生じる問題について知ること、理解することは、より良い社会を作るためには不可欠なステップなのです。
資本主義の問題点を学べる作品には、決して楽なテーマは含まれていません。しかし、それだけに配下にある人間ドラマや考察の深さには魅力があります。各作品がそれぞれに持つ視点を通じて、読者は自分自身と社会という大きな枠組みとの関わり方を再考することを強いられます。
今回の6作品が、資本主義を理解する一助となり、また皆さん自身の人生観や社会観を広げるきっかけとなれば幸いです。最後になりましたが、社会問題を考えることはとても難しいかもしれません。しかし、それが真実の一部を捉えようとする試みでもあると思います。興味のある方はぜひ一読してみてくださいね。
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