タイトルに「森」が入った小説8選
よく晴れた日に、何もないところから立ちはだかる深い緑の森を想像してみてください。その森を舞台に描かれた小説だけに、遭難者の生存記録のような洒落にならないリアルなものから、不思議な生き物が住むファンタジーまで、広いジャンルの作品があります。森という場所が与える独特な雰囲気の中で起こる事件や話の展開は、非日常感溢れる面白さです。中には森そのものが主人公のような作品もあり、また一部では森がそこに存在する意味を問い探求するようなものも。作家の想像力が織りなす「森」の世界は、読者に多彩な感動や冒険を提供します。ぜひ一度、その足を踏み入れてみてはいかがでしょうか。
『笑う森』
| 作者 | 荻原,浩,1956- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 新潮社 |
| 発売日 | 2024年05月 |
『斬首の森』
| 作者 | 澤村,伊智,1979- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 光文社 |
| 発売日 | 2024年04月 |
『おおきな森』
東北から南米へ
戦前から現代へ
時空の森を貫き
その列車は疾る
小説家兼探偵・坂口安吾が、失踪した高級コールガールの行方を追う「第一の森」。
記憶を持たない男・丸消須ガルシャが乗った列車で不可解な殺人事件が起きる「第二の森」。
そして私は小説に導かれ京都、長崎、東北と漂泊し、手記「消滅する海」をしたため続ける。
ミステリ、SF、幻想小説にして世界文学。
前人未踏のギガノベル、ここに誕生！
| 作者 | 古川 日出男 |
|---|---|
| 価格 | 4400円 + 税 |
| 発売元 | 講談社 |
| 発売日 | 2020年04月23日 |
『森と、母と、わたしの一週間』
| 作者 | 八束,澄子,1950- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | ポプラ社 |
| 発売日 | 2024年10月 |
『森へ行きましょう』
1966年ひのえうまの同じ日に生まれた留津とルツ。
パラレルワールドに生きるふたりの女性は、いたかもしれないもうひとりの「自分」。
進学、就職、恋愛、仕事か結婚か、子どもを産むか……
無数の分岐点に、騙し絵のようにかかわってくる同じ名を持つ恋人や友人。
昏い森に迷い込み、道を見失い、惑い、選びながら進んだ先にあるものは。
川上弘美、待望の傑作長編小説、ついに文庫化。
「いつかは通る道」は若いころは二本くらいしか種類がないと思っていた。
でも、全然そうではなかった。 ──ルツ（46歳）
森は永遠に続くと思っていたのに、たぶんそんなに長くない先に、
わたしは森から出なければならないだろう。 ──留津（50歳）
「いつかは通る道」を見失った世代の女性たち。
選ぶ、突き進む。後悔する。また選ぶ。
そのとき、選んだ道のすぐそばを歩いているのは、誰なのか──
「ああ、この小説の構造も森なのだ。
ヘンゼルとグレーテルみたいにその仕掛けを一つずつ拾いながら、
さああなたも森へ行きましょう」 浜田真理子 （解説より）
装幀は山口信博さん、装画・挿絵はミナ ペルホネンの皆川明さん。
| 作者 | 川上 弘美 |
|---|---|
| 価格 | 1045円 + 税 |
| 発売元 | 文藝春秋 |
| 発売日 | 2020年12月08日 |
『森は知っている (幻冬舎文庫)』
| 作者 | 吉田修一 |
|---|---|
| 価格 | 612円 + 税 |
| 発売元 | 幻冬舎 |
| 発売日 | 2017年08月04日 |
『森の中に埋めた』
| 作者 | Neuhaus,Nele,1967- 酒寄,進一,1958- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 東京創元社 |
| 発売日 | 2020年10月 |
『桜の森の満開の下・白痴 他十二篇』
風 博 士
傲慢な眼
姦淫に寄す
不可解な失恋に就て
南 風 譜
白 痴
女 体
恋をしに行く
戦争と一人の女〔無削除版〕
続戦争と一人の女
桜の森の満開の下
青鬼の褌を洗う女
アンゴウ
夜長姫と耳男
解 説（七北数人）
| 作者 | 坂口 安吾 |
|---|---|
| 価格 | 1111円 + 税 |
| 発売元 | 岩波書店 |
| 発売日 | 2008年10月16日 |
そこで今回は、「森」をキーワードにした小説8選をピックアップしました。様々なジャンルの中から、「森」が一部に関わっていたり、ストーリーの中心に位置していたりする作品を集めてみました。これらの作品は、文字どおりに森が舞台であったり、森が重要な象徴として描かれていたり、または登場人物が心の中に秘めた「森」を探求する様子が描かれていたりと、その象徴性はさまざまです。
我々にとって、森は未知であることが多く、それは私たちの心の中の深淵を表すこともあります。また、森は自然の力そのものを象徴し、それによって私たちがどれだけ大きな力に対して無力であるかを示していることもあります。しかし、それと同時に森は生命の源であり、希望であり、救いでもあります。
読んで行くうちに、森という言葉が持つ深い意味とその可能性を感じ取ることができるでしょう。「森」はひとつのテーマとして、まさに小説が生み出す驚きや感動、深遠な議論の展開にふさわしい題材です。
我々の生活の中には色々な「森」が存在しています。それは私たちが普段見過ごしてしまっていることも多いですが、これらの作品を通じて、きっと新たな視点を手に入れることができるはずです。
また、これらの作品はそれぞれ異なる視点から森を描いており、一つとして同じものはありません。それぞれの作家が持つ独自の視点を通じて、「森」がどのように描かれ、読者にどのような影響を与えるのかを体感してみてください。そして、それぞれの作品がそれぞれの「森」を描いている理由を、自分なりに考えてみる。そうすることで、このテーマが持つ多面性と奥深さを感じ取ることができるでしょう。
今回紹介した作品を読むことで、私たちが思い描く「森」のイメージが柔軟になり、より深い理解が得られることを願っています。また、森が登場する小説がどのように自分の心に作用するか、機会があればぜひ体験してみてください。あなた自身の「森」を見つけることができるかもしれませんよ。
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