近代インドの独立運動を知る本4選

近代インドの独立運動が気になるあなたに、4冊の心撃つ作品を厳選してお届けします。まず、一冊目はキャラクターたちの生き様を通じて、悲劇的な歴史の影響を感じられる作品です。二冊目はリーダーの役割と挑戦を描いたノンフィクション。三冊目は日常描写から透けて見える植民地時代の疎外感を描く小説。最後に、華麗なるインドの衣服や料理、風景を描いたグラフィックノベル。どれも三次元的に近代インドを描いています。時間を忘れて読み進めてくれるのではないでしょうか。
『闘う「不可触民」』
「不可触民」――それはヒンドゥー教的観点から「不浄」と見なされる職業に従事し、それゆえに差別の対象となってきた人びとをいう。そして現代インドでは、公式には「不可触民」は存在しないことになっているが、実際には差別は存在し、それへの異議申し立てが行われ続けている。本書は、イギリス統治下において、そして独立運動が展開する過程においても、抑圧され周縁に追いやられた人びとが声を上げていく姿と、それをさらに抑圧し周縁に追いやろうとする人びとの相互作用、そしてナショナリズムが高揚し「インド国民」が定義されていく中でも、あえてそれに異議を唱え「非愛国的」とのレッテルを貼られながらも抵抗していく「不可触民」の行動原理を汲み上げる。
| 作者 | 志賀美和子/著 |
|---|---|
| 価格 | 3400円 + 税 |
| 発売元 | 有志舎 |
| 発売日 | 2025年04月07日 |
『インド独立の志士「朝子」』
「朝子」ことアシャは1928年、神戸を拠点にインド独立運動を展開していた父サハーイと母サティの間に長女として生まれた。神戸の小学校を卒業後、昭和高女(昭和女子大学の前身)在学中に来日したチャンドラ・ボースに感化されてインド独立運動に身を捧げることを誓ったアシャは、インド国民軍(INA)に入隊することを決意。1945年5月、バンコクにあったINA婦人部隊に配属されるも、日本の敗戦により活動は終了してしまう。
本書は、本人と関係者へのインタビューのほか、未公開の日記や回顧録など貴重な資料を駆使し、一独立運動家の目で見た戦前・戦後の日印関係を再構成したものである。日本で生まれ育ち、若くしてインド独立運動に身を投じたアシャとその家族の数奇な運命を通して、気鋭の研究者が日印関係史に新たな視角をもたらした傑作ノンフィクション。
プロローグ──出征
第一章 父と母の物語──インド独立運動家の両親のもとに生まれて
第二章 上京──昭和高女への進学
第三章 転機──スバース・チャンドラ・ボース登場
第四章 南へ──女学生「朝子」から兵士「アシャ」へ
第五章 入隊──インド国民軍婦人部隊とアシャ
第六章 絶望と混乱──インド国民軍の終焉
第七章 祖国の地──インド独立とビハール州での新生活
エピローグ──「アシャ」と「朝子」のあいだで
あとがき
Uブックス版へのあとがき
注
参考文献
| 作者 | 笠井 亮平 |
|---|---|
| 価格 | 1870円 + 税 |
| 発売元 | 白水社 |
| 発売日 | 2026年02月02日 |
『中村屋のボース[新装版] インド独立運動と近代日本のアジア主義』
大佛次郎論壇賞、アジア・太平洋賞「大賞」受賞!
「私の二〇代は、この本を書くためにあったと言っても過言ではない。(中略)私は、彼が見た風景を少しでも追体験したかった。それは、私の中に、学術的探求心を超えた彼に対する愛があるからだろう。R・B・ボースの生涯は、私の人生の問いそのものであり、共感と違和感が交錯する複雑な対象でもある」(「あとがき」より)
一九一五年、日本に亡命したインド独立の闘士、ラース・ビハーリー・ボース。新宿・中村屋に身を隠し、西欧支配からアジアを奪還するため、オピニオン・リーダーとして活躍する。しかしアジア解放の名の下、日本軍部と皮肉な共闘関係に入っていく……。
「大東亜」戦争とは何だったのか? ナショナリズムの功罪とは何か? アジア解放への希求と日本帝国主義への依拠との狭間で引き裂かれた懊悩の生涯を描く。
| 作者 | 中島 岳志 |
|---|---|
| 価格 | 1870円 + 税 |
| 発売元 | 白水社 |
| 発売日 | 2025年04月01日 |
『インド独立史』
| 作者 | 森本達雄 |
|---|---|
| 価格 | 726円 + 税 |
| 発売元 | 中央公論新社 |
| 発売日 | 1992年03月 |
たくさんの感情が湧き上がるこの4冊。近代インドの歴史と人々を通して、独立とは何か、自由とは何か、人類の歴史とは何かを、新たな角度から考えるきっかけを与えてくれると思います。
その中に描かれる人々の生きざま、思い、決意。残酷さもあれば、温かさもある。涙もあれば、笑顔もある。途方に暮れることもあれば、希望に満ち溢れる瞬間もある。それらはとてもリアルで、どの本も読者の心を深く握りしめます。
実は私も、これらの本に出会うまでは、近代インドの独立運動について詳しくは知らなかったんですけれど、ある意味それがよかったのかもしれません。普段なかなか触れることのない舞台や時代、人々のドラマに、初めて出会ったときの衝撃と驚きは、何もかも新鮮でしたから。
ただ、何よりも強く感じたのは、自由というものが、どれだけ大切な存在なのかということ。そして、その自由を勝ち取るためには、人々の団結と一つ一つの小さな行動、そして持続的な決意が必要だということ。
ある本では、一人の男性が独立運動に身を投じ、ある本では、一人の少女が政治に目覚め、ある本では、家族の絆と自由とを天秤にかける親子の姿が描かれています。
この4冊を一気読みしてみて、読後の感動は言葉にできないものがあります。物語性豊かで、複雑で繊細な人間関係、美しい描写と感情の機微、時には辛辣な政治風刺等、どの作品も総じて素晴らしかったです。
この一冊一冊が生命力にあふれ、歴史の中に息づいている人々の顔を描き出しています。私たちは、過去の人々から多くのことを学び、今を生きていけるのかもしれませんね。
これからも、様々な視点で世界や自分自身を見つめ直すような素敵な作品と出会っていけたらと思います。そして、その一部を皆さんと共有できたら、それ以上の喜びはありません。
というわけで、お読みいただきありがとうございました。また次回のおすすめ作品紹介でお会いしましょう。それでは、皆さん、良い読書ライフを!
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