桜庭一樹の本
桜庭一樹さんの作品世界は一言で言ってしまえば"幻想的"。腑に落ちない現象や不思議な出来事を、読者が自然と受け入れられるような筆使いがさすがです。人間の本質を描き出す深遠なテーマと、それを感じさせないほどの爽やかな読みやすさが両立しています。物語は常に静かな絶望感と希望感が交錯し、心の奥深くにじわりと沁み込む感動を呼び起こします。恋愛や日常をテーマにしたものから、神話や歴史に思いを馳せる作品まで、桜庭さんの作品は多種多様。読めば読むほどその世界に引き込まれますよ。
『読まれる覚悟』
小説は、読まれてはじめて完成する。
だから、たくさんの人に読んでほしいと思うのは、小説家の性。
でも、いいことばかりではありません。
誤読されたり、批判されたり、神様みたいに言われたり。
そんなとき、誠実に応え、自分の心を守って書き続けるための、《読まれ方入門》。
「小説を一生懸命書いて、誰かに読まれたいと願って、それなのにいざ読まれるとなると、辛いことも起こります。矛盾しているかもしれませんね。
わたしは、小説家という仕事には"読まれることそのものの痛み"がつきものなんじゃないかと思っています。
解釈されることは、傷を受けることだからです。」(「はじめに」より)
はじめに
第一章 本を出したらどうなる?
1 まったく売れていないようだ
2 誰にも読まれていないようだ
3 じわじわ読まれはじめたら?
4 文壇で評価される/されない
5 読者に理解される/されない
よもやまばなし1
第二章 読者との理想的な距離感
1 誤読されたら
2 読まずに批判されたら
3 ファンがアンチになったら
4 ファンがストーカーになったら
5 作品と作者は別なのか?
6 社会問題を小説に書くこと
7 二次創作はありか?
よもやまばなし2
第三章 批評との共存の仕方
1 冷笑されたら
2 なぜ論理のない批評に傷つくのか
3 圧のあるベテラン小説家になったら
4 誤読されたら
5 なぜ誤読に傷つくのか
6 間違いを指摘しにくいと思ったら
7 差別されたら
8 なぜ差別に傷つくのか
9 批評が嫌いになりそうになったら
10 小説家が差別するとき
よもやま話3
第四章 ファンダムと生きてゆく
1 作者=神になったら
2 作品ごと軽蔑されたら
3 ファンが批評を叩いていたら
4 思想は隠してと言われたら
5 「あなたが推しです」と言われたら
おわりに
| 作者 | 桜庭 一樹 |
|---|---|
| 価格 | 880円 + 税 |
| 発売元 | 筑摩書房 |
| 発売日 | 2025年01月10日 |
『名探偵の有害性』
| 作者 | 桜庭,一樹,1971- |
|---|---|
| 価格 | 不明 |
| 発売元 | 東京創元社 |
| 発売日 | 2024年08月 |
『女殺油地獄』
油屋の放蕩息子・河内屋与兵衛。だらしないのに愛嬌だけはあり、父母や妹、幼馴染のお吉もついほだされていた。しかし目先の借金に追い詰められた与兵衛は、狂気の殺人者へと豹変しー。いつの世にも存在する、愚かなる青年の幼い暴虐が、血と油にまみれてぬらりと光る。近松門左衛門の人気浄瑠璃を、桜庭一樹の画期的現代語訳で。
| 作者 | 桜庭 一樹 |
|---|---|
| 価格 | 880円 + 税 |
| 発売元 | 河出書房新社 |
| 発売日 | 2025年02月06日 |
『少女七竈と七人の可愛そうな大人』
いんらんの母から生まれた少女、七竈は自らの美しさを呪い、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友に、孤高の日々をおくるがーー。直木賞作家のブレイクポイントとなった、こよなくせつない青春小説。
| 作者 | 桜庭 一樹 |
|---|---|
| 価格 | 814円 + 税 |
| 発売元 | KADOKAWA |
| 発売日 | 2009年03月25日 |
『彼女が言わなかったすべてのこと』
誰も“透明な存在”になんかさせない。“幸せそうな若い女”を狙って刺され、SNSから消えた優里亜。向こうの世界にはいない、ラジオでリスナー投稿を読んでくれる大人気の歌手・恋恋。闘病ブログにきなくさい書籍化の話がきた友人の深南。こっちの世界の中川君が漫画で描く、同性愛で売り出されたアイドルデュオ。向こうの私はロンドンに住んでいて、こっちの私はー彼女たちが選んだ沈黙と言葉とは?新たなる桜庭文学が始まる。
| 作者 | 桜庭 一樹 |
|---|---|
| 価格 | 1870円 + 税 |
| 発売元 | 河出書房新社 |
| 発売日 | 2023年05月29日 |
『赤朽葉家の伝説』
“辺境の人”に置き忘れられた幼子。この子は村の若夫婦に引き取られ、長じて製鉄業で財を成した旧家赤朽葉家に望まれ輿入れし、赤朽葉家の“千里眼奥様”と呼ばれることになる。これが、わたしの祖母である赤朽葉万葉だ。-千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもないわたし。旧家に生きる三代の女たち、そして彼女たちを取り巻く一族の姿を鮮やかに描き上げた稀代の雄編。第60回日本推理作家協会賞受賞。
| 作者 | 桜庭一樹 |
|---|---|
| 価格 | 880円 + 税 |
| 発売元 | 東京創元社 |
| 発売日 | 2010年09月 |
桜庭一樹の作品は、深淵な世界観に魅了され、自らが語るよりも彼の作品を通じて感じ取ることを期待します。切ない彼の言葉達は、我々の心深くに直接語りかけるように感じることができます。これまで培ってきた経験や知識が、桜庭一樹の造る一冊ごとの世界によって覆され、新たな風景が目の前に広がる感覚はまさに天才の領域でしょう。一作ごとに主題は異なりますが、どの作品も直面する問題や人々の心情を独特の視点で描く彼のスタイルは一貫しています。自分自身が抱いてきた固定観念が壊され、目の前に広がる新たな世界に驚くことでしょう。
また、彼の作品はただ物語性に優れているだけでなく、発する一つ一つの言葉があなたを惹きつける力を持っています。あなたが桜庭一樹の作品を読むとき、あなたは自分がその物語の中にいるかのように感じるでしょう。しかしかつてない経験や感情、思考に触れられるのは、それが彼の作品だからこそ。真実に対する彼の敬意、全ての事象に対する深淵な視点、そしてその全てを包み込むような愛情溢れる語り口、これら全てが桜庭一樹の作品を一読するだけで極めて価値のあるものにしています。
何度も述べたように、桜庭一樹の作品はそれぞれが独自の世界を持っています。あなたの心に寄り添う作品もあれば、あなたの思考を刺激し続ける作品もあります。それぞれの作品があなたに対して異なる影響を及ぼすことでしょう。それこそが、彼の作品の最大の魅力なのです。
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